プログラマーの採用面接では一体どのようなことが聞かれるのでしょうか?どのように答えればよいのでしょうか?
当記事では、プログラマーの面接で注意すべき点と採用担当者が見ているポイントをまとめました。
- プログラマーが採用面接で見られるのは、プロジェクトの参加経験を語れるコミュニケーション力
- 技術力は、面接とは別に技術力確認の筆記試験が用意されるケースもあり
- 資格や個人で作成したプログラムが評価される企業もある
プログラマー面接で採用担当が見ているポイント
1.身だしなみ
プログラマーの面接ではシャツや靴下の色、ネクタイの柄といった細かい所まではチェックされませんがスーツの着こなし方は覚えましょう。現在学生の新卒者なら就職課(キャリアセンター)で教えてくれます。
注意したいのは私服OKと言われた場合です。この場合私服でも大丈夫なのですが、私服をファッショナブルに着こなすのは実はスーツを着こなすよりも難しいので、やはりスーツで面接に臨んだほうが良いでしょう。
服装で個性をアピールしたいと考えてる方も居るかもしれませんが、服装ではなく中身で個性をアピールすることを念頭に置きましょう。
面接時は清潔な格好で臨みましょう。
面接に行っても、スーツにしみがついていたり、髪が不清潔な髪型だったりすると、面接の内容にかかわらずはじかれてしまうこともあるようです。面接には、清潔感を意識した格好で臨みましょう。
2.健康そうか
肉体労働者ほどではありませんがプログラマーは体力勝負の仕事です。特に最初の就職1年目は覚えることが沢山あり精神的にストレスを抱えることも多いです。また納期間際には残業もあります。またプログラミング自体がストレスを貯めこむ原因になることもあるので、プログラマーという職業はストレスとの戦いと言うことも出来ます。
そこで体力や心の健康さというものが問われます。
3.質問に答えられるか
これは言い換えれば「コミュニケーション能力があるかどうか?」ということです。プログラマーは個人で仕事をするということはほとんど無く、チーム単位でプログラミングに当たります。プログラミングは繊細なのでどこか一文字でも間違っていればそのプログログラムは正常に動作しません。このためチームメンバーとの意思疎通が非常に重要です。
ですのでここは重点的に見られます。他が全て良くてもこの部分に問題があると必ず落とされるので、なるべく分かりやすい言葉を使い丁寧に答えるように心がけましょう。
4.性格は良好か
これはある意味当然といえます。性格の悪い人と仲良くしたいとは誰も思わないでしょう。それは企業にとっても全く一緒です。プログラマーはチームプレーなので性格が良好の人が求められます。この部分はその場て取り繕うのは難しいので日頃から人当たりのよい行動を心がけましょう。
5.技術力
プログラマーとしてどれだけの技術力があるのかということです。新卒者であれば技術力は無くても問題ありません。
しかし中途採用の面接だとこの部分は重要になってきます。中途の場合は即戦力が求められるからです。一般公開されているアプリケーションの開発やWEBプログラムに携わっていた場合は成果物を直接見せながら説明するのが分かりやすいです。企業の基幹システムであった場合はそれはどういったもので自分はどのように携わったのか、分かりやすく説明する手順を予め考えておきましょう。
6.資格
基本情報技術者や応用情報技術者、Oracle認定Javaプログラマ、マイクロソフトの各種認定資格など企業によって要求されるプログラムの技術は違いますが、資格を持っているということは一定のスキルを持っている証なので面接では非常に好印象を与えます。
特にマイクロソフト・オフィスに関する資格はプログラムの知識が無くとも比較的簡単に取れるので、可能な限り取得するようにしましょう。プログラマーの業務を行う上でオフィスは必ず使うので持っているとやはり有利です。
7.専門性
これは面接を受ける会社によって変わります。例えばゲーム会社のゲームプログラマーの採用面接を受けるのにその会社のゲームを全くプレーしたことがないというのは好ましくありません。
またWEBプログラマーの採用面接を受けるのにWEBの知識が全く無いというのもマズイです。WEBがどのような仕組みで動いているのか?どういった仕組みで情報をやり取りしているのか?その概要は押さえておきましょう。
他にも自動車メーカーのプログラマーの採用面接の場合であれば、自動車のどの部分にプログラムが使われているのか仕組みを知っておく必要があります。更に現在IT業界で盛んに研究が行われているAI(人工知能)やクルマの自動運転技術についても世間話が出来る程度の知識は身に付けておくべきでしょう。
8.努力できるか
新卒者はほとんどがプログラミングの実務経験がない状態で入社します。入社後の研修でプログラムの基礎は会社で教えてくれますが、それから先は仕事を通じて自ら学んでいかなければなりません。プログラムを学習し自分で使いこなせるようになるには半年~1年程度は時間がかかります。しかも仕事をしていれば勝手に覚えられるというものではなく、自己学習も併せて必要です。その努力ができるかどうかというのが問われます。
スポーツをしている方であればこれは回答が比較的簡単です。努力をして大会で好成績を収めたことがあればそれを説明しましょう。好成績を収められなかったとしても何かしら得たものは有るはずなので、それを説明しましょう。
スポーツでなくともアルバイトの経験などでも良いです。最初は仕事を覚えるところから始まりそして後輩が出来て今度は仕事を教える立場に至るまでには何かしらの努力はしてきたはずなので、そういうエピソードを答えると良いでしょう。
9.継続力があるか
先の「努力」を継続できるかが問われます。プログラム未経験の状態で入社してプログラムを使いこなせるまでにはおよそ1年程度時間がかかります。この間、他の業務も覚えて仕事もしながらプログラミングを覚えていかなければなりません。これは大変なことで新卒で入社した人の中から毎年脱落者が出ます。
新卒でプログラマーとして入社をしようとした場合、プログラミングの知識や経験は問われませんが「努力」を「継続できるか?」というのは重点的に問われます。先程と同様にエピソードを添えて答えると相手にも熱意が伝えやすいです。
当たり前のことは当たり前にやる。
社会人として、当たり前のことを当たり前のようにできるかということも見られています。例えば、時間をちゃんと守れるか、態度が失礼なものではないか、など。挨拶も重要です。当たり前のことをちゃんとやりきるように心がけましょう。
- 身だしなみ
- 健康そうか
- 質問に答えられるか(コミュニケーション能力)
- 性格
- 技術力(転職の場合)
- 資格
- 専門性
- 努力できるか
- 継続力を持っているか
- 当たり前のことができるか
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面接官が最も重視しているのは“覚悟”
面接官の立場で考えてみましょう。
プログラマーになりたいです、それを聞いても、ハイ採用!となりませんね。それは、熱意は感じられても「覚悟」が感じられないからです。
本気でプログラマーになりたい覚悟があるなら、何らかの努力をするはずです。スクールに入学したり、独学でプログラミングを勉強して何らかの作品にするなどの、プログラマーになるための何らかのアプローチをするはずです。それがないと、面接官であるあなたからすれば「ああ、この人は単にプログラマーになりたいだけの人だな」と思うことでしょう。
スクールに通いました、作品を作ったので見てください、そんなアプローチがあるだけでずいぶんと覚悟を感じてもらえるのです。この2つを、もう少しじっくりと見ていきましょう。
覚悟を伝える方法1 プログラミングスクールを卒業する
プログラミングを学ぶには、その道の達人に聞くのが一番です。よって、プログラミングがまったく未経験なら、スクールに入ることをオススメします。スクールに入るにはお金がかかるし手続きも必要、入ったあとは学業や仕事のかたわらで勉強し続けます。モチベーションを維持するのは難しいです。いろいろなハードルがあるにもかかわらず、それらを乗り越えてスクールを卒業できたなら、覚悟を伝える材料としては十分です。
ポテパンキャンプというプログラミングスクールでは、実際のプロジェクトさながら、エンジニアからコードレビューを受けることができます。
覚悟を伝える方法2 作品を見せる
勉強しました、そんなセリフは誰でも言えるし、何をもって勉強したと言っているのかあいまいです。本をチラッと見ただけでも勉強したと言えなくありませんよね。もちろん、覚悟も伝わりません。
よって覚悟を伝える方法の2つめは「他人に見せるための作品を作る」です。プログラミングは、勉強し続けた証明としてその知識を形にするのが一番です。自分の作品をクラウドなどに上げて動かしてもらったり、GitHubにある自分のソースを見てもらうなどすれば、覚悟を伝えるとともに実力を知ってもらうことができます。
ここに注意!よくある面接失敗ポイント
一番多いのがよく分からない質問に対し曖昧に解答してしまうことです。質問の内容がよく分からなかった場合は遠慮なく聞き返しましょう。そして本当に分からない場合は「わかりません」と素直に答えましょう。
採用担当の面接官はあなたの性格を試すためにわざと回答が困難な質問を投げかける時があります。この時に曖昧に答えてしまうとマイナスポイントとして受け取られます。知らないものは「知りません」と、分からないものは「わかりません」とハッキリと答えるようにしましょう。
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新卒なら技術的な質問は答えられなくても問題ない
新卒者の就職面接では問われません。仮に聞かれてもプログラムの経験がないなら「経験がないので分かりません」と答えて問題ありません。これが問われるのは中途のプログラマー採用面接です。よく聞かれるものを挙げていきます。
開発実績について
よく聞かれるものが「あなたの最高傑作は何ですか?」という問いです。それに関連し「そのプログラムを作るに当たり気を付けた点は何ですか?」とか「作るに当たり問題はありませんでしたか?」、「これを作ることによりあなたは何かスキルを得ましたか?」という事も聞かれます。
実際にプログラマーをしている方であれば回答に苦労するということは無いはずですが、口下手な人は一度言いたいことをまとめておいたほうが良いでしょう。
初歩的なプログラミングについて
「潜在的パフォーマンスボトルネックとは何ですか?」とか「参照渡しと値渡しの違いは何ですか?」など初歩的なプログラミングの問題です。面接ではなく筆記試験や実技試験で問題として出される場合もあります。これもプログラマーであれば回答に苦労することはないでしょう。
オブジェクト指向について
「クラスとインスタンスの違いは何ですか?」、「インターフェースと抽象クラスはどのように使い分けますか?」、「継承とコンポジションを使い分ける基準はなんですか?」など特に固有の言語に依存しないプロジェクト指向の理解度を問われます。これはプロジェクト指向を理解していないとプログラマーでも正しく答えられない場合が出てきます。
その他
デザインパターンについての質問やJavaについての質問もよく問われます。実務経験があれば答えられる程度の簡単な質問ばかりですが、気になるようでしたら一度参考書に目を通しておいたほうが良いでしょう。
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まとめ
いかがでしたでしょうか? 面接でのポイントは新卒の場合は努力を継続できるか?という点に比重が置かれ、中途採用の場合は技術的な内容や実績に比重が置かれます。共通しての採用基準は「コミュニケーション能力があるか?」という点です。
資格取得や、プログラミングスクール卒業、個人開発したプログラム成果物が評価される場合もあります。
これを参考にプログラマーの採用面接に向けてしっかりと対策を取りましょう。