生活の中でITが普通に使われている今の時代、プログラマーが活躍できる場所が広がりまさに引く手あまたな状態です。
そして企業の採用担当者は常にプログラマーを採用出来ないことに頭を抱えています。
しかし、プログラマーなら誰でもいいという訳ではありません。
転職希望のプログラマーが就職を断られるケースもたくさんあります。
では、どうすればプログラマーが希望する企業に転職できるのでしょうか?今回はプログラマー転職で失敗しないためのポイントについて紹介します。
プログラマーとして未経験・異業種から採用されるためのポイントは次の3つ
- プログラミングスキル以外のスキルをアピールする。
- 今後プログラマーとして働き続ける決意が伝わること。
- 面接者に一緒に働きたいと思ってもらえる。
異業種からのプログラマー転職で失敗しないためのポイント
プログラマーが自分の価値を最大化させるためには、客観的に市場の状況を把握し、適切なポジションに自分を置いておくことが重要です。
当然のように聞こえるかもしれませんが、実は多くのプログラマーの皆さんはこの視点が欠けています。
プログラマー転職で失敗しないためのポイントとも言える、”適切なポジションとは何か”について解説します。
転職マーケットの理解
まずは企業のプログラマーに対する需要と、プログラマーの転職市場での供給を比べてみましょう。
IT人材白書によると、IT人材の総数841,000人で、その内Webサービス業で働くのは115,652人(13.7%)となっています。
しかし、実際にWebシステムの開発に従事しているのはWebサービス業で働く方の40.4%程度。
すると、46,723人という数字になります。
もちろんこの全ての方が転職するわけではなく、厚生労働省が出している「雇用動向調査の概要」によると、情報通信業の入職(新しい仕事を始める率)率は11.4%だそうです。つまり5,326人が新しく仕事を始める人数となる訳です。
ここにSlerなどからのキャリアチェンジする人達を加えても、6,000-7,000人程度と予想が出来ます。
一方で、転職情報サービスのDODAが2021年7月に発表した転職求人倍率によると、ITプログラマーの求人倍率が2.3倍程度であり、14,000-16,000件の求人が出ていることになります。
つまり一定のスキルを持つプログラマーに対する需要はかなり大きいと言えます。
転職に失敗する方が多い理由
先ほど紹介したようにプログラマーに対する需要が大きいものの、転職希望のプログラマー全員が希望した企業に就職できていません。この原因は、自分のポジションを理解しないで転職活動を初めているからです。
次の点に着目して自分のポジションを理解しましょう。
- 転職理由がマイナス評価にならないか
- 転職先が自分のスキルに合っているか
- 転職に向けてしっかりと準備しているか
転職理由がマイナス評価にならないか
「あなたが転職する理由は何でしょうか?」
これは必ず面接で聞かれる質問です。
多くの場合は「現状よりも更に良い条件で働く為」や「現在(前職)の職場に不満や問題がある為」といった理由で転職を決意する方が多いそうです。
しかし、前職の職場や人間関係が理由による転職の動機は、面接官に悪い印象を与えてしまいがちです。
前職の職場や業務内容への不満が転職理由だった場合、企業側は「今回採用しても、また同じような理由で転職してしまうのではないか」と、不安に思うのも無理はありません。
キャリアを見つめ直し『なぜ今の環境ではそれを実現出来ないのか』『なぜその志望する会社ならば実現できるのか』を深く考えましょう。
たとえあなたがプログラマーとしてプロフェッショナルだとしても、転職理由が不明確ではあなたの市場価値が下がってしまいます。
転職先が自分のスキルに合っているか
転職先が自分のスキルに合っているかを判断するには、まず自分のスキルレベルを正しく把握する必要があります。
なお、あなたは自分の強みを正確に理解されているでしょうか?
年収の高いエンジニアは例外なく自分のスキルと強みを理解して働いています。
そして、自分の価値が最大化できるポジションに身を置き、トレンドの変化が激しいIT業界においていま市場でなにが求められているのかを理解し、それを収入に結び付けている訳です。これをマーケット感覚と言います。
プログラミングスキルは習得するのが大変なスキルですが、このスキルだけでは不十分です。
プログラミングのスキルをベースに今求められているスキルを他の人よりも早く習得しているからこそ、高い報酬の案件に参加できます。
また、マネジメントスキル、プロジェクト管理スキルなどと新しいスキルの両方を使いこなせるのが年収の高いエンジニアの特徴です。
転職に向けてしっかりと準備しているか
転職への取り組みを具体的にスタートする上で必ず行いたいのが、活動開始から再就職までにかかる時間、すなわち転職にかかる期間を把握しスケジュールを立てることです。
転職期間には個人差がありますが、在籍中の方が転職活動を開始するタイミングは一般的には『退職可能な日から約3ヶ月〜3.5ヶ月前』と言われています。
自分の強みを正しく理解するには『これまでどのような仕事を経験したか』『その過程でどのようなスキルを学んだか』などを振り返らなければなりません。
また、自分に合った転職先を探すのも時間がかかります。
さらに転職先に合わせて職務経歴書を準備するなど、転職活動にはかなり手間がかかります。
ただし、あまりにも早すぎると求人募集が終了になってしまう場合もあります。
また採用企業側は応募対応のため時間と労力がかかるため、あまりにも転職タイミングが先になる場合、迷惑と考える場合も少なくありません。
最近では通年採用を実施しており、良い人材がいればそのタイミングで採用する企業も増えています。
しかし一般的には、企業の求人が増える1月~3月と7月~9月が狙いめです。
また在職中で時間に余裕がない場合は、転職エージェントや求人サイトが提供しているスカウトなどのサービスの利用も検討してください。
未経験・異業種からプログラマーとして採用されるためのポイント
最近では人手不足から未経験プログラマーの採用も増えています。
初めから高い年収の仕事に就くのは難しいかと思いますが、未経験からプログラマーに転身する場合は修行期間と考え、いかに自分が習得したいスキルや経験が積める環境かだけを考えましょう。
会社によってプログラマーに求めるスキルや知識は違います。
例えば大企業で働けば多くのスキルを学べるとは限りません。小規模な会社でも幅広いスキルと経験を学べるケースもあります。
なお異業種から未経験でプログラマーに転職する場合、なぜ今の仕事を辞めてプログラマーになろうとしているのか、また多くの企業の中ならなぜこの会社を選んだかがポイントです。
高い給料がもらえそうとか、採用してもらえればどこでもいい、といった理由では採用されません。
なぜプログラマーになりたいか、なぜこの会社を選んだかをスラスラと言えるように準備しておきましょう。
プログラミング以外のスキルをアピールする
プログラマーに必要なスキルはプログラミング能力だけではありません。
問題解決能力、コミュニケーション能力など、ビジネスパーソンとして必要なスキルも当然求められます。
未経験からプログラマーに転職する場合、前職で身に付けたビジネスパーソンとして必要なスキルがあるのなら、それを積極的にアピールしましょう。
今後プログラマーとして働き続ける決意
未経験プログラマーを採用する際、採用担当者は、この人は採用したら長く社員として働いてくれるかを気にしています。スキルを身に付けたらもっと高い報酬の会社に移ることを考えている方や、早いうちにフリーランスとして独立するような方は嫌われます。
もし未経験からこの会社に採用してもらえたら、積極的にスキルを学び、長くこの会社に貢献したい、という決意を採用担当者に伝えましょう。
一緒に働きたいと思えるか
採用担当者の多くが採用を決めるポイントは、この人となら一緒に働きたいと思えるかどうかです。
未経験からプログラマーになる前提で入社した方は、1人で仕事ができるだけのスキルを身に付けるまで、会社に貢献できることが多くありません。そのような状態でも、この人なら会社を良い雰囲気にしてくれそうだと思われば、間違いなく採用されるでしょう。
会社は学校ではないので、いくらあなたの自分のポテンシャルをアピールしても、会社にとってメリットを感じられなければ採用はしません。未経験からプログラマーとして就職を目指す方にこそ、一緒に仕事がしたいと思えるか、はとても大切なポイントです。
異業種からのプログラマー転職成功例
ポテパンの運営するポテパンキャンプの受講生で、異業種から転職成功した方が多くいらっしゃいます。
今回は3名ほど転職成功例をご紹介します。
エントリー開始後1週間で2社内定!医療関連からWebエンジニアに転職成功!
T.S様 / 27歳 / 前職 : 医療クリニック勤務
受講したコース : Railsキャリアコース
今までのキャリアについて
大学卒業後、管理栄養士として病院やクリニックあわせて3つの職場で勤務していました。
業務の中で効率化を考える機会が数多くあり、電子カルテのフォーマット整備やレジ管理システムを導入したことより、今度は使う側ではなく自分がシステムをつくることに携わりたいと思うようになりました。
ポテパンキャンプ卒業後はどのような企業に入社を決めましたか
株式会社永産システム開発というアットホームな企業に入社します。 若い人の声を聞こうとする部分や、全体的な業務に関わらせてもらえそうな部分が魅力的だと感じました。 また、医療関連のシステムもやっているので今までの経験を活かせそうだと思い、入社を決意いたしました。
大学卒業後のブランクを経て、Railsエンジニアに転職成功!
F.S様 / 23歳 / 前職 : 無職
受講したコース : Railsキャリアコース
今までのキャリアについて
大学卒業まで就職活動はせずに、仲のいい先輩に誘われて音楽関連の道に進みました。
ただ、自分の音楽センスに限界を感じ、これから何をしていこうかを考えていた時に、もともとPCを使った仕事がしたかったこともありプログラミングを独学で学び始めました。
ポテパンキャンプ卒業後はどのような企業に入社を決めましたか
コネクト株式会社という、Railsに強みを持つ開発会社に入社します。
大手クライアントの一次請けとしてRailsやReactを用いて開発を行っていたり、自社事業も複数展開しています。
社内の技術講習会も活発であったり、教育制度も整っている点にも魅力を感じました。
不動産会社の営業事務職からWebエンジニアに転職成功!
W.R様 / 25歳 / 前職 : 不動産会社の営業事務職
受講したコース : Railsキャリアコース
今までのキャリアについて
大学時代は経済学部で会計を専攻し、卒業後は地域密着型の不動産会社で営業事務職をしていました。
そこでの業務は1から10まできっちりマニュアル化されていて、覚えてしまえば誰でも出来るような内容でした。
仕事を続けるうちに「もっと専門的な知識を得たい!」と思うようになり、技術職に憧れを持ち始めたのがエンジニア転職を考えたきっかけです。
ポテパンキャンプ卒業後はどのような企業に入社を決めましたか
Rubyをメインに利用する受託開発系の企業へ入社が決まりました。
中小企業がターゲットで、お客様と相談しながらシステム開発を進めて、その企業にとって最適なIT化を実現する業務に携わる予定です。
事業内容も魅力的で社員の方々の人柄も良く、自分の思い描くエンジニア像とのずれもないと思ったため即決しました。
まとめ
今回はプログラマー転職で失敗しないためのポイントについてご紹介しました。冒頭でもお伝えした通り、プログラマーが活躍できる場所が広がり、まさに引く手数多な状態です。
しかし、転職希望のプログラマー全員が希望する企業に採用されるとは限りません。
無闇な転職はお互いに不幸を招きます。ぜひ本記事を参考にして、戦略的な転職活動を実行してくださいね。
なおこのサイトを運営しているポテパンは、卒業生の転職成功率が高いプログラミングスクール、ポテパンキャンプを運営しています。Webエンジニアとして転職したいと考えている方は、ぜひ、こちらもチェックしてください。