エンジニアとして働くことを検討している方、現在働いているエンジニアの方、みなさん自分のキャリアプランはお持ちでしょうか。
本記事では、エンジニアとして成長するために一度は考えて欲しいキャリアプランについて、考えることのメリットやどのようなキャリアパスがあるのかをご紹介していきます。
- キャリアプランは個人の達成目標
- ただ仕事をこなすだけではスキルも給与も上がらない
- キャリアプランを持つことでやるべきことが明確になる
- エンジニアのどの職種になりたいかもキャリアプランとして確立すべき
- 1つの分野のスペシャリストになるかIT全般を網羅したエンジニアになるかも検討しておこう
キャリアプランが必要な理由
キャリアプランは簡単に言うと個人達成目標です。漫然と仕事をしていてもエンジニアは大幅な収入UPは望めないのでキャリアプランを考えて段階的にキャリアアップを図り収入を上げていく必要があります。
ただ仕事をしていても、スキルも給与も上がらない
ずっと前までは会社が社員に辞令を出し、勤続年数に応じてある程度自動的にキャリアが上がりました。しかし元々IT業界は人の出入りがめざましい業界で中途採用や職種別採用、社内公募制度などが活発になされており社員自らがキャリアを選択できる条件が揃っており、そうした流れの中でキャリアプランというものを個々が持たないと果てしなく昇進も昇給も無いという状況になってしまいました。
人材育成というものを日本の企業は軽視しており、欧米の企業に比べ日本の企業は社員教育に使うコストが低いことが問題とも言われています。その上「出る杭は打たれる」という悪しき風習もあり企業の社員教育だけで優秀なエンジニアになることは現在難しい状況にあります。高収入を得たいのであれば高いスキルを持つ「出る杭」にならなければいけません。
この事からキャリアを育てるものが企業から個人へと変化しています。エンジニアはそのスキルや実績が収入に結びつきやすい職業なのですが、それがより鮮明に現れて来ました。これにより自分でキャリアプランを考えて段階的なキャリアアップを自主的に行わないといつまでたっても収入が上がらない状況となっています。
キャリアプランの目標
最終的にどのようなエンジニアになりたいか?という目標を決めます。経験を積む過程で目標が変わる可能性もありますが、決めないことにはプランニングが出来ないので決めましょう。
目標に必要なスキルとキャリアを考える
目標が決まれば今自分に足りないスキルも見えてくるはずです。そのスキルを習得するにはどのようなキャリアパスが必要か考えましょう。この時に重要なのは「時間」の概念です。色々とやってみたいことは多いでしょうが、40代後半にはその目標に近い位置に居ないと目標達成は難しくなります。ここでキャリアを絞り込むことになります。
やることが明確になる
キャリアプランを立てることの利点として、そのキャリアで習得しなければいけない知識やスキルが明確になります。そのため、漫然と仕事をするよりも早くスキルが習得できるでしょう。これがモチベーションにも繋がります。
キャリアプランはある意味人生設計のようなもので、例えば3年後までには起業しようと考えた場合、その準備のために何をしなければいけないのか?そういったプラニングでもあります。何も考えていないのと、準備を着々と進めるのとではそれが3年後に大きな結果となって現れるのは誰の目にも明らかです。
キャリアプランが必要なことは把握出来たけど「具体的に何を決めれば良いのか分からない」といった方は、「ポテパンキャンプ」での無料カウンセリングで相談してみてください。
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考えられるエンジニアのキャリアパス
最終的になりたいITエンジニアの姿によって全く変わってきます。例えばITコンサルタントであれば企業経営やマーケティングの知識も必要になってきますし、一方でセキュリティエンジニアのようにセキュリティに特化して、その分野を極めてセキュリティコンサルタントになるというキャリアパスもあります。
システムエンジニアからプロジェクトリーダー更にはプロジェクトマネージャーとなるにも段階的に進捗管理やコスト管理といったマネージメントスキルを習得していく必要が出て来ます。
クラウドエンジニアやデータサイエンティストなどITエンジニア自体の職種も増え続けており、キャリアパスはその組み合わせによってほぼ無限のパターンが考えられますが、最終的に自分はどのようなエンジニアになりたいか?によってある程度取得するスキルは絞られ、それに必要なキャリアも見えてくるでしょう。ここではエンジニアの一般的なキャリアパスであるプロジェクトマネージャーやITスペシャリスト以外のキャリアパスで、ここ最近注目を集めているものを見てみましょう。
データサイエンティスト
ここ数年で台頭してきた新しいITエンジニアです。主にビッグデータの分析を行い企業の新規事業やサービス展開、販売戦略に役立つデータを抽出する職業です。数学や統計学の知識が必要で、それに伴い統計に用いられるツールやプログラミング言語を知る必要があります。具体的にはPythonやR、SQL、Hadoop、Apache Sparkなどです。また分析データを元に今後の方針について提言を行うのでアナリスト的な素養も必要です。
UI/UXデザイナー
UIはUser Interfaceの略で各ソフトウェアやWEBアプリの操作画面を指します。UXはUser experienceの略でユーザーがサービスを使った時に得られる経験や満足度を指します。UI/UXデザイナーはこの2つを高い次元で実現するために存在するITエンジニアです。人間の行動原理を知る心理学や、見やすい画面構成にするためのデザインスキルなど幅の広い知識が必要です。また直接操作画面のデザインを設計するとこになり、ソフトウェアのイメージを決定することにもなるのでクライアントとのコミュニケーションスキルも重要となります。
ブリッジSE
人件費の安い国にソフトウェアの製作を発注する際に橋渡し的な役割をするのがブリッジSEです。英語とその発注先の国の言葉を仕事が行えるレベルで使えコミュニケーションが取れることが必要です。特に言葉が違うと誤解や認識のズレが発生しやすく、仕様が細かいソフトウェアでは致命的となるのでこれらの対策には十分な配慮が重要課題となります。また日本とは文化や仕事の取り組みに対して大きな隔たりがあるので、それらを理解し共に仕事が出来る懐の深い人間性も求められます。
フリーランスPG/SE
フリーランスとは平たく言うと個人事業のことです。自営業のプログラマー(PG)やシステムエンジニア(SE)は以前は仕事の受注を自ら営業して得る必要があったので敷居が高いとされていたのですが、クラウドソーシングの発展に伴いその難易度が一気に下がり、家族の介護や持病持ちで出社が難しいエンジニアを中心に広がるつつあります。エンジニアは元々スキルが収入に直結しやすい職業なので、努力次第では大手企業のエンジニアを超すほどの収入も得られることから独立志向の強いエンジニアにも注目されています。
起業家
エンジニア自らが事業を起こしそれによって生計を立てます。フリーランスはクライアントから仕事を受注しそれで報酬を得るのですが起業家の場合は自分で起業し仕事を作り、それによって収入を得る点が違います。形態は様々ですが一般的には会社のような企業形態を取ることが多いでしょう。ビジネスセンスは勿論のこと、人脈や世の中の流れに柔軟に対応できる人間性といった幅の広いスキルが必要です。
IT系ライター
TIやWEB技術について専門的に書くのがIT系ライターです。主にIT技術書を制作する出版社や、IT系技術サイトを運営する企業に所属し執筆を行います。文章を書くことが好きでITの知識や経験が豊富な人がこの道に進むことが多いです。
エンジニア講師
IT系エンジニアを育てる専門学校の講師です。人に教えるのですからIT技術の基本原理から知る必要があり、コミュニケーションスキルも重要ですが、企業で働くエンジニアほど過酷な残業が発生しないことからワークバランスを重視する人に注目されています。
ITコンサルタント
ITの側からクライアントの企業経営に関わるコンサルティング業務を行うエンジニアです。マーケティングや経営学といった会社経営に必要な知識が求められます。他にもマネジメントスキルや問題解決能力などを高い水準で備える事が重要で、収入が高い反面その責任の重大さからくるプレッシャーも相当あるので、メンタルケアの方法も重要になります。
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生き残っていくために必要なこと
現在二極化が進んでおり、ある分野におけるスペシャリストになる場合とITスペシャリスト(フルスタックエンジニア)としてITに関するあらゆることを網羅したエンジニアになる場合があります。例えばWEBデザイナーであればWEBデザインを極める道とWEBプログラマーやマネージャーのスキルも習得し、1人でWEB制作に関する全てを網羅するエンジニアになる道があります。
キャリアプランを考えてみよう!
キャリアパスは元々企業が考える問題だったのですが、最近はエンジニア個人が考えなければ収入が上がらない様になっている状況です。従来型のPG・SEからリーダーを経てプロジェクトマネージャーやITスペシャリストになる方法から多様化が進み、そのキャリアパスはITを切り口にして無数にある状態です。様々なエンジニアの姿があり調べてみるだけでも楽しいので、是非検討してみましょう!
キャリアプランを考えてみているけど「自分一人ではなかなか決めきれない」といった方は、「ポテパンキャンプ」での無料カウンセリングで相談してみてください。
まとめ
本記事では、エンジニアのキャリアプランの考え方についてご紹介してきました。
闇雲に仕事をこなすのではなく、キャリアプランに沿って仕事をこなすことでやるべきことが明確になり、ご自身の成長にも繋がります。
まだキャリアプランがしっかりと描けていない方は、ぜひこの機会に自分のキャリアプランについて考えてみてください。