データサイエンティストというキャリアが非常に注目を集めていますが、「データサイエンティストって何なの?」「どうすればデータサイエンティストになれるの?」という疑問を持つ人も多いです。そんな中、1つの道筋を立ててくれる存在としてデータサイエンティスト協会というものがあります。
今回の記事ではデータサイエンティスト協会の概要や活動内容についてまとめていきつつ、データ サイエンティストを目指すのであれば協会に入会するべきなのかどうかについて解説していきましょう。
- データサイエンティスト協会は、データサイエンティストに必要なスキル・知識を定義し、育成カリキュラム作成や評価制度の構築などをおこなう団体
- 最適化超入門セミナーやデータサイエンティスト養成講座などのイベントを主催している
- データサイエンティスト協会には、会費無料で入会でき、特にデメリットはなし
データサイエンティスト協会とは何か
データサイエンティスト協会について、これまでご存知でなかったという方もいらっしゃるはず。まずは「データサイエンティスト協会とは一体何なのか」ということについて詳しく解説をしていきましょう。
データサイエンティスト協会では、自らの協会について以下のような言葉でまとめています。
当協会は、新しい職種であるデータサイエンティストに必要となるスキル・知識を定義し、育成のカリキュラム作成、評価制度の構築など、高度IT人材の育成と業界の健全な発展への貢献、啓蒙活動を行っていきます。
また、所属を超えてデータ分析に関わる人材が開かれた環境で交流や議論をし、自由に情報共有や意見発信ができる場を提供していきます。
一般社団法人 データサイエンティスト協会
データサイエンティストというキャリアは、2007年に誕生したキャリアだとされています。他のキャリアと比べると非常に新しい職業のため、未だ社会的にキャリア形成への道筋やデータサイエンティストに対する厳密な定義が認識されていないというのが現状なのです。
このようなバックグラウンドの中で、日本におけるデータサイエンティストの発展を目指し設立されたデータサイエンティスト協会。さらに詳しく設立の背景や目標について見ていきましょう。
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データサイエンティスト協会が設立したバックグラウンド
上記でもすでに述べましたが、データサイエンティスト協会が設立したバックグラウンドについてより具体的に見ていきましょう。
近年、IT業界でよく聞かれるのが「ビッグデータ活用」という言葉ですが、この背景には通信機器の発達や、インターネットの普及などによって、多くの情報が簡単に集められるようになったというものがあります。
大量の情報を集められるようになった一方で、その情報を駆使する能力があるプロフェッショナルがいなければ、活用はできません。そこで必要とされ始めたのがデータサイエンティストなのです。
各企業では、このような社会的な流れに合わせてデータサイエンティストの育成を目指してきましたが、データサイエンティストには厳密な定義が存在せず、求める像と実際のスキルセットに不整合が生じてしまっていました。
このような状況を受けて、企業が出したいと考えている結果に答えられるデータサイエンティストの定義・育成などを目的としたデータサイエンティスト協会が設立されたのです。
より専門性の高いデータサイエンティストが社会に出ることによって、可能性の広がっているビッグデータ活用市場を活性化させることができるとデータサイエンティスト協会は考えているようです。
データサイエンティスト協会の目指すもの
上記にもありますが、データサイエンティスト協会は、データサイエンティストに必須なスキルや知見の定義や、育成カリキュラムの作成などを行っています。
他にもデータサイエンティストとしての評価を適切に行うための制度を構築したり、データサイエンティスト業界をより活性化するための活動にも尽力されているようですね。
データサイエンティストを中心として据えられた活動の中で目指すものは、「高度IT人材の育成と業界の健全な発展」とのこと。また、データサイエンティストを含め、データ分析に関わる人々が垣根を越えて議論や交流のできる環境を提供していくことも活動の1つのようです。
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データサイエンティスト協会が主催するイベント
ここまでの記事で、データサイエンティスト協会が設立されたバックグラウンドや目指しているものについて把握していただきました。次にデータサイエンティスト協会が主催するイベントについても見ていきましょう。
2019年10月現在、以下のようなイベントが確認できました。
- 最適化超入門セミナー
- データサイエンティスト協会 九州支部セミナー2019 第2回
- 6thシンポジウム~実務者が集うデータサイエンスの最前線~
- 気象データを活用する ~実践例とデータ分析に組み込む際の留意点~
- 機械学習を体感し、自社のAI民主化を考える
- データサイエンティスト養成講座
- 【分析未経験者向け】紙とえんぴつから始めるデータサイエンティスト入門
上記を見て分かる通り、非常に高度な内容のセミナーを開講することがあれば、データサイエンティストとしては駆け出しの方を対象としたイベントを開催することもあります。
データサイエンティストを目指したいということであれば、データサイエンティスト養成講座などがおすすめの講座とのこと。ある程度、統計学に関する素養を持ち合わせている方を対象に開講されています。
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データサイエンティスト協会は入会すべき?
データサイエンティストを目指す上で、データサイエンティスト協会に入会すべきかということを考える方が多いでしょうが、「必須ではないが、参加しておくに越したことはない」というのが本記事の結論です。
その理由の1つとして、入会するデメリットがないというものがあります。一般会員であれば、会費は無料で入会できますし、入会しなければ得ることができないメリットがたくさん存在するからです。
特にデータサイエンティスト協会はまだまだ人口が少ないキャリアのため、他のデータサイエンティストと接点を持つ機会はとても貴重です。入会しない理由がない限りは、データサイエンティスト協会に入っておくことを推奨します。
- 協会から先行情報が送られてくる
- 協会が行う研究・活動に関する情報をいち早く入手できる
- 協会主催のイベントに参加できる
- 一般会員の場合、年会費が無料
まとめ
今回の記事ではデータサイエンティスト協会の概要や活動内容についてまとめていきつつ、データ サイエンティストを目指すのであれば協会に入会するべきなのかどうかについて解説していきました。
まだまだ未発展のデータサイエンティスト業界。さまざまなデータサイエンティストとの交流を持つ中で、自分のキャリアを高めていけるはずです。学習の一端としてデータサイエンティスト協会を活用することをおすすめします。
データサイエンティストに必須のプログラミング技術を効率よく学ぶには、ポテパンキャンプなどのオンラインスクールを検討しましょう。
これまでデータサイエンティストに対する厳密な定義が為されていなかったため、企業側は「どんな人材をデータサイエンティストとして受け入れるべきか」、個人側は「データサイエンティストになるためのスキルセットは何か」といった重要な部分がわからない状態でした。
データサイエンティスト協会はそんな状況に一石を投じるために設立された組織なんですね!