AWSの入門者向けに、特徴や、できること、勉強方法をまとめています。
AWS入門/AWSとは?
AWSとは、Amazon Web Serviceの略で、ウェブ上にシステムを構築するためのサービスです。Amazonが提供する200以上のクラウドサービスから構成されています。アクセス負荷などに応じて管理者の介在なしに自動でスケーリングできることや、サーバのアップデートやバックアップなどの運用をAWSに任せる(フルマネージド)ことができます。
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物理的なハードウェアを組み合わせたオンプレミスのシステム構築と比較すると、AWSを使ったクラウドでのシステム構築のメリットは初期費用が安く抑えられる点、OSのアップデート、バックアップなどの運用コストがゼロにできる点です。
デメリットは、基本、従量課金制でランニングコストがかかる点、会社によっては規定上クラウドに機密データをおけない点などがあります。しかし、あらかじめ使用期間を予約しておくことで割引が受けられますし、AWSのセキュリティは小規模な自社構築で可能なレベルを遥かに上回っており、国内でもドコモ、ソニー、シオノギ、スターバックスなど大手のAWS構築事例も増えてきています。
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AWS入門 初心者の勉強方法
AWSに初めて触れる初心者は、まずはAWSの全体像をざっくりと掴んでから、EC2やEBS、Amazon S3などの代表的なAWSのサービスを具体的に学んでいくのが良いでしょう。
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最初は、AWSの概念を動画で流し見してみるのがおすすめです。UdemyのAWS資格、ソリューションアーキテクト対策の教材などは無料部分を視聴するだけでも全体像が学べます。
関連)これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座(SAA-C02試験対応版) | Udemy
資格試験用の教材は、AWSサービスの更改にともなって内容もアップデートされていますので、「ネットで情報探したら、インタフェースが違ってる。情報が古いみたい…」といったことがありません。動画は定価購入でも2,400円ですし、頻繁に割引もおこなっているのでUdemyの「ほしい物リスト」に入れて、セールで安くなるのを待っておくと良いと思います。
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また、AWSの基礎知識が約3時間で学べるオンライントレーニングイベント、AWSome Day Online Conferenceもおすすめです。月一回程度で時間も決められているのですが、無料で開催されています。参加には申込みが必要で、毎月第一水曜日に配信が予定されています。
関連)AWSome Day(毎月第一水曜オンライン開催!) | AWS
無料枠を使って具体的なチュートリアルを試す
AWSには、「無料枠」と呼ばれている、一定の条件下でAWSサービスを無料利用できる仕組みがあります。
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特に、AWSにアカウント登録してから12ヶ月は、多くのAWSサービスが無料で利用できます。
AWS公式ページに「実践的チュートリアル」が多数掲載されているので、無料枠で試してみると良いでしょう。チュートリアルの右上に「無料利用枠」と表示されているものは、お金をかけずに無料枠内で試せるチュートリアルです。
具体的には、以下のようなチュートリアルが掲載されています。
- Linux 仮想マシンを起動 (AWS Lightsail)
- ReactJS アプリをデプロイおよびホスト (AWS Amplify)
- WordPress ウェブサイトを起動(AWS Lightsail)
- ファイルを保存および取得(Amazon S3)
- 「Hello, World!」をサーバーレスで実行(AWS Lambda)
- EC2 インスタンスでリモートからコマンドを実行(AWS System Manager)
- Windows 仮想マシンを起動(Amazon Lightsail)
- WordPress ウェブサイトを構築(Amazon Lightsail)
関連)アマゾン ウェブ サービス (AWS) の実践的チュートリアル
チュートリアルが多すぎて、最初に何をやってみればいいのか迷ってしまいますね。はじめにやってみるとすれば、AWSの仮想サーバーを構築するサービス、EC2のチュートリアルを実行してみると良いでしょう。
関連)AWS Systems Manager を使用して、EC2 インスタンスでリモートからコマンドを実行する方法 | AWS
「IAMロールを作成し、Systems Managerと通信するインスタンスでエージェントを有効にし…」と、初学者にはかなり難解な解説ではありますが、EC2インスタンスを起動し、ネット経由でSSHアクセスするという内容です。
AWS画面イメージつきのステップバイステップの解説になっているので、用語の意味がわからなくても、迷うことは少ないと思います。基本、画面イメージを見ながら、指示に従って赤枠の部分クリックしたりメニューから選択することを繰り返していくことで、チュートリアルは完了します。
例えば、チュートリアル内のEC2インスタンスを起動する箇所は、以下のような解説になっています。
- Amazon EC2 コンソールを開きます。EC2 コンソールから、希望する [region] を選択します。Systems Manager はすべての AWS リージョンでサポートされています。[Launch Instance] をクリックします。
- [Amazon Linux AMI] を選択します。Amazon Linux ベース AMI は、デフォルトで Systems Manager エージェントが含まれる 2017 年 9 月以降の日付のものを選択してください。Systems Manger Agent を独自の Windows または Linux システムにインストールすることもできます。
- Step 2: Choose an Instance Type ページで、t2.micro インスタンスタイプを選択して、[Next: Configure Instance Details] をクリックします。
最終的に、チュートリアルで起動したEC2インスタンスの終了方法もステップバイステップ形式で解説されています。使っていないインスタンスなどのリソースを忘れずに終了させておくことは、無料枠内でAWSを学ぶために重要なので、必ず覚えておきましょう。
チュートリアルの最後には「次のお勧め」として、学習資料がリコメンドされます。具体的にチュートリアルを実行したあとだと、さらに理解が深まるでしょう。
AWS入門のまとめ
- AWSのサービスの全体像をざっくり把握するには、動画系の資料がおすすめ
- 全体像がなんとなくわかったら、無料枠を使って代表的なAWSサービスの具体的なチュートリアルをおこなう
- チュートリアルに関連する学習資料で、さらに知識を深める