プログラミング初心者にとって重要なポイントは、この先もずっと学び続けることです。そのためには挫折しないで学び続けられるようにしなければなりません。
なおプログラム言語を習得するには約300時間必要だと言われています。そしてエンジニアとして働けるようになるには、さらに多くのスキルを学ばなくてはなりません。そこで今回はプログラミング初心者に向けてプログラムとは何か、また挫折しないでプログラミングを学び続けるための工夫について解説します。
- そもそもプログラムとはCPUの命令を人が読めるようにしたもの。意図したことをコンピュータの命令の組み合わせとして考えるのはプログラミング初心者にとって難しい
- プログラミング初心者がプログラムを学ぶなら、実行環境と学習し続ける習慣、そしてメンターが必要
- プログラムの文法は独学でも学べるので、オンラインマニュアルに慣れようおこう
- メンターといっしょに課題をこなして、ポートフォリオを作れるようになろう
プログラミングとは
今や小学校からプログラミング教育が行われる時代ですが、プログラミングを仕事にするとなれば、特別なスキルを身に付けなければなりません。プログラミング初心者にとって、仕事で使えるスキルを身に付けるのは大変なことです。
とはいえ正しいやり方で学べば、誰でも必要なスキルを身に付けられます。とはいえ学ぶ対象をよく知らないようでは効率良く学べません。まずはプログラミング初心者の方に知ってほしいプログラミングとは何かについて解説します。
そもそもプログラムとは何か
プログラミングで作成するのはコンピュータプログラムです。そしてコンピュータプログラムとは、コンピュータのCPUが動作する命令を人が読めるようにしたもので、コンピュータがやれることしか書けません。つまりプログラミングとは、人が読めるプログラム言語を使ってコンピュータにやらせたい内容を書くことです。
日本語のような自然言語は、自分の言った言葉を相手が理解してはじめて自分の考えが相手に伝わります。これは相手が自分と同じように考えてくれるから伝わるのであって、同じように考えてくれない相手には伝わりません。
コンピュータプログラムも同じです。自分が意図したとおりにコンピュータを動かすためには、コンピュータの動作を理解し、プログラミングでその命令の組み合わせを作らなければなりません。
プログラムは簡単な命令の組み合わせ
ではコンピュータのCPUができることとはどのようなことでしょうか。今のパソコンに使われているCPUは、複雑な処理を極めて短時間でこなします。しかし内部でやっていることは簡単な命令の組み合わせでしかありません。
これはプログラミングも同じで、どんなに複雑なプログラムも簡単な命令の組み合わせでしかありません。そして、プログラムで使われる基本的な命令は、次の5つです。
- 変数に値を代入する
- 変数を使って計算する
- 評価結果に応じて分岐する
- 同じ処理を繰り返す
- 外部から値を入力したり、外部に値を出力する
なおCPUは、パソコンに搭載されるような高性能なものばかりではありません。小さなリモコンや家電製品にも入っています。そのようなCPUでも、紹介した簡単な命令を組み合わせたプログラムが動作しています。
そして人工知能を使ったWebサービスのような大規模なプログラムでも、コンピュータで動作する簡単な命令の組み合わせという点では同じです。
意図したとおりのプログラム作成は難しい
今の人工知能は非常に優秀ですが、大学受験の試験問題を全て解ける人工知能はまだ存在しません。これは「問題を読み、その内容を理解する」という人なら自然にできることが、人工知能にできないのが原因です。
そしてこれはプログラミングにもあてはまります。プログラミングでは、コンピュータで実現したいことに対して、コンピュータの動作で実現する手順を考え、その手順に従ってプログラムに書く、という処理が必要です。
つまり、コンピュータの視点で問題の内容を理解しなければなりません。プログラミング初心者がこれをできるようになるには考え方の訓練が必要です。
プログラミング初心者は、プログラムを読む機会があればそのプログラムがどのように動作して、処理を実現しているかを考えるように心がけてください。
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プログラミング初心者が学習するには
もしプログラミング初心者がエンジニアになるために学ぶつもりなら、仕事に必要なスキルを習得しなければなりません。なおプログラミングの学習をサポートするWebサイトやネットの記事がたくさんあり、プログラミングに関する専門書も多く出版されているので独学でも学習できます。
しかし仕事で使えるようになるのにそれでは不十分です。これからプロのエンジニアになりたいと考えている初心者の方に、仕事で使えるプログラミングスキルを身に付ける学習に必要なものを紹介します。
パソコンは必須
今はインターネット上に便利なサイトがたくさんあり、タブレットでもプログラム言語を学ぶことが可能です。そしてそのようなサイトで学ぶプログラミング初心者もたくさんいます。
しかし学習はできても、仕事に使えるスキルとして身に付けるには、プロと同じ環境で使えなければなりません。自分のパソコンにプログラミングできる環境を用意し、学んだことを実際に試したり、独自に改良して実行する、といったこともやってみましょう。
なお、パソコンがあればプログラミングができる訳ではありません。プロが使っている環境は、多くの専用アプリケーションをインストールし、それを使い易くカスタマイズしています。プログラミング初心者もプロが使っている環境を自力で設定できるようになりましょう。
学習し続ける習慣を
一口にプログラミングスキルと言っても、覚えなければならないことがたくさんあります。何か1つのやり方を覚えれば、それで仕事ができる訳ではありません。
例えばWebエンジニアは、プログラミングスキルの他に様々なスキルを駆使してWebサービスを造ります。プログラミング言語Rubyの文法を覚えるだけでは不十分で、少なくともフレームワークであるRuby on Railsを使ったWebサービスの作り方をマスターしなければなりません。
初心者の方は、ぜひ、学習し続ける習慣を身に付けましょう。多くのプロのWebエンジニアは常に新しいことを学習し、それを仕事に活かしています。プログラミング初心者はぜひそのようなエンジニアを目指してください。
メンターを見つけよう
プログラミングは独学でも学べますが、独学だけでプロになれるとは限りません。独学でプログラミングの学習をはじめたものの、途中で挫折して学習をあきらめてしまう方が大勢います。挫折しないで済む方法は幾つかありますが、効果的な方法の1つがメンターに教えてもらうことです。
もし、プログラミングに詳しい方が身近にいるのなら、その人に教えてもらいましょう。また身近にいない方は、費用はかかるもののプログラミングスクールのメンターを利用してください。
なお、ポテパンキャンプでは、学習の中でわからない時に質問できる専用の質問サイトがあり、所属しているメンターが回答してくれます。Webエンジニアを目指したいプログラミング初心者の方は、ぜひ、利用を検討してください。
プログラミング初心者におすすめの学習方法
プログラミングを学ぼうとする方はたくさんいますが、多くの方が途中で挫折してしまいます。プログラミング初心者がエンジニアを目指すなら、いろいろな方法をやみくもに手を出すのではなく、学習し続けられる学習方法を選んでください。
次からプログラミング初心者におすすめの学習方法を紹介します。
文法の学習は独学でも可能
プログラミングを学ぶなら、最初に学習するプログラム言語を決めて、その文法を学習するのが最初です。文字列を表示したり、数字を計算するプログラムはそれほど難しくありません。
そしてプログラム言語の文法を学ぶだけならインターネットに多くのマニュアルや記事があります。手元にそのプログラム言語を実行する環境があるのなら独学でも学習が可能です。
プログラミングのオンラインマニュアルは、この先も見る機会が多いので、ぜひ使えるようになってください。
メンターといっしょに学ぶ
プログラミング学習として、問題を読んでそれを解決するプログラムを作るなら、いつでもメンターに聞ける環境で学習しましょう。また身近にメンターがいないのなら、プログラミングスクールの利用も検討してください。
プログラム言語の文法を知ったとしても意図したとおりのプログラムは組めません。書いてあるコードを書き写す場合と、コンピュータを意図したとおりに動作させるには大きな差があり、多くの方がこれを超えられずに挫折してしまいます。
プログラミング初心者の方は、これを超えられるようにプログラムを作る練習をやってください。そして、解らない点をメンターから教えてもらいながら進めましょう。
メンターにもいろいろなタイプの方がおり、全員が現役のWebエンジニアとは限りません。もじ、いっしょに学んでいてこの人と合わないなと思ったら、スクールの事務局などに相談してみてください。別のメンターの方に交換してもらえます。
ポートフォリオの作成を目指す
今はどの企業もエンジニアが不足しています。しかし、プログラミングスクールを卒業したからといって、すぐに就職できるとは限りません。企業が求めているのは、すぐに働けるエンジニアです。
プログラミング初心者の方がエンジニアとして就職したいと思っているなら、すぐに働けるスキルがあることを証明しましょう。そして自分のスキルを証明するのに使われるのがポートフォリオです。なお、ポートフォリオとはデザイナーなどが顧客に自分を評価してもらうために準備している作品集のことです。
Webエンジニアとして働きたいプログラミング初心者の方は、自分のスキルを証明するポートフォリオとしてオリジナルなWebサイトを作成し、それを面接者に見てもらいましょう。
プログラミングスクールによっては、全員同じようなポートフォリオの作成がカリキュラムに組み込まれているケースもあります。しかし、そのようなポートフォリオは面接では評価されません。出来合いのポートフォリオを使ったとしても、自分で考えたオリジナルな要素を組み込んで、それを面接でアピールできるようにしましょう。
まとめ
プログラミングを学び始めたばかりの初心者の方にとって、挫折しないでエンジニアとして働けるようになるには時間がかかり、1人でやり通すのは難しいことです。
しかし、学習する環境を整えて、メンターといっしょに学べば誰でもプログラミングを習得できます。またポートフォリオを用意すれば初心者の方でもエンジニアとして就職することが可能です。エンジニアになろうと決心した初心者の方は、しっかり準備してエンジニアを目指してください。
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インターネットにはプロが使っている環境を紹介している記事が幾つもあります。個人でLinuxサーバーを使うのは大変ですが、仮想環境を使えばMacやWindowsなどのパソコンで開発環境が作れます。ぜひ挑戦してみてください。