経済産業省の発表によると、2030 年には最大 79 万人の IT エンジニアが不足すると予想されています。外出自粛やDX化の推進、リモートワークとの相性の良さなど、IT エンジニア職の人気が高まってきています。
異業種からの転職者も増えている中で、新卒 未経験でもエンジニアになれるのか？気なる方もいるでしょう。この記事では、新卒 未経験者がエンジニアなるために必要なことを解説していきます。
- IT エンジニアの人気は高まってきている
- 技術力以外にも、コミュニケーションスキルやビジネス力がエンジニアには求められる
- 論理的思考力や新しいことへの学習意欲が高い人がエンジニアに向いている
- 新卒 未経験でもエンジニアになれる！
IT エンジニアとは
そもそも IT エンジニアとは、情報技術を扱う技術者たちの総称を表す職種のことを指します。一口に IT エンジニアといっても、プログラミング言語を駆使してコードを書くプログラマーから、ハードウェア・ネットワークなどの構築・保守を行うインフラ・エンジニア、顧客との調整など、コミュニケーションをメインにとる PM （プロジェクト・マネージャー）など、さまざまな分野の IT エンジニアがおり、必要とされるスキルもさまざまです。
もし、IT エンジニアを目指しているのであれば、自分がどの分野においてプロフェッショナルになりたいのか考えておきましょう。
冒頭でも述べたように、リモートワーク、DX化の推進により、IT エンジニア職の人気は高まってきており、ソニー生命が 2019 年に行った調査では、男子中学生がなりたい職業で「IT エンジニア・プログラマー」は4位になりました。
中高生が思い描く将来についての意識調査2019 ー ソニー生命
IT エンジニアに必要なスキル
IT 技術者と言えども、1人のビジネスパーソンです。技術力だけでなくビジネスに必要な基本的なスキルも必要です。中には、技術力だけで生き抜く超一流エンジニアもいますが、多くのエンジニアは技術だけで生き抜いていくことは難しいでしょう。
IT エンジニアに必要とされる基本的なスキルは次のとおりです。
コミュニケーションスキル
基本的に ITエンジニアの仕事はチームで推進していくため、コミュニケーション能力は重要です。
プログラマーであれば、他のメンバーと協調しながら作業を進めていき、ソースコードやシステムの品質を均一に保つためにコミュニケーションを図ります。システムエンジニアの場合では、クライアントとの打ち合わせ、プログラマーへの仕様説明など、さまざまな場面で人とコミニュケーションを取る必要があります。
特に、上流工程の設計や、プロジェクト・マネージャーともなると、重要な調整をすることもあるので、コミュニケーション能力が重要視されます。
技術力
IT エンジニアは技術職であるため、当然、技術力が求められます。
ただし、新卒であれば、必ずしもスキルが必要ではなく、企業によっては入社後の研修や、先輩社員がサポートする状態での実務を OJT形式でこなして、技術力を向上させるところもあります。
現在は、将来の IT人材不足に備えて企業がIT人材を未経験者も含めて探していますが、未経験の応募者が増えてくると、今後の採用は厳しくなる可能性があるため、独学やスクールなどでスキルを磨き、他の未経験者との差別化を図るのもよい方法でしょう。
「ポテパンキャンプ」はオンランイン完結で、勉強時間も週15～20時間程度ですので、大学に通いながらでも受講できるためオススメです。
ビジネス力・リーダーシップ
企業に勤めて働く以上、社員には利益追求が求められます。
技術者には「こだわり」も必要ですが、時には利益のために妥協したり、顧客との金額調整などを行い、会社に利益を創出するビジネスパーソンとしての能力も必要とされます。
クライアントはお金を出している立場なので、エンジニアに対してさまざまな要求をしてきます。その要求を全て鵜呑みにしてしまうと、クライアントからは喜ばれるかもしれませんが、最悪の場合、利益どころか赤字になる可能性もあり、結果的に会社からの自分への評価が下がってしまいます。プログラミングを初めとするシステム開発を、ある意味でビジネスとして捉え、時に冷静に判断するビジネス力が必要です。
このような理由から、マネジメント能力を持つエンジニアは重宝されます。
IT 業界は、技術屋気質の方が多く、チームをまとめるマネジメント能力をもった人材が不足している傾向にあり、プロジェクトが予定どおりに進むように、要員の調整や、スケジュールを立てたりする人材は重宝されます。
英語力
海外で仕事することを目標にしている場合は、英語能力が必要なのは言うまでもありませんが、それ以外にも IT エンジニアに英語能力が必要な理由があります。
近年の IT 技術の進歩は目覚ましく、スマートフォンの普及に伴うアプリの進化、IoT、AI（人工知能）の普及など、日々新しい技術が生まれています。
これらの新しい技術は、主に欧米諸国や中国などの海外で生まれ、基本的に最初は英語の文章でドキュメントが公開されます。
時間が経てば翻訳された文章が公開されることもありますが、タイムラグがあり、日本語に翻訳された文章が公開された頃には、新しいバージョンのフレームワークが公開されることもしばしばあります。
このように、最新技術をいち早くキャッチし、習得するには英語能力も必要になってきます。
IT エンジニアに向いている人
理系・文系関係なく、IT エンジニアには向いている人と、そうでない人がいるのが事実です。
IT エンジニアには向いている人の特徴は次のとおりです。
論理的思考力がある人
プログラミングや、システムの仕様策定おいて論理的思考力は非常に重要です。
エンジニアにおける論理的思考力とは、さまざまな事象を頭の中で体系立てて組み立てて、最適な答えを導き出すための能力です。
例えば、システム設計ではクライアントの要望を分析し、それに対する複数のアプローチから最適なものを探し出し、少ないコストでクライアントの要望を実現する力が必要です。
また、システムの運用の担当者であれば、障害発生時が発生した時、さまざまな情報から仮説を立てて、原因を絞り込んでいき、少ない時間で問題を解決する力が必要です。
新しい事を学ぶのが好きな人
IT 技術は日々進歩しており、数年前までは現役だった技術も、新しい技術にとって変わられ、レガシー（負の遺産、旧システム）なものとなります。
日々変わりゆく新しい技術をキャッチアップし、常に新しい技術を学ぶ姿勢が IT エンジニアには求められます。
地道な調査や物作りが好きな人
テレビや映画に出てくるようなスーパーエンジニアのイメージだと、コンピュータに向かって素早くコマンドを打ち込み、システムの構築やハッキングなどをあっという間にこなしてしまうかもしれませんが、現実はそうはいきません。
大規模なプロジェクトともなれば、システムを完成させるまでに１年以上もかかるケースもあり、その間、エンジニアは１つ１つの機能を積み上げていき、システムを少しずつ完成させていきます。
まとめ
新卒 未経験でエンジニアを目指している方に、IT エンジニアに必要なスキルや、IT エンジニアに向いている人の特徴を解説してきました。
現在は、開発環境が便利になり未経験者でもプログラミングをしやすい環境が整っている事や、企業によっては、コミュニケーションスキルが高いなど、将来有望な人材であれば未経験でも採用し、研修によって IT スキルを身につけされるところもあります。
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