AWSのバックアップについてまとめています。
AWSのバックアップはAWSサービスをまとめてバックアップ可能
AWS Backupは、AWSサービス全体をバックアップする機能。
設定したバックアップポリシーに従って、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) インスタンス、Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS) ボリューム、Amazon Relational Database Service (Amazon RDS) データベース (Amazon Aurora クラスターを含む)、Amazon DynamoDB テーブル、Amazon Neptune データベース、Amazon DocumentDB (MongoDB 互換) データベース、Amazon Elastic File System (Amazon EFS) ファイルシステム、Amazon FSx for Lustre ファイルシステム、Amazon FSx for Windows ファイルサーバーファイルシステム、AWS Storage Gateway ボリュームのバックアップを取得します。AWS上のデータだけではなく、オンプレミスのStorage Gatewayボリュームのバックアップも可能になっています。
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AWS Backupの使い方
AWS BackupはAWSマネジメントコンソールから起動できます。マネジメントコンソールの検索窓に「Backup」と入力し、AWS Backupを選択します。
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バックアッププランの作成では、バックアップ取得タイミングと過去分のバックアップの上書き設定を指定します。テンプレートを利用して、簡易的に設定することも可能です。
テンプレートには、以下が用意されています。
- Daily-35day-Retention
- Daily-Monthly-1yr-Retension
- Daily-Weekly-Monthly-5Yr-Retension
- Daily-Weekly-Monthly-7yr-Retention
例えば「Daily-Monthly-1yr-Retension」は、毎日のバックアップを取得し、月に1度のバックアップを1年間保持する設定です。
テンプレートを利用する以外に、項目を1から指定する「新しいプランを立てる」や、JSONデータでプランを定義する「JSONを使用してプランを定義」を選択することも可能です。
バックアップ対象のAWSサービスには以下が設定できます。
- Aurora
- DocumentDB
- DynamoDB
- EBS
- EC2
- EFS
- FSx
- Neptune
- RDS
- Storage Gateway
「設定」にて、各サービスをバックアップ対象から除外することも可能です。
取得したバックアップは、「バックアップボールト」というコンテナに暗号化されて格納されます。
定期的なバックアップ以外に、好きなタイミングで実行するオンデマンドバックアップの作成も可能。「保護されたリソース」から「オンデマンドバックアップを作成」をクリックします。
オンデマンドバックアップでは、リソースタイプでAWSサービスを選択肢、サービス内の特定のデータのみバックアップが可能。
例えば、DynamoDBにて、特定のテーブルのみバックアップ取得が可能です。
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AWSのバックアップの料金
AWSのバックアップには、バックアップストレージ料金、復元料金、クロスリージョンのデータ転送料金、AWS Backup Audit Manager の料金がかかります。
バックアップストレージ料金はサービスごとに異なっていて、Amazon EFSには料金の安い「コールドストレージ」料金も設定されています。
- Amazon EFS File System バックアップ 0.05USD/GB
- Amazon EBS ボリュームスナップショット 毎月 0.05USD/GB
- Amazon RDS データベーススナップショット 毎月 0.095USD/GB
- Amazon Aurora クラスタースナップショット 毎月 0.021USD/GB
- Amazon DynamoDB テーブルバックアップ 毎月 0.10USD/GB
- AWS Storage Gateway ボリュームバックアップ 0.05USD/GB/月
- Amazon FSx for Windows ファイルサーバーのバックアップ 0.05USD/GB/月
- Amazon FSx for Lustre バックアップ 0.05USD/GB/月
- Amazon DocumentDB クラスタースナップショット 0.021USD/GB-月
- Amazon Neptune クラスタースナップショット 0.021USD/1 月あたりの GB
復元料金は、Amazon EFS とAmazon DynamoDBテーブルバックアップのみ設定されていて、Amazon EBS、Amazon RDS、Amazon Auroraへの復元料金は無料です。それ以外はバックアップから手動で復元することになり、復元料金は設定されていません。
クロスリージョンのデータ転送料金は、バックアップ対象とバックアップ先のリージョンが異なっているときにかかる料金です。AWS Backup Audit Manager は、バックアップの使い方が、事前に定義した監査ポリシーに準拠しているかどうかを評価するツールです。バックアップ評価が行われるごとに料金が発生します。
例えば、Amazon EFS のバックアップが 米国東部 (バージニア北部)リージョンにあり、米国西部 (カリフォルニア北部) リージョンにバックアップのコピーを作成する場合を考えてみましょう。2 リージョンで、1ヶ月のうち 15 日で Amazon EFS バックアップストレージを 400 GB、別の15 日間で 800 GB を使用したとすると、月末の時点の、バックアップストレージ使用量 (GB/時間) は以下の通りです。
ストレージの総使用量 (GB/時間) =( 400 GB x 15 日間 x 24 時間/日 ) + (800 GB x 15 日間 x 24 時間/日 )= 432,000 GB/時間
月当りの使用容量から、バックアップ料金の月額を計算すると以下のようになります。
ストレージ月額料金 = 600 GB/月 x 0.05 USD = 30 USD
AWSのバックアップのまとめ
- AWS Backupは、AWSのサービスをまとめてバックアップできる機能で、バックアップ頻度や保存期間設定が可能
- 定期バックアップ以外に、好きなタイミングで好きな対象データのみバックアップできるオンデマンドバックアップも可能
- バックアップには、バックアップストレージ料金、復元料金、クロスリージョンのデータ転送料金、AWS Backup Audit Manager の料金がかかる