Java関連で人気の資格といえば「Oracle認定Javaプログラマ」が挙げられます。
Javaは、スマホアプリ・Webシステム・組み込み系など、さまざまな用途で幅広く使用されています。Javaの開発元の Oracleの認定資格を取得することで、Javaに関するスキルを証明することができ、転職活動などで利用できます。
本記事では、Oracle認定Javaプログラマ試験のBronze・Silver・Goldについて各試験の難易度と試験の概要をご紹介していきます。
- Java認定資格にはBronze,Silver,Goldの3つがある
- Bronze → Silver → Goldの順に難易度が上がっていく
- どの難易度も過去問で試験対策を行うのが基本
- 基本的はSilverからの受験がおすすめ
目次
Java資格の難易度
Java資格それぞれの難易度について、まずはOracleが掲載している対象者と試験の目的を確認してみましょう。
Bronze
Java Bronzeに関しては、「言語未経験者向けの入門資格で Java 言語を使用したオブジェクト指向プログラミングの基本的な知識を有すること を評価することを目的」とした試験と定義されています。
言語未経験者向けの資格ということで、完全初心者のみを対象とした試験であることが分かります。
Silver
Java Silverに関しては、「Javaアプリケーション開発に必要とされる基本的なプログラミング知識を有し、上級者の指導のもとで開発作業を行うことができる開発初心者向け資格」と定義されています。
「日常的なプログラミング・スキルだけでなく、さまざまなプロジェクトで発生する状況への対応能力も評価することを目的」と定義されており、実際に実務に対応出来るだけの知識・スキルがあることを保証出来ます。
Gold
Java Goldに関しては、「設計者の意図を正しく理解して独力で機能実装が行える中上級者向け資格」と定義されています。
「avaアプリケーション開発に必要とされる汎用的なプログラミング知識を有し、設計者の意図を正しく理解して独力で機能実装が行える能力評価することを目的」と定義されており、自分一人でJavaでの実装が可能となるレベルの知識・スキルがあることを保証できます。
上記説明から、完全プログラミング初心者は「Java Bronze」、少しプログラミングに触れたことのある方であれば「Java Silver」、既にJavaでの開発を実務でも数年経験している方であれば「Java Gold」にざっくりと目標を定めることが出来ます。
参照: Java SE 11 認定資格
Java Bronze・Silver・Goldそれぞれの試験概要を確認
続いてJava Bronze・Silver・Goldそれぞれの試験概要と出題範囲からも難易度を詳しく確認しておきましょう。
Bronze
試験名は「Java SE Bronze(1Z0-818-JPN)」です。
日本限定の資格です。
- 前提資格: なし
- 出題形式: 選択問題
- 試験時間: 65分
- 出題数: 60問
- 合格ライン: 60%
- 受験料: 15,000円(税抜)
参考: Java SE Bronze(1Z0-818-JPN)
問題の出題範囲は、オブジェクト指向プログラミングの基本を中心に出題されます。
- Java言語のプログラムの流れ
- データの宣言と使用
- 演算子と分岐文
- ループ文
- オブジェクト指向の概念
- クラスの定義とオブジェクトの使用
- 継承とポリモフィズム
参考: Java SE Bronze(1Z0-818-JPN)
Silver
試験名は「Java SE 11 Programmer I (1Z0-815-JPN)」です。
- 前提資格: なし
- 出題形式: 選択問題
- 試験時間: 180分
- 出題数: 80問
- 合格ライン: 63%
- 受験料: 32,340円(税込)
参考: Java SE 11 Programmer I (1Z0-815-JPN)
問題の範囲は、業界標準に準拠した基本となる内容を幅広い範囲で出題されます。
一部Java Bronzeの出題範囲の重複します。
- Javaテクノロジと開発環境についての理解
- 簡単なJavaプログラムの作成
- Javaの基本データ型と文字列の操作
- 演算子と制御構造
- 配列の操作
- クラスの宣言とインスタンスの使用
- メソッドの作成と使用
- カプセル化の適用
- 継承による実装の再利用
- インタフェースによる抽象化
- 例外処理
- モジュール・システム
参考: Java SE 11 Programmer I (1Z0-815-JPN) 試験
Gold
試験名は「Java SE 11 Programmer II(1Z0-816-JPN)」です。
- 前提資格: Java Silver
- 出題形式: 選択問題
- 試験時間: 180分
- 出題数: 80問
- 合格ライン: 63%
- 受験料: 32,340円(税込)
参考: Java SE 11 Programmer II(1Z0-816-JPN)
問題の範囲は基礎となる部分はもちろん、バージョン毎の最新言語仕様も踏まえた上級者向けの複雑な問題まで幅広く出題されます。
- Javaの基礎
- 例外処理とアサーション
- Javaのインタフェース
- 汎用とコレクション
- 関数型インタフェースとラムダ式
- JavaストリームAPI
- 組込み関数型インタフェース
- ストリームに対するラムダ演算
- モジュール型アプリケーションに移行する
- モジュール型アプリケーションにおけるサービス
- 並列処理
- 並列ストリーム
- I/O(基本およびNIO2)
- Java SEアプリケーションにおけるセキュア・コーディング
- JDBCによるデータベース・アプリケーション
- ローカライズ
- アノテーション
参考: Java SE 11 Programmer II(1Z0-816-JPN)
「ポテパンキャンプ」では無料カウンセリングを実施しており、転職時に必要な準備や、スキルマップの育て方などについてアドバイスをしています。初めての転職で不安な方や、どんな資格を取得していいか分からない方は気軽に相談してみてください。
Java資格の試験対策は難易度を問わず同じ
ここまでJava資格の難易度毎に試験概要と出題範囲をご紹介してきましたが、試験対策の方法は難易度に関わらず王道パターンが決まっています。
最短での合格を目指して、効率的な学習方法を確認しておきましょう。
紫本で試験範囲の知識を網羅
Oracle認定試験では紫本と呼ばれる「オラクル認定資格教科書 Javaプログラマ Silver SE11(試験番号1Z0-815)」の参考書を使用して試験範囲の知識を網羅するのが一般的です。
参考書ですので、Oracle認定試験に特化しており、出題範囲の全容を掴むために最初に一度目を通しておきたい書籍です。
黒本で実践的な試験対策
紫本とセットで利用されるのが、黒本と呼ばれる「徹底攻略Java SE 11 Silver問題集[1Z0-815]対応」問題集です。
黒本さえやり込めば合格出来ると言われるほど試験対策には欠かせない一冊で、黒本に掲載された問題の正答率をどこまで上げられるかが合格への分かれ道と言えます。
ただし、黒本だけでは出題範囲全て体系的に網羅できているとは言えないため、紫本やその他書籍、Webサイトを活用して試験対策を行いましょう。
書籍のリンクは「Java Silver SE 11」対応の商品ページへ遷移します。
まとめ: 初心者にはJava Silverの受験が難易度的にもおすすめ
本記事では、Java資格として人気の「Oracle認定試験」3つの難易度について、試験概要と共にご紹介してきました。
将来的にJava Gold取得を目指す方はもちろん、初心者の方もJava Silverからの受験をおすすめします。
企業からスキルとして認めてもらえるのは「Java Silver」からの場合も少なくないですし、前提資格もないため特段の理由がない限り、Java Silverからの受験で問題ありません。
人気プログラミング言語である Javaの資格を持っていることで、転職に有利に働くことや、企業によっては資格手当が支給されるところもあります。基本的は過去問題をしっかりと対策していくことで合格を目指すことができ、参考書は分からないことがあれば情報の補完としてみていくのがよいでしょう。一発合格を目指して試験対策をしっかりと行い、資格取得を目指してみてください。
Java Goldに関しては、受験資格としてJava Silver保持者が条件となっているため、あらかじめJava Silver資格を取得しておく必要があります。