Java関連資格の中でもJava Silverは、一定以上のJavaに関する知識を持っている証明になるとして、多くの方が取得にチャレンジしています。IT業界は実力主義と言われており、資格よりも経験という見解もありますが、企業によっては資格手当が支給されたり、転職活動でスキルを証明するために資格はまだまだ有効と言えます。
本記事では、Java Silverの中でも「Java SE8 Silver」資格についての情報を、試験概要から学習法までご紹介していきます。
- Java Silver資格はJavaの基本的な知識を証明する資格
- Java Goldを受験するにはSilver資格に合格している必要がある
- 試験対策は紫本、黒本がオススメ
- 転職活動でJavaのスキルをアピールするならGoldを取得した方がいい
目次
Java SE8 Silverとは
Java SE8 Silverは、正式名称を「Oracle Certified Java Programmer, Silver SE 8」資格と呼びます。
試験の正式名称は「Java SE 8 Programmer Ⅰ」であり、資格の名称と異なるため注意が必要です。
試験概要
Java SE8 Silverの試験概要は下記の通りです。
- 前提資格: なし
- 出題形式: 選択問題
- 試験時間: 150分
- 出題数: 77問
- 合格ライン: 65%
- 受験料: 29,400円(税抜)
2015年7月9日に日本語版がリリースされています。
参考: Java SE 8 Programmer I Exam Number: 1Z0-808
試験の申し込み
試験の申し込み概要は下記となります。
- 試験種別
- 監督付き試験(ピアソンVUE社テストセンターまたはオンライン)での受験
- 監督なし試験(オンライン)での受験
- お申込み先
- オラクル認定システム (CertView) 経由でピアソンVUE社にお申込み
- お支払い
- 試験予約時に、ピアソンVUE社へ直接お支払い
- オラクルユニバーシティが発行する「受験チケット」でのお支払い
Java SE8 Silver 出題範囲
Java SE8 Silver試験の出題範囲についても合わせて確認しておきましょう。
概要
Java SE8 Silverは「Javaアプリケーション開発に必要とされる基本的なプログラミング知識を有し、上級者の指導のもとで開発作業を行うことができる開発初心者向け資格」と定義されています。
日常的なプログラミング・スキルだけでなく、さまざまなプロジェクトで発生する状況への対応能力も評価することを目的とした資格です。
出題範囲
Java SE8 Silverの出題範囲は多岐に渡ります。
- Javaの基本
- Javaのデータ型の操作
- 演算子と判定構造の使用
- 配列の作成と使用
- ループ構造の使用
- メソッドとカプセル化の操作
- 継承の操作
- 例外の処理
- Java APIの主要なクラスの操作
参考: Java SE 8 Programmer I Exam Number: 1Z0-80
Java SE8 Silver資格に挑戦するメリット・デメリット
Java SE8 Silverの資格に挑戦する前にメリット・デメリットを把握しておきましょう。
自分に取ってメリットの方が大きいなと感じる場合には、積極的に資格取得にチャレンジしてみてください。
メリット
Java SE8 Silverを取得するメリットは大きく「スキルの証明」と「基礎知識の習得」が挙げられます。
スキルの証明
Java SE8 Silverに合格するということは、Javaプログラマーとして最低限必要な知識を有しており、上級者の指導のもとであれば開発作業を完遂出来るだけのスキルがあることを証明しています。
特に実務未経験の方には就職や転職の際、資格を保持していることにより実績がないとしても、面接官に一定以上のスキルは担保されているんだなといった印象を与えることが出来ます。
ポートフォリオを用意することでもスキルは証明出来ますが、面接時にひと目で確認してもらえる点では資格の方が有効と言えます。
基礎知識の習得
Java Silverの受講を検討されている方の多くが、Java開発の初心者寄りだと思います。
Javaの学習を進めようと思っても、何から手を付けて良いのか分からない方は多いですが、Java Silverの資格対策をしておけば、一通りの業界標準に沿った知識を習得することが可能です。
また試験問題は網羅的に出題されるため、偏った知識とならず応用が効く点もメリットとなるでしょう。
Java Goldへの受験資格
Java Goldを取得するためには、Java Silver資格を保有している必要があるため、Java最難関試験への挑戦権を獲得出来るメリットもあります。
Java Goldまで取得すれば、企業からもかなり高い信頼を得ることが出来ますし、資格手当などの制度を用意している企業も増えます。
将来的にJava Goldへの挑戦を検討している方にとっても、Java Silver資格の獲得は避けられません。
デメリット
資格を取得すること自体にデメリットはありませんが、資格取得までの労力や資格の効力を認識しておかないと、せっかく資格を取得しても持ち腐れとなってしまう可能性があります。
資格としての魅力が薄い
Java Silverは、最低限のJavaに関する知識を保有している証明にはなりますが、就職や転職で絶大な効果を発揮するほど強力な資格ではありません。
もし資格を目指されている方が、既に実務経験1年以上あるような場合には、転職時の武器として利用するには少し弱いと考えた方が良いでしょう。
もちろん資格がないに越したことはありませんが、Java Goldの取得を目指すことや得意分野のポートフォリオとなる成果物を作成する方が、効果的なアピール要素となり得ます。
受験料が高い
Java Silverの受験料は上述した通り「29,400円(税抜)」で、基本情報などの国家資格と比較すると数倍の受験料が掛かります。
あくまでJava Silverは民間資格のため、企業によっても評価基準は大きく異なります。
高い受験料を支払っても取得する価値が自分にとってありそうかは、試験勉強を始める前に考慮すべき課題です。
「ポテパンキャンプ」では無料カウンセリングを実施しており、転職時に必要な準備や、スキルマップの育て方などについてアドバイスをしています。初めての転職で不安な方はをご利用ください。
Java SE8 Silver資格取得への学習法
実際に受験を検討されている方向けに、Java SE8 Silver資格取得へ向けた王道の学習方法をご紹介していきます。
紫本で学習範囲を網羅する
試験対策を始める際、まずは参考書で内容を確認するのが一般的ですが、Java Silver資格では「紫本」と呼ばれる「オラクル認定資格教科書 Javaプログラマ Silver SE 8」を利用するのが王道です。
参考書を購入する際、最優先で検討したい一冊です。
試験範囲が網羅的に説明されており、後述する問題集と合わせて利用するのが一般的な試験対策の方法です。
黒本で徹底的な試験対策
参考書で試験範囲の知識を把握出来ましたら、問題集を徹底的にやり込むのが合格への近道です。
Java Silverの問題集は、「黒本」と呼ばれる「徹底攻略 Java SE 8 Silver 問題集[1Z0-808]対応」が絶大な人気を誇っています。
限りなく本番試験内容に近い形でサンプルの問題が多数掲載されており、この問題集の正答率をどれだけ上げられるかが、試験合格への指標となってきます。
理解できない内容は個別に検索
参考書や問題集の解説だけでは、100%理解できない内容というのも少なからず見つかります。
理解できない内容に関しては、インターネットなどを通じて個別に検索してみましょう。
問題集の答えを暗記しても、同じ形式で出題されるとは限らないため、本質的に理解することが大切です。
まとめ: Java SE8 Silverの資格を取得してスキルを証明しよう
本記事では、Java SE8 Silverに関する情報を、試験概要から受験対策の学習法まで網羅的にご紹介してきました。
Java Silverは初心者から中級者向けの資格とされており、初めての資格取得を検討されている方にも適切なレベルだと言えます。これからJava関連の資格取得を検討されている方は、Java SE8 Silver資格も候補として検討してみてはいかがでしょうか。
Javaは人気のプログラミング言語で、人気プログラミング言語ランキングでも常に1位2位を争っています。Java Silverは問題集や参考書も多く販売されており、合格へのポイントもまとめられているため、勉強に取り組みやすいでしょう。
2021年2月時点でのJava Silver資格の最新版は「Java SE11 Silver」です。
特に理由がない場合には、最新版の資格取得を検討しておきましょう。