エンジニアの募集に応募する際に提出する履歴書や職務経歴書に、自分が身に付けたスキルや経歴は丁寧に書くものの、自己PRが足りない方がたくさんいます。そのような方は、貴重な経験を積んでいるにもかかわらず、自己PRが足りないだけで採用から漏れているかもしれません。
日本人は自己PRが下手だと言われていますが、エンジニアも例外ではありません。しかし、自分から積極的に自分自身をアピールしないと、あなたの良さが伝わりません。短い文章で構わないので、採用担当者が注目してくれる自己PRを心がけましょう。
とはいっても、そのような自己PRを、誰でも簡単に書ける訳ではありません。そこで今回は、エンジニアらしい自己PRの書き方と例文をご紹介します。
- エンジニアの自己PRのポイント:自分の技術を過去に担当した具体的な仕事や成果でアピールする
- エンジニアの自己PRのポイント:良い印象を与える具体例でコミュニケーションスキルをアピールする
- エンジニアの自己PRのポイント:ライバルと差をつけるためのプラスアルファなスキルのアピールも
- エンジニアの自己PRのポイント:自分をアピールするのに良い印象を与える言葉を並べるのではなく、イメージしやすい具体例を活用する
自己PRの重要性
人手不足が続いているIT業界ですが、他の業界との大きな違いは、募集に応募した方なら誰でも良い、ということではない点です。これは、IT業界の人手不足の原因は、有能なITエンジニアが不足しているからで、IT業界の多くの企業が自社に合った有能なITエンジニアを求めています。しかし、有能なITエンジニアの人数は限られており、なかなか採用できないのが現実です。
しかし、企業の採用担当者に、募集に応募してきたエンジニアの優劣を一瞬で見分けられる能力があるとは限りません。もし、応募した人が、その会社が求めている優秀なエンジニアだったとしても、自己PRが下手で、採用担当者がその優秀さに気が付かなければ、見逃してしまいます。これはお互いにとって不幸なことです。
そのため、ITエンジニアとして採用されるためには、自分の優れた点を採用担当者に積極的にアピールする自己PRが重要です。そして、それは技術スキルだけとは限りません。むしろ、それ以外のスキルが決め手となることの方が多いと考えてください。
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自己PRを書くときのポイント
エンジニアとしてアピールするなら、技術スキルが大事だと考える方が多いのではないでしょうか。もちろん、採用されたら即戦力として活躍するためには、技術スキルは大事です。しかし、採用の決め手になるのはそれだけではありません。
次から、エンジニアとして自己PRを書く際のポイントについて紹介します。
自分の技術をアピールしよう
多くのエンジニアが自己PRとして、自分の持っている技術スキルを書き出します。確かに技術スキルはエンジニアとして重要なアピールポイントです。また、技術スキルが低ければ、そもそも採用されません。しかし、自分はスキルが高い、と書いただけでは採用担当者の目に留まりません。
採用担当者に注目してもらうためには、具体的にどういった仕事をやったか、また、その結果がどうなったか、といった、採用担当者がイメージできる、より具体的な話が必要です。なお、多くの採用担当者は、エンジニアではないので、専門用語を羅列しただけでは、自分のスキルは伝わりません。
技術スキルを自己PRに書く場合は、採用担当者が具体的にイメージできるように心がけましょう。
コミュニケーションスキルも大事
チームで仕事をすることの多いITエンジニアが転職する場合、最近特にコミュニケーションスキルが重視されます。
なお、ここで言うコミュニケーションスキルとは、自分の考えていることをチームメンバーに理解できるように伝えるスキルを指します。例えば、システム開発では、自分の思い込みでプログラムを組んでしまうと、それがトラブルの原因になってしまいます。そうならないために、何か具体的なことを取り組んだ経験を書くと良いでしょう。
なお、コミュニケーションスキルを自己PRに書こうとしても、特別なことが思いつかない、と思っている方が多いのではないでしょうか。何も特別なことを書く必要はありません。自分が苦労し、工夫したことを思い出してみてください。誰にでもありそうなことでも、それによって自分が成長できた、と感じたことがあれば、それが自分の自己PRになります。
ライバルに対するプラスアルファを
技術スキルとコミュニケーションスキルを中心に自己PRを考えれば十分とはいえません。この2つは、転職を考えているエンジニアなら誰でも思いつくことです。さらにライバルに差を付けるなら、何かプラスアルファとなるスキルを考えましょう。
例えば、少人数だとしてもチームのリーダーとして働いた経験があれば、その経験を基に自己PRを考えてはいかがでしょうか。また、プログラマーの方で、直接関係のないインフラ関係のスキルを学んだり、特定の業界の仕組みに詳しいのであれば、それを基に自己PRを考えてみてください。
なお、何も思いつかない、とあきらめてはいけません。エンジニアを長く続けるためには、新しいことを学び続けなければなりません。そのような学び続けるエンジニアをアピールするため、自分のこれまで学んだ経験を基に自己PRを書いてはいかがでしょうか。このように、何か他の人と差別化する自己PRを考えてみましょう。
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こんな自己PRはNG
エンジニアに必要とされるスキルは、プログラミングなどのITスキルと、コミュニケーション能力です。しかし、自分のプログラミング能力を具体的に話ができても、自分のコミュニケーション能力について具体的に話ができる方は多くはありません。そして、採用担当者は、そこを見逃しません。
履歴書や職務経歴書で自己PRを書く場合、抽象的なことをそのまま書いてはいけません。例えば、「協調性があります」「コミュニケーション能力があります」「積極性があります」といった表現はきれいに見えますが、これだけではどんな能力があるのか解りません。
同じように、自分の経験を紹介する際、リーダーを経験したなど、事実だけを書くのもよくありません。その経験から得たものや、周囲にどういった影響を与えたか、といったより具体的なことを書いて、自己PRとしてください。
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エンジニアの自己PR例文
書き方の説明だけでは、イメージできないかもしれません。そこで次から、具体的なエンジニアの自己PR例文をご紹介します。
プログラマーの自己PRの例
プログラマーとして主にWEBサイト構築に関わり、JavaやPHP、rubyなどソフトウェア開発現場に勤務してきました。昨年は、大手クライアントからの依頼により、グルメサイト、求人サイト、不動産検索サイトなどを、主にPHPで製作していたので、特に自信があります。
なお検索サイトの構築では、レスポンスが悪いという課題があり、それをデータベースエンジニアと協力し、DBの設計から見直して改善しました。その経験から、違う分野のエンジニアとのコミュニケーションと、違う角度からプログラムを見直す体験ができました。新しい職場でも、この体験を活かしていきたいと考えています。
プログラマーの自己PRの例
エンジニアとしての経験年数は長くありませんが、前職では、プログラミングスキルと経験を評価してもらい、プロジェクトのサブリーダーを任命されていました。そして、サブリーダーとなった時点でチームメンバーのコミュケーションが問題と考え、次の2つの取り組みを実施し、良い効果が得られました。
1.GitHub上に環境構築マニュアルを整備し、メンバーが行う業務の標準化を実現しました。
2.オープンソースのプロダクト管理ツールを導入し、チームの進捗を全員で共有できる環境を実現したことで、難しい案件にもかかわらず、納期内に完成できました。
この経験を、御社でも活かせればと考えています。
インフラエンジニアの自己PRの例
前職では、インフラエンジニアとしてレスポンスの改善業務を担当していました。まず、バッチ処理に時間がかかりすぎる課題があったので、ログファイルの解析方法の他、メール配信、ネットワーク管理などを学び、データベースで実行するクエリーに問題があることを特定し、見直しすることで改善に貢献できました。
さらに、この経験が認められ、サーバーのレスポンス改善もやらせてもらい、他のエンジニアとのコミュニケーションに苦労しましたが、貢献できたと思います。このような経験を御社のインフラでも活かせればと考えています。
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これで自己PRはばっちり!
エンジニアとして就職したい、と考えている方は、あなただけではありません。良い求人案件には、何人ものエンジニアが申し込んでいます。その中から採用担当者に注目してもらうためには、自己PRの書き方が重要です。
しかし、多くのエンジニアは、自分のできるスキルを羅列するのが自己PRだと勘違いしている方もいます。能力に自信があるのに、それを採用担当者が見逃してしまうのはもったいない。ぜひ、採用担当者の目に留まる自己PRを提出しましょう。
そして、そのためには今回紹介した自己PRのテクニックが有効です。ぜひ、自分を上手にアピールして目指す企業への就職を決めてください。
なお、未経験からWebエンジニアに転職したいもののスキルに自信の無い方は、就職実績の高いプログラミングスクールのポテパンキャンプの利用を検討してください。