多くの企業がクラウドのサービスを利用したり、情報システムさえもクラウドに移行する時代に、これまで企業の情報システムを支えていたサーバーエンジニアの転職先はあるでしょうか。
実は、クラウドの時代だからこそ、サーバーエンジニアのスキルが求められています。それは、クラウド上に構築したサービスや情報システムを安定して維持するには、サーバーエンジニアのスキルが欠かせません。さらに、クラウドを提供するデータセンターでもサーバーを管理するエンジニアが不足しています。
しかし、これまでと同じ仕事ができる訳ではありません。クラウドの時代に合ったサーバーエンジニアが求められています。ここでは、そのような今の時代に求められるサーバーエンジニアの転職情報についてご紹介します。
- 現代のサーバーエンジニアにはクラウド知識が必要
- 点在する情報から問題点を発見するスキルが必要
- 年収は年収は400万円から700万円の範囲が多い
- 転職エージェントを活用して優良な案件を探すのがオススメ
目次
サーバーエンジニアとは
サーバーエンジニアとは、情報システムを支えるサーバーの構築と運用を担当するエンジニアのことです。サーバーが不安定になれば、会社に事業そのものが継続できなくなることから、情報システムを支える仕事の中でも重要な役割を担っていると言えるでしょう。そのため、トラブルが発生すれば、たとえ深夜でも対応を求められることから、場合によっては長時間の残業もある仕事です。
また、自社で多くのサーバーを抱えている企業に雇われて働いているケースや、契約している会社に常駐して働いているケースなどがあり、最近はクラウドを提供するサーバーセンターに欠かせないエンジニアとして注目されています。
とはいえ、毎日残業が必要なほど忙しい、ということはありません。普段は、サーバーを自動的に監視する仕組みや、サーバーの設定などを簡単にできる仕組みを構築したり、次回のサーバー停止時に行うメンテナンス作業の手配なども行います。
ただし、今は、多くの企業で使われていたサーバーが、クラウドに移行している時代です。そのため、サーバーエンジニアとして転職する場合は、クライドを意識ぜずにはいられません。そして、クラウドを提供するサーバーセンターや、クラウド上にシステムを構築したい会社では、クラウド環境でも活躍できるサーバーエンジニアを求めています。さらに、こういった会社への転職は、サーバーエンジニアとしてスキルアップするチャンスとも言えるでしょう。
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サーバーエンジニアの仕事内容
次からサーバーエンジニアの仕事の内容についてご紹介します。
新しいサーバーの導入
まず、サーバーエンジニアが必要とされるのは、サーバーの導入に関わる仕事です。具体的には、システムの仕様に合わせたサーバーの構成を設計し、サーバーを設置して、OSと各種アプリケーションのインストールを行います。さらに、アカウントのやデータなどの移行作業を担当することもあります。
なお、サーバーOSのインストールだけならそれほど難しい作業ではありません。しかし、アプリケーションによっては様々な設定が必要なケースがあることから、専門知識を持ったサーバーエンジニアが担当するのが普通です。
ただし、近年はクラウド上にサーバーを構築して利用するケースが増えており、サーバーにOSをインストールできるというスキルでけでは、転職先を探すのが難しくなっています。
稼働中のサーバーの保守
次にサーバーエンジニアの役割として重要なのが稼働中のサーバーの保守の仕事です。先ほども書いたように、会社の基幹システムが稼動しているサーバーは、安定動作が求められます。そのため、不調の前兆を早めに見つけて対処しなければなりません。また、トラブルが発生したら早急に原因を突き止め、素早い対処が求められます。
具体的には、日頃からサーバーの稼働状況をモニターし、トラブルが発生したら関係者に自動的に通知する、といった仕組みを運用しなければなりません。そして、サーバーエンジニアには、そういった仕組みの構築も担当します。
サーバーエンジニアとして転職する場合、このような保守で苦労の体験が有利に働きます。例えば、クラウド向けのサーバーセンターでは、稼動中のかなりの数のサーバーを少ない人数で管理するため、管理を自動化した経験のあるエンジニアが求められています。
また、近年、クラウドに構築したサーバーを維持するサイト信頼性エンジニアリングが注目されています。サービスの安定提供を保証するスキルを持ったエンジニアとして、サーバーエンジニアが注目されています。
サーバーエンジニアに必要なスキル
サーバーエンジニアに求められる最も重要なスキルは、問題点を発見するスキルです。例えば、システムに障害が発生した場合、サーバーのハードに問題があるのか、それとも、OSやアプリケーションに問題があるのかを早めに見極めないと、無駄に時間がかかってしまいます。
特に会社の基幹システムが止まれば、会社の事業に大きな影響が出てしまいます。そのため、短時間での復旧が求められます。そして、短い時間で原因を判断し、対処方法を提案できるのが優れたサーバーエンジニアと言えます。
なお、このような問題点を発見するためには、サーバーそのものとOSはもちろん、サーバーで稼動しているアプリケーションやネットワーク環境など、サーバーを取り巻く周辺技術にも習熟していることが求められます。
また、複数台のサーバーをまとめて管理していくためには、作業の自動化が欠かせません。そのため、簡単な自動化システムを自分で開発できるくらいのプログラミングスキルも身に着けるべきでしょう。
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サーバーエンジニアの年収・給料
サーバーエンジニアは、他のIT系のエンジニアと同じように、会社に所属していることが多く、その会社の賃金体系によって給料が決まります。また、大企業とそうでない会社とでは、賃金体系が異なるので一概には言えませんが、サーバーエンジニアの年収は400万円から700万円といったところです。
もし、同じような会社に転職するのであれば、同じスキルが求められる限り、転職しても大きく変化することはありません。しかし、今は、サーバーエンジニアにクラウドのサービスを安定稼動させるスキルが求める会社が増えています。そういったスキルを身につけている方は、転職によって年収をアップさせるチャンスです。
例えば、大企業のように他の社員と同じ賃金体系の給料の方なら、新しいWebサービスを提供するスタートアップ企業に転職すると、大幅に年収がアップすることでしょう。
サーバーエンジニア転職のメリット・デメリット
最近はクラウド上に構築された各種サービスを利用する会社が増えており、その分、企業内で稼動しているサーバーの数も減っています。そのため、「サーバーエンジニアは、そのうちいらなくなってしまうのでは」と不安に感じている方もおられるでしょう。
さらに、多くの企業では、古いシステムが使われていることが多く、サーバーもかなり前のものが使われています。そういった古いサーバーの保守を担当しているサーバーエンジニアの知識は、時代遅れかもしれません。
そういった不安から、転職を考えるサーバーエンジニアもいます。しかし、サーバーに関する知識は、クラウド上に構築されたサービスの安定運用にも必要です。そして、多くの企業では、クラウドに対応するスキルを身に着けたサーバーエンジニアを求めています。そのため、クラウドにも通用するスキルを身につけたサーバーエンジニアなら、転職先には困りません。
サーバーエンジニア求人の探し方
サーバーエンジニアの求人の探し方は、他のITエンジニアと大きな差はありません。多くの方が転職サイトまたは転職エージェントを利用しています。
なお、サーバーエンジニアは、プログラマーのように多くのIT企業が求人を出している訳ではありません。多数のサーバーを管理しているデータセンターや、クラウド上に新たに情報システムを構築しようとしている会社などに限られます。
なお、独自のルートでITエンジニアの求人を入手する転職エージェントの方が、優良な案件を持っていることがあるので、積極的に利用されることをおすすめします。
「ポテパンキャンプ」では無料カウンセリングを実施しております。自分がとのようなエンジニアに向いているか?何から学習を進めていけばいいか?など、気軽に問い合わせてみてください。
求人を探してみよう!
これまでご紹介したように、今求められているサーバーエンジニアはサーバーOSをインストールしたり、メンテナンスできるだけのエンジニアではありません。クラウド上に構築された情報システムの動作を保証する、サイト信頼性エンジニアリングを支えるエンジニアとして注目されているエンジニアです。
今は各企業がサーバーを運用する時代ではありません。そのようなサーバーのスキルしか持っていないサーバーエンジニアは転職時に苦労します。一方、今は多くの企業がクラウド上のサービスを利用しています。とはいえ、それらが稼働しているのはサーバーです。クラウドでも、サーバーエンジニアのスキルを活かせる機会はいくらでもあります。
しかし、古いOSが扱えるだけでは、そのような役割は担えません。また、転職する際には、サーバー以外のスキルも重視されます。そのため今のスキルに安住せず、関連する技術やクラウドを支える技術を習得し、条件の良い転職を目指しましょう。
まとめ
サーバーエンジニアの仕事内容・年収や、サーバーエンジニアとして活躍するために必要なポイントを紹介しできました。
あらゆるビジネスが、ITなしでは成り立たなくなった昨今において、サーバーエンジニアなどのエンジニア需要はますます伸びていくことが予想されます。未経験の場合、「ポテパンキャンプ」 などのスクールで学んで、エンジニアとしての一歩を始めてみてはいかがでしょうか?