フリーランスエンジニアは能力次第で稼げるとはよく聞きますが、具体的な年収や給料相場を知りたい方も多いのではないでしょうか。
本記事では、フリーランスエンジニアの年収について、給料アップの方法や最低限知っておきたい情報をまとめてご紹介していきます。
- フリーランスエンジニアの平均年収は720~1080万円
- フリーランスエンジニアは会社員の給料より1.5倍が望ましい
- フリーランスと会社員の違いは平均年収以外にも着目しよう
- フリーランスエンジニアなら年収1000万円以上も現実的
- フリーランスはメリットだけでなくリスクがあることも意識すべき
目次
フリーランスのエンジニアの年収・給料相場
一般的な年収相場
フリーランスエンジニアの平均年収は720〜1080万円が一般的です。一見会社員として働くよりも高額な年収だと感じるかもしれません。しかしフリーランスの場合貰った報酬の中から国民健康保険や年金といった税金を支払う必要があります。
なので会社員として働くエンジニアよりもフリーランスエンジニアは約1.5倍多く報酬を貰えるのが望ましいです。年収UPを見込んでフリーランスになる人はか会社員の時より1.5倍以上稼ぐことを目安にしてみてください。
40代エンジニアの年収・給料
経験年数も増え、実務経験も増えた40代のエンジニアの平均年収が気になる人も多いのではないでしょうか。
平成27年の給与統計によると、40代システムエンジニアの平均年収は592万円です。しかしエンジニア職の場合、経験年数や能力の高さが優れていた場合、年収800万円を超えることも可能です。
40代のエンジニアであれば実務経験が豊富である点で年収を上げやすいです。また旧システムから新システムへの移行といった業務がある企業の場合、培った経験から能力を活かし高年収を狙えます。
未経験の場合の年収・給料
未経験からエンジニアへと就職、転職をする時の平均年収は約250〜300万円です。
年収が低いと感じる人も多いと思いますが、未経験でも一つの企業で実務経験を積み上げ、そこから転職活動を行うことで年収を上げることは可能です。
分野や業種問わず、今は慢性的なエンジニア不足です。なので経験を積んでいくことによって未経験スタートであっても年収を大幅に上げることは可能です。
年収はどのように決まるのか
つづいてフリーランスエンジニアの年収相場はどのように決まるのか、詳しく紹介します。
たとえば月々40万円自由に使えるお金が必要な場合、週5日、月20日働いた場合一日2万円の報酬を得ることで月額40万円が可能になります。
しかしフリーランスエンジニアの場合、会社員の時と違い自分で年金や健康保険、税金などを支払う必要があります。そのため会社員が貰う月額40万円とフリーランスエンジニアの月額40万円は自由に使用できる金額が違うのです。
これらの事態を考慮して、フリーランスエンジニアは会社員より1.5倍の報酬を貰うのが望ましいです。
会社勤務とどちらの年収が高いのか
つづいてフリーランスエンジニアと会社員として働くエンジニア、どちらの年収が高いのか詳しく紹介します。
フリーランスエンジニアの平均年収は720〜1080万円です。また会社員として働くエンジニアの平均年収は約500万円です。
このように金額だけ見るとフリーランスエンジニアの方が平均年収は高いように感じるかもしれませんが、フリーランスエンジニアの場合、自分で税金などを支払う必要があり、また必ずしも仕事が安定して受注できるとはいえません。
手取り金額がフリーランスより少なくても、会社員のエンジニアの場合安定して仕事ができ、また保障もしっかりしています。
それぞれのメリット・デメリットを把握した上でどちらの働き方がいいか検討することをおすすめします。
年収1,000万円越えはできるのか
年収1000万円は誰しもが憧れる数字です。フリーランスエンジニアで達成することは可能なのでしょうか。結論としては、IT業界の構造上は達成しやすくなります。
ご存知の通り、IT業界は多重下請け構造の世界です。会社に所属していればもちろん受注単価の全てがエンジニアに入るわけではありませんし、独立しても下請けになれば報酬は中抜きされた後の低い単価で受けることになります。フリーランスになればその「中抜き」の多くが手元に入ってくるため年収アップを実現しやすくなるのです。とはいえ、フリーランスにはお金がかかりますから、コストも考えると最低でもサラリーマン時代の年収の1.5倍は欲しいところです。
そして、日本で年収1,000万円を超えているフリーランスエンジニアの方々にはいくつかの共通点があります。今回は、細かいテクニック論ではなく、より本質的な部分に焦点を絞ってご紹介していきます。
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フリーランスのエンジニアに必要なスキル・能力
問題解決能力
問題解決能力は必須スキルです。実際に案件に関わる際に、フリーランスの場合は担当領域の責任を持つことが多いのです。実際に案件を動かしていくと、計画通りに進まないことも多々あるため、計画通りに進めるだけでは不十分です。トラブル発生時の問題対応力が求められるのです。これは書類やプレゼンテーションでは分からないため、「実際の現場での対応力」を発揮することで、企業からの信用や評価を受け、次の案件獲得に繋がるキッカケとなる場合もあります。
高いコミュニケーション能力
プログラミングスキルと同等に、高いコミュニケーション能力は現代開発において不可欠です。なぜならば、いかにチームで効率的に開発するかが重要だからです。情報共有ならびにメンバーのマネジメントまでを安心して任せられれば、クライアント企業から、責任範囲の大きい案件でも安心して任せてもらえるでしょう。
上流工程への理解
上流工程を実務レベルでこなすことができるエンジニアが不足しています。上流工程は顧客へのヒアリングや業務分析などエンジニアとして必要な技術的スキルのみならず、顧客の業務に精通することやコミュニケーション能力も求められます。よって上流工程をこなすことができるエンジニアは付加価値が高いと言えるでしょう。
自己認識能力
フリーランスの場合、自身を企業に売り込むスキルも必須です。なぜならば、毎日会社に通って、デスクに座っていれば仕事が用意されている環境はないからです。その時に大切なのが、自身の強みをきちんと理解して伝える力です。自分が商品ですから、商品を理解していなければ正しい価値と価格で売ることは出来ませんね。年収の高いエンジニアは強みを明確に理解しています。
自分の強みが明確で自信があれば、これをアピールして納得のいく報酬を獲得することができるようになります。ただし、自分の強みというのは意外と自分自身ではわからないもの。そんなときはエージェントの客観的な意見を貰うのもひとつの手でしょう。
フリーランスのエンジニアとして年収を上げる方法・ポイント
品質担保能力
品質を担保する能力は顧客への信頼となり、結果的に年収を上げることに繋がります。例えば、作ったものに毎回バグが残っていたら、損失ばかりかかってしまいます。計画通りすべて上手くいかないのがシステム開発ですから、何か起きた時の現場対応力は不可欠なのです。
異なる領域のスキルを持つ
1つのスキルで攻めるスペシャリストタイプならば話しは別ですが、ほとんどの場合、複数のスキルの組み合わせで価値を高めていくのがセオリーです。異なる領域のスキルを複数有することは、低単価の消耗戦を脱するための1つの方法であり、年収を上げることに繋がります。1点注意すべきは、スキルは隣り合った領域から攻めていくということです。なぜならば、遠すぎても仕事上の価値にはならないからです。
ネクストステップとして、特定分野に対して深掘りをしていくのです。浅く広く色々知っているだけでも差別化は可能ですが、そこにさらに特定分野での専門性が加わるとあなたの市場価値が上昇するのです。
学習能力
フリーランスになると、会社はあなたのキャリアステップや教育環境を用意してくれません。ご自身で作って行かなければなりません。ゆえに、継続して学習する力が大切なのです、自分で自分の視野を狭くするのではなく、視野を広くして新しいスキルを身につけることも考えてみましょう。
例えば、失敗から学ぶ力も学習能力の1つです。不具合を発生させたことがないプログラマはおらず、みなエラーや間違いから学ぶことでレベルアップします。設計→実装を繰り返し、エラーが発生すればその原因を突き止めて改善する。そうしていくうちにプログラマとしてのスキルが向上していきます。
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フリーランスエンジニアのリスク
収入形態の違い
会社員とフリーランスの収入形態の違いに戸惑う人も多いです。フリーランスの場合、仕事がなければ収入はありません。仕事をしても、入金してもらえなければ収入ゼロと同じです。入金トラブルは稀だと思うかもしれませんが、侮ってはいけません。今まで会社の別部門が担当していたこの業務も、フリーランスになればすべてご自身で対応しなければなりません。得意な業務だけをこなすだけではなく、必要な事務処理や交渉事も対応する必要があります。
保証の有無
上記の収入もそうですが、フリーランスの保証はご自身で作っていかなければなりません。その代表的な例が国民健康保険です。それ以外にも会社員時代は有給休暇や育児休暇もあったかもしれませんが、フリーランスにはありません。だからこそ、会社員時代の1.5倍は収入がないと、金銭面でのフリーランスとしてのメリットは薄くなるのです。
責任の大きさ
フリーランスになると自由で責任から開放されるというイメージをお持ちの方も多いのですが、そんなことはありません。フリーランスの場合、最初から最後まで、全てが自己責任です。クレームも基本的に自分が責任をもって対応する必要があります。
会社員は会社の従業員として仕事を行っていますので、仮にミスがあった場合でも会社の責任となります。もちろん会社そのものが社会的にダメージを受ける『失態』をした場合、会社から何かしらの懲罰処分(始末書や減俸、解雇等)を受けることがありますが、基本的に「会社内部の制裁」にとどまります。当たり前のように聞こえるかもしれませんが、実際にフリーランスで働き始めると大きく実感することです。
どのくらい税金は取られるのか
会社員のときとフリーランスでは支払う税金の金額が変わってきます。
フリーランスが支払う必要のある税金は所得税と住民税、また個人事業税と消費税、固定資産税があります。
所得税は1年間の所得金額で税率は変わります。所得金額が195万円以下でしたら税率は5%ですが、695万円以上の場合税率は23%になり、また控除額も63万6,000円になります。
所得税は事業経費を計上することで節税することができます。またふるさと納税などを活用することで節税することが可能です。
支払う必要のある税金、健康保険、年金を合わせた時、全体として会社員の時より高額になりやすいです。なのでなるべく多く報酬を貰っておくことがおすすめです。
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まとめ: スキルアップして年収もUP!
今回はフリーランスエンジニアの年収についてご紹介しました。いざフリーランスになって、こんなはずではなかったというような事態を生まないためにも、事前に把握できることは把握しておきましょう。
実際にフリーランスとして活動を始めると、メイン業務以外のことに時間を取られることも多いので、出来ることは先に対応しておくのがベターです。ぜひ本記事を参考にしてみてください。