大量のデータ保存・管理をするストレージサービスを探している人におすすめしたいのがAmazonが提供するAWSサービスの中心である「Amazon S3」です。
こちらの記事ではAmazon S3の概要やメリット、また活躍するシーンなどについて詳しく紹介します。
目次
Amazon S3とは
はじめにAmazon S3について詳しく紹介します。
Amazon S3(Amazon Simple Storage Service)はウェブサイトや社内・モバイルアプリケーション、IoTセンサーなどのデータを保存、また取得できるオブジェクトストレージです。つまりインターネットのデータに特化したストレージサービスです。
Amazonは2006年3月にアメリカで、2007年11月にヨーロッパで公的に利用可能なAmazon S3のWebサービスを開始しました。
そしてAmazon S3はストレージサービスではありますが、Webサイトの構築も可能です。「月額10円〜でレンタルサーバーを始める方法」からAmazon S3を利用したWebサイト作成ができます。
Amazon S3のメリット2つ
つづいてAmazon S3を利用するメリット2つを詳しく紹介します。
耐久性・信頼性が高い
Amazon S3は保存するデータをしっかりと守ってくれる、耐久性・信頼性の高いサービスとなっています。なぜなら保存されるデータは最低3つの物理施設に自動配信されるので、万が一の事態に備えています。
またAWS以外の地域にデータを保存することも可能なため、確実にデータを保持する耐久性・信頼性の高い仕組みになっています。
セキュリティ体制
Amazon S3を3種類の暗号化形式をサポートしているクラウドストレージサービスです。そのためデータを守るためのセキュリティも強固なものとなっています。
AWS CloudTrailによってAPI呼び出しの監視、またログ記録が提供され、Amazon MacieによってAI(人口知能)によるセキュリティサービスが働きます。こちらは異常を確認するとデータ共有を止めるよう警告が出されます。
Amazon S3が活躍するシーン
つづいてAmazon S3を活用するシーンについて詳しく紹介します。
保存できるデータ容量、ファイル数に制限がないという大きなメリットからAmazon S3はデータのバックアップに利用するのに最適なサービスです。また企業ではなく個人が動画や写真などを保存することも可能です。
またAmazon S3に保存したデータはいつでもインターネットからアクセスすることができます。そのためWebサイトのデータなどをAmazon S3に保存し、直接クライアントやお客さんに配信することが可能です。
さらにAmazon S3以外のAWSのサービスなどのログ(履歴・情報の記録)の保存先としても活用できます。
料金プラン
Amazon S3の料金プランは従量課金制です。基本料金などもなく、使用した分のみ料金を支払えばいいので余分に費用がかかることはありません。
またAWSを新規登録する人の場合、Amazon S3の標準ストレージである5GB、20,000Getリクエスト、また2,000Putリクエストを1年間無料で利用することができます。
ストレージの料金、リクエスト料金、データ転送料金など詳しくは「料金-AmazonS3(クラウドストレージ)」で確認できます。
Amazon S3の始め方
つづいてAmazon S3の始め方を紹介します。
まずAmazon S3を始めるにはAWSアカウントが必要になります。AWSアカウントの作成は「AWSアカウント作成の流れ」から作成ができます。
アカウントを作成したらAWSコンソール画面を開きます。そしてAmazon S3を選択します。選択したあとはデータを保存するバケットを作成する必要があるので「Create Bucket」を選択します。
バケット名を選択しましたらそのバケット内にデータをアップロードし、保存の作業が完了します。
Amazon S3で起こった情報漏えい事故とは
Amazon S3を利用する上で気を付けてほしいことがあります。それはアクセス権限の設定です。
2017年12月、セキュリティ調査会社であるUpGuard社はアメリカの1億2千万世帯以上の世帯情報を誤って公開してしまったとことを発表しました。原因はAmazon S3のアクセス権限の設定ミスです。
UpGuard社はAmazon S3のアクセス権限を「AWS の認証済みユーザーであればアクセスできる」という権限に設定変更してしまい、このような大規模な情報漏えいミスに繋がりました。
まとめ
Amazon S3を利用するのは企業だけではありません。動画が写真を保存したい個人でも利用する人は多くいます。
他のAWSのサービスを利用している人に特にAmazon S3の利用をおすすめします。こちらの記事を参考にして、ぜひ利用を検討してみてはいかがでしょうか。