プログラミングに最適なノートパソコンは、必ずしも高級パソコンでなくても構いません。
当ページでは、プログラミング用ノートパソコンとして重視すべきスペックと、具体的なメーカーについてまとめています。
- プログラミングにはノートパソコンがおすすめ
- コア数の多いCPU、大量メモリ、SSDのストレージの軽量タイプを選ぶ
- MacBook、BTOノートパソコン、マウスコンピュータなどがおすすめ
パソコンは、今や白物家電と同じく一家に1台は購入されている生活必需品となりました。昨今では、デスクトップ型PCよりも持ち運びしやすいノートパソコンの方を選択される方が多く、家電量販店で売られているものもノート型が殆どです。
またスマートフォンがパソコンに置き替わって家には無いという方々も少なくないかもしれません。そんな中、これからプログラミングを始めよう!という方の中には、どのくらいのスペックのものを購入すれば良いのか?悩んでしまう方も多いと思います。今回は、このように迷っている方や最近のパソコン事情がどうなっているのか?知りたいという人向けに書いてみました。
デスクトップパソコンではなく、ノートパソコンを選ぶ
最近は、パソコンと言えばノートパソコンを指すくらい、ノートパソコンが圧倒的に多くなりました。特に最近は、携帯できるうえに高機能な機種がいろいろ選べます。
今もゲーム用なら高性能なデスクトップパソコンが一般的ですが、プログラミング用ならノートパソコンでも十分使えるようになりました。
そのため、プログラミング作業にノートパソコンを利用する方が増えています。これからプログラミングを始めるのなら、デスクトップではなくノートパソコンを選びましょう。
ノートパソコンを選ぶ際の基礎知識
まずノートパソコンを選ぶにあたり押さえておきたい知識が幾つかあります。これらの知識をまず解説します。
CPU
パソコンの頭脳となる部分です。このスペックが高いほど、計算スピードが早く性能が良いものとなります。最近ではマルチコアプロセッサと呼ばれるCPUや、モバイルPCに特化したものが代表的です。
GPU
ゲーム用のパソコンならGPUが性能を決めると言っても過言でないくらい重要なパーツです。しかし、プログラミング用としては、ゲーム開発など特殊な用途でないかぎり、重要ではありません。今のノートパソコンに搭載されているCPUにはGPUが内蔵されており、通常はこれで十分です。
メモリ
日本語で記述説明すると【記憶領域】となります。CPUでは、計算・考えることを行いますが、その結果を記憶することが出来ません。正確には、CPUでも記憶する事は可能ですが、大変小さな量しか記憶出来ません。そのため記憶領域(メモリ)が必要となります。メモリは、標準で搭載されていますが、容量が大きいほど一般的に処理速度も速くなります。
HDD(ハードディスク)
機能としては、メモリと同じく、データを記憶する装置となります。メモリと違うところは、一旦保存した後は、明示的に削除するまで消えないというところです。メモリはCPUが何かの処理を行う時に使われる箇所で必要な処理が終わるとデータは削除されます。一方、ハードディスクは、エクセルやワードなどのファイル形式データを保存するために使用されます。
生活用品で例えると部屋にある本棚のようなものです。この領域が大きければ大きいほど、ファイルも多く保存できるため、アプリケーションを沢山使用する方や、画像ファイルや音楽ファイルなど一般的に大きいサイズのファイルを保存する方は、容量の大きいHDDが必要になります。
OS
オペレーションシステムの略です。代表的なものは、Windows、MacOSX、LinuxベースとなるOS(Ubuntu, Fedora)などがあります。
ストレージ
データを保管する場所、保存する場所という意味になります。上述のHDDも、このストレージの1つです。HDDがメインのストレージとして代表的でありますが、外部ストレージとしてUSBメモリや外付けHDD、光学ディスク、SSDなどがあり、ノートパソコンに外から取り付けて使用します。
また最近は、インターネット上にデータを保存するオンラインストレージというものも存在します。これらのストレージの目的は、HDDと基本的に変わりはないのですが、USBメモリなど、パソコンから取り外して持ち運びしやすいように設計されているので、処理したデータや作成したプログラムコードのみを別の場所で使用したい場合に良く使われます。自分のワークスタイルに合ったものを選びましょう。
値段
ノートパソコンの値段ですが、上述した個々のスペックが良いものほど高くなります。家でインターネット・メールが出来れば良いという方や、学生向けのモバイルPCと呼ばれるスペックのものであれば、安いもので十分ですが、プログラミングをするには、ある程度のスペックを備えたものが必要となるので、新品であれば10万円くらいからが相場になるでしょう。
プログラミングをする際のノートパソコンの選び方
目的によって選ぶべきものが変わる
まず、プログラミングで、どんなアプリケーションを作成したいか?を確認しましょう。Webアプリケーションのようにブラウザ経由で利用するようなアプリケーションであれば、基本的に、どのOSでも大丈夫です。ただしiPhoneアプリを作成したい方は、AppleのMacBookやMacBookProの選択をする必要があります。
Androidアプリの制作に関してはMacBookである必要はありませんが、制作現場においてスマホアプリを制作する場合は、iPhone版とAndroid版の両方を制作することが殆どなのでMacBookProを選択する人が多いようです。このように、どんなアプリケーションを作るか?を起点にして機種を選別しましょう。
なお、プログラミングスクールで学習中心にしたい場合は、それほど高スペックは必要ありません。例えば、ポテパンキャンプでは、ウェブにアクセスできるパソコンさえあれば、カリキュラムをこなしていけるんですね。
スペック
プログラミングで、どんなアプリケーションを作りたいか?が決まったら、次にスペックを選定しましょう。
CPUとGPU
まずCPUは、一般的にコア数が多く、さらに周波数が高いタイプが高性能ですが、ノートパソコンに搭載されているCPUは、モバイル用途の消費電力が少ないタイプなので周波数が低く、性能は控え目です。
そして、プログラミング用途では、できるだけ高性能なCPUが必要なので、できるだけ高性能なタイプを選択しましょう。なお、GPUは、CPUに内蔵されているのでCPUを選んだ時点で決まります。そして、GPUは新しいタイプほど性能が高いので、最新のCPUを選択しましょう。
メモリ
また、プログラミング作業中、統合開発環境によるコンパイル作業などで、メモリをたくさん使用します。そのためできるだけ多くのメモリを搭載しましょう。
ただし、ノートパソコンは小さな筐体にいろいろなパーツを組み込んでいるので、搭載できるメモリには制限があります。また、メモリーを複数搭載する場合、マザーボードの仕様にもよりますが、同じ仕様のメモリーが必要な場合があります。購入時にBTOで組み込んでもらってください。
なお仕様にもよりますが、できれば16Gバイトを搭載したノートパソコンの利用をおすすめします。
ストレージ
目的に寄らず、最近のトレンドとしてはメイン・ストレージとしてHDDのものではなく、SSDのものを選ぶ方が多くなっています。理由は、HDDに比べ読み書き(Read/Write)のスピードが圧倒的に速いことです。SSDを体感した人は、HDDに戻れないと言っても過言ではないでしょう。
なお、プログラミング開発をチームで行う場合は、ネットワークに接続したNASやファイルサーバーを利用します。また、NASには個人で使えるタイプもあり、利用されている方もたくさんいます。
ノートパソコンに内蔵するSSDは比較的容量が小さいので作業用と割り切り、ファイルの多くのネットワーク上のストレージに格納して利用しましょう。
サイズ・重量・インターフェース
さらに、持ち運びするならできるだけ軽いノートパソコンが必要ですが、最近の13インチサイズは1kgに満たない重さの機種が多いので、検討してみてください。なお、プログラミングにノートパソコンを使う場合、外付けディスプレイが必須なので、HDMIやタイプCのUSBなどインターフェースの有無もチェックしてください。
おすすめのノートパソコン
MacBookPro / MacBook / MacBookAir
上述したように、あらゆるアプリケーションに対して柔軟な環境を構築出来るところが利点です。またアプリケーションのデザインはプログラマーがおこなわないとしても、共同作業するデザイナーの方々の多くがMac系のPCを使用しているので、その点でも利点が大きいです。OSもLinuxと同じくUNIXベースで作られているので、将来的にクラウドサーバなどと連携したり、サーバー側の仮装環境をローカルマシンで構築して開発する場面においても、スムーズに行えます。画面サイズは小さい12インチからあります。
出来ればデザインデータを処理することなどを考えると大きいサイズがほしいところですが、12インチのものに大きめの外部ディスプレイをつなげて作業するという方法もあります。
https://www.apple.com/jp/
BTO(Build To Order)系のノートパソコン
BTOとは、自分の好きなスペックをオーダーして1週間ほどで組み立て届けてくれる形を採用しているメーカーのノートパソコンです。有名なところでは、DELLなどがあります。基本的には、非BTOで有名なメーカーから出ているノートPCの様に標準でMicrosofitOfficeなどのアプリケーションがインストールなどされていませんが、WindowsOSのタイプやOfficeのインストールを含めるか?などを含めて相談できるので問題はないです。プログラミング以外にも動画やオンラインゲームを行うという方などであれば、性能の良いグラフィックボードにするなどの相談も出来、詳細に相談を受けてもらえることが大きな利点です。
https://www.dell.com/ja-jp/shop/
マウスコンピューター
乃木坂46のCMが話題のマウスコンピューターは、最新のハードウェアを使っているにもかかわらず、安価な価格で購入できるBTOショップとして知られています。最近は、個人向けの直販の他に法人向けの販売にも力を入れており、サポートも充実しています。
プログラミング向けの高性能ノートパソコンをBTOで購入する場合、マウスコンピューターのmBookをBTOでカスタマイズして検討してみてください。
https://www.mouse-jp.co.jp/
パソコン工房
パソコン工房は、ゲームなどの特殊な用途向けのハイスペックなBTOパソコンを販売するショップです。全国展開しているので、お店でもBTOパソコンを注文できます。
どちらかと言えばデスクトップパソコンが有名ですが、高品質でしかもBTOに対応したプログラミング向けの
ノートパソコンなら、STYLE by iiyamaブランドがおすすめです。
https://www.pc-koubou.jp/shopinfo/
ドスパラ
ドスパラは、昔からマニアックなパーツを扱うショップとして有名で、パソコン工房と同じくゲームゲームなどの特殊な用途向けのハイスペックなBTOパソコンを販売しています。
そしてドスパラでプログラミング向けの高性能なパソコンを探すなら、GALLERIAブランドのノートパソコンをおすすめします。また、使い易いノートパソコンならCriteaブランドのノートパソコンも選べます。
https://www.dospara.co.jp/
フロンティア
フロンティアは、ヤマダ電機の系列で全国でショップを運営しており、そこでゲーム用PCなどの高性能ながら安価なBTOパソコンを販売しているの特徴のパソコンショップです。
プログラミングにも使えるノートパソコンのおすすめは、GPUを搭載した高機能タイプのGNKシリーズです。お店には置いていませんが、相談すればBTOでカスタマイズしたノートパソコンを購入でき、また、お店でサポートも受けられます。
https://www.frontier-direct.jp/
HP
HPは、世界でトップの売り上げを競うパソコンメーカーであり、HP製のパソコンは個人や企業などいろいろな場所で使われています。そして、HP製の個人向けのパソコンは家電量販店でも買えますが、公式サイトからBTOでカスタマイズしたノートパソコンを購入することも可能です。
そして、HPからプログラミング向けのノートパソコンを購入するなら、ビジネス向けの高機能タイプであり、堅牢性に優れるEliteBookをBTOでカスタマイズして購入されることをおすすめします。
http://jp.ext.hp.com/
その他の環境
プログラミングを行うにあたり、必要なノートパソコンについて紹介をしてきましたが、上でも書いたように、場合に寄っては、大きめの外部ディスプレイを用意し2画面、もしくは3画面など広い作業領域を確保し作業環境を良くすることも大事です。また必ずしも新品を購入する必要もなく、3年前くらいの中古品でも十分スペックとしては、足りるものも見つかるでしょう。中古品で予算を抑え、処理スピードが必要な場合には、クラウドサーバーなどで対応するという方法もあるので、総合的に検討してみましょう!
まとめ
プログラミング用のパソコンは、高スペックのノートパソコンがおすすめです。
具体的には、MacBook、BTO系ノートパソコン、マウスコンピュータ、パソコン工房、ドスパラ、フロンティア、HPのパソコンの中から選べば間違いありません。
ノートパソコン本体以外に、2画面、3画面使える作業領域の広いディスプレイがあると作業効率が上がるので、合わせて用意すると良いでしょう。