義務教育化されるプログラミング学習 - 現状や課題について
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  • 2017.09.14

    義務教育化されるプログラミング学習 – 現状や課題について

    年々大人、子供に関わらずプログラミング学習への必要性は高まっています。そしてその流れを象徴するかのように、2020年から「小学校でのプログラミング教育の必修化」を検討することを2016年4月に文部科学省が発表しました。

    なぜプログラミング学習を義務教育に取り入れるのか、また現状どのような課題があるのかなど、こちらの記事ではプログラミング学習が義務教育へ導入されることについて詳しく紹介します。

    小学校でプログラミング教育が必修化した背景・経緯

    なぜ小学校でのプログラミング教育が必修化されたのでしょうか。その背景、経緯について詳しく紹介します。

    プログラミング教育が必修化された一番の目的は「IT人材の育成」です。年々「AI(人口知能)」や「IoT(アイオーティ)」など新しい技術の発展がめざましいIT業界ですが、深刻な人手不足にも悩まされています。

    2016年6月に経済産業省が発表した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」を参照したところ、2020年に不足するIT人材は36.9万人、また2030年には78.9万人まで拡大すると予測されています。この数字を確認するだけで、日本におけるIT人材の人手不足問題が深刻であることが分かります。

    また同じく2016年6月に日本経済再生本部が発表した「日本再興戦略2016」には、IoT、ビッグデータ、人口知能など新しい技術により発展する「第4次産業革命」を想定した人材育成の重要さについて書かれています。

    少子高齢化が加速している現代の日本で予想される深刻なIT人材不足、また第4次産業革命における他国との技術、ビジネス分野での競争など、日本の若者にはプログラミング教育が求められています。

    またAI(人口知能)の技術が発展した時、今ある単純作業などが主となる仕事は将来機械に取って代わられる可能性があります。一生生活するのに困らない仕事に就くためにも、プログラミングを学習しておくことはとても有益です。

    これらが2020年にプログラミング教育が必修化された背景です。

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    プログラミング教育の現状

    それでは今現在、子供たちへのプログラミング教育はどのようにされているのか、詳しく紹介します。

    今はまだ小学校でのプログラミング教育は始まっていません。また2020年からスタートする必修化される授業も、プログラミングを新教科として加え、授業が行われるわけではありません。文部科学省が発表したところによると、今ある算数・国語・理科・社会などの授業にプログラミング教育を組み込む予定のようです。中学校では2012年より技術・家庭科の授業で「プログラムによる計測・制御」が必修で学ぶこととなりました。

    文部科学省が公表している解説には「ア コンピューターを利用した計測・制御の基本的な仕組みを知ること。イ 情報処理の手順を考え、簡単なプログラムを作成できること」といった記載があります。

    しかし中学校でのプログラミング教育には課題もあります。現在中学校の授業でプログラミング学習に関連する授業の時間は、なんと3年間で10時間未満です。一部の学校では2時間以下のところもあり、実質プログラミング学習はされていないのが現状のようです。

    また高校でのプログラミングの授業の場合、選択制で授業を取るケースがあり、プログラミングを学ばないカリキュラムを組める学校もあります。そもそもパソコン、WI-FI環境が導入されておらず、授業を行うこと自体できない学校がまだまだあります。よってプログラミング教育が導入されるにはまだ時間がかかります。

    小学校でのプログラミング教育の目的

    IT人材の育成のために小学校ではプログラミング教育が必修化された背景がありますが、他にも目的はあります。子供たちの育成に大きく関わる、プログラミング教育の目的2つを紹介します。

    論理的思考力を育成するため

    プログラミング学習を通して、子供達は「論理的思考力」を鍛えることができます。論理的思考力とは物事の筋道を立て、論理的に考える能力のことです。プログラミングを行なっていると、予期しないエラー、もしくはバグ(不具合)という問題が発生することが多々あります。そして起きた問題を解決するには論理的思考力が必要となります。

    今起きているエラー(問題)を踏まえ、自分が望んでいる状態(解決)へと向かうための改善策を考えるための思考方法が論理的思考です。つまりプログラミングによって問題を解決する力が鍛えられます。

    創造する力を養うため

    論理的思考力が鍛えられることにより、子供達は自分の望む未来が実現できる可能性があることを知ります。そして未来に対しての想像力、創造する力を発揮することができるようになるのです。

    プログラミングを学べば自分でアプリをつくれるようになり、また業務効率化のため新しいシステムをつくることができます。つまり既存のシステムをプログラミングによって変えることができるようになり、実現したい未来を創造することができるようになるのです。

    プログラミング教育必修化のメリット・デメリット

    つづいて小学校でプログラミング教育が必修化されることで起きるメリット・デメリットについて詳しく紹介します。

    プログラミング教育で得られるメリット

    ①:自発的な学習能力が鍛えられる

    コードを書いている時に分からないこと、問題に当たると、基本的にはインターネット上にあるサイトを参照して解決します。

    そしてプログラミングの場合、同じプログラミング言語で同じ課題を与えられたとしても、個々によって問題が生じる場所は変わってきます。そのため自分一人の力で問題を解決しなければいけません。

    インターネット検索ができる環境が整っていればプログラミングは一人でも学習することができます。そのため子供達は自発的に学習する力が育つのです。

    ②:やりきる力を育成できる

    一つのプログラムを完成させるまで、プログラミングはエラー、解決を繰り返す必要のある時間のかかる作業です。

    そのためプログラミング学習をする子供達プログラムを完成させることを繰り返すことによって忍耐力を鍛えることができます。

    プログラミング教育によって考えられるデメリット

    ①:長時間座っている状態が続く

    大人もそうですが、パソコンでの作業が長時間つづくと、姿勢が猫背になり、また目を酷使するため視力が落ちてしまうリスクがあります。

    成長期の子供達の場合、長時間のパソコン作業が健康に悪影響をもたらすリスクもあるので、なるべく運動なども行う習慣をつくり、健康にも気を遣いましょう。

    ②:実体験への時間が減る

    子供達が学んだ方がいいことは勉強だけではありません。外の自然に実際に手を触れたり、聞いたことのない音楽を聴いたりするなど、五感から情報を吸収することも学習の一つです。

    プログラミング学習だけではそのような学習はできません。なので子供達にはプログラミング以外の体験も十分に触れさせてあげましょう。

    どんな授業になることが予想されるか

    それでは2020年にプログラミング教育が必修化された時にはどんな授業になることが予想できるでしょうか。

    現時点で計画されている学校でのプログラミング学習は、はじめはゲームなど遊びに近い状態で学んでいき、徐々に難易度がレベルアップしていきます。

    そこで予想されるのが途中でプログラミングに苦手意識を持ってしまい、授業についていけない生徒が現れることです。授業についていくことができない生徒がいた際の対応策を今から考えておく必要があります。

    またプログラミングとは、初めにプログラミング言語の基礎を学び、その後にコードを書いて実践していくものです。つまり学校の授業だけではなく、予習、復習が大切になります。

    なので学校などに大人のコワーキングスペースのような、WI-FI・パソコン環境が整った予習・復習ができる場所が多くつくられることが予想されます。そういった場所で子供同士が分からないところを教えあえるのがベストです。

    プログラミング教育が必修化に向けての課題

    現状2020年のプログラミング教育の必修化に向けてどのような課題があるのでしょうか。気になる課題を2つ紹介します。

    プログラミング教育を教える先生の課題

    子供達にプログラミングを教える前に、教える立場にある先生達がプログラミングを学ぶ必要があります。

    しかし学校の教員という職業はとても忙しい職業です。授業の他にも保護者とのやりとりや部活動があり、休日もゆとりを持って取得できていないのが現状です。

    2020年までの間に教える側である先生達のプログラミング教育への理解度を高めることが大きな課題となります。

    WI-FI・パソコンなど設備投資への予算の課題

    プログラミング学習を始めるためには、学校にWI-FI、パソコンといった設備を充実させる必要があります。そしてそれを全国の小学校に導入することが可能なのか、予算への課題が生まれます。

    また教育教材もどのような教材が準備されるのか分かりません。それによってプログラミング教育の方針が明確になっていないという課題も生じています。

    海外のプログラミング教育事情

    これまで日本でのプログラミング教育事情について詳しく紹介しましたが、海外の事情はどのようになっているのでしょうか。アメリカとイギリスの状況について紹介します。

    アメリカでのプログラミング教育事情

    アメリカではNPO団体である「Code.org」が米国全ての学校にプログラミングの授業を導入する働きを進めており、多くのIT企業からも支持を集めています。

    またNYの市長は2014年に「公立中学、高校20校でソフトウェア・エンジニアリング授業の試験プログラムを開始する」といった発表をしており、アメリカでのプラグラミング教育の必要性が高まっていることを物語っています。

    イギリスでのプログラミング教育事情

    イギリスでは5歳から16歳までの子供のプログラミング教育が義務化されています。

    以前はワードやエクセルの使用方法を教えていたコンピューターリテラシーの授業も、現在はプログラミング言語によるプログラムの作り方などに変わりした。プログラミング学習においてイギリスは革新的で先進的です。

    まとめ

    2020年のプログラミング教育の必修化まで、刻々と時間は迫ってきています。授業を始めるにあたってまだまだ課題はありますが、これからの日本を左右する出来事といえます。

    小さなお子さんがいるお家は、今からプログラミングスクールなどに通わせてあげるのもおすすめです。ぜひ子供が楽しんでプログラミングを学べる環境をつくってあげてくださいね。


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