社内SEに必要なスキルにはどういったものがあるのでしょうか?今回は社内SEに必要なスキルについて見てみましょう。
社内SEの仕事内容
プログラミング技術
社内SEの仕事内容には社内のIT環境の構築、開発なども含まれます。なのでシステム開発などを行う際に必要なプログラミング言語やフレームワークの知識、またデータベース管理の技術などが必要とされます。
会社によって使用している言語などは変わってきますがAWSやAzureなどのクラウドサービスの知識、またMySQLといったデータベースに関する知識を求められることが多いです。
社内SEになったら働きはじめたあとも常に新しい言語や技術を学習する習慣をつけましょう。学習しつづけることでキャリアアップにも繋がります。
コミュニケーション能力
社内SEの仕事には社内のITシステムのトラブル解決や他者と連携しているサービスの調整など多岐に渡ります。そしてそれらの業務をこなしていくうえで大切なのは社内、他社問わず円滑な話し合いや情報交換を行えるコミュニケーション能力です。
コミュニケーション能力が高い人というのは話をするのが上手い人のことではありません。相手の話をしっかりと聞き、相手の要望や意見を考慮しながら自分の意見も述べる能力です。
プロジェクトに関わる多くの人が納得できる進行になれるよう、コミュニケーションを積極的にとっていくようにしましょう。
マネジメントスキル
社内SEは社内のIT環境を整えるための開発業務を行うこともあります。また開発業務に外部の会社なども参加する場合、プロジェクト、スケジュール管理を行う必要があります。そのため社内SEにはマネジメントスキルも必要とされるようになります。
マネジメントスキルとは、プロジェクトに参加している人達に的確な情報を伝えたり、全体の進行状況をしっかりと確認して管理したりできる能力です。一緒にプロジェクトを進行する人達の様子などを観察する習慣をつくりましょう。
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社内SEに必要なスキル
ヘルプデスク業務
ヘルプデスクは接客業に近いスキルが求められます。またパソコンのハードウェアに関する知識も必要です。自社で使うあらゆるソフトウェアに関する知識も必要です。SOのトラブルシューティング的な知識も必要となります。社内でのPCにまつわるあらゆるトラブルに対応するために幅の広い知識と経験が要求されます。
社内情報インフラ整備業務
分かりやすくシンプルなプラットフォームの構築力が必要です。またそれを書類にまとめるための設計書を書く技術も必要となります。頻繁に社内ネットワークが落ちるようでは業務に差し支えるので負荷分散を考慮したネットワークを構築するスキルも必要です。更にトラブルが発生した際には即応性が求められるので、保守メンテナンスが楽にできるような設計上の考慮も必要です。
保守メンテナンス業務
保守は障害対応、故障対応、問題管理、バッチジョブ、バックアップ、イベント管理、アップデート管理、機材更新、セキュリティパッチ対応、ユーザアカウント管理、アクセスログ監視、運用マニュアルの作成など非常に業務内容が多くITシステム全般に対する幅広い知識が求められます。
社内システム開発業務
SEとしてのシステム企画・設計・開発能力が最も求められる業務です。社内業務に精通している必要があり、そのシステムを使う部署や社員がどういったシステムが欲しいのかを分析するヒアリング能力が特に重要となります。以下に社内SEとして必要なスキルをまとめます。
業務知識
社内システムと一口に言っても部署により必要な物は様々です。プロジェクトによって作るものや必要な要件は全く異なると言っても過言ではありません。部署により業務は異なり、その部署ごとに独自の仕事の進め方が存在します。社内SEはシステム開発を行う上で一通りその業務を知り、その重要な点を抽出し社内システムを設計・開発しなければなりません。これらは業務知識と一般に呼ばれますが、この業務知識をある程度知っておく必要があります。無論全て知っているのがベストなのですが社内業務の全てを知ることは社内SEが必要とされる企業では難しいでしょう。しかしその部署の人からどういったものが必要かを聞くことはそれほど難しくありません。聞き上手になることでお互いの信頼関係を深めることも可能でしょう。これを繰り返すことにより目的を達成される完成度の高いシステムが設計できます。
テクニカルスキル
システムを構築するための適切なプログラミング言語選択や機器の選定、PCに関する知識、ネットワークに関する知識、システムの基本設計や詳細設計を行うための設計技術などが挙げられます。SEには実は高度なプログラミング能力は必要ないのですが、社内システムを開発する場合は小規模なシステム開発になることもありSEが直接コーディングするケースも出てきます。またコーディングが出来れば仕事の幅も広がるでしょう。コンピューターの技術は日々進歩しており常に新しい技術は生まれています。そういったものを柔軟に吸収しシステム開発に活かすことが必要です。
ヒアリング能力、提案力
コミュニケーション能力にも含まれる部分ですが、重要なので分けます。社内SEはそのシステムを使う社員が一体どういったシステムが欲しいのか?これを漏らさず聞く能力が必要です。これは上流工程を担う外部設計を行う一般SEにも同じことが言えるのですが、この部分での考慮漏れや認識の違いがあると、そこから先の開発工程で仕様変更や仕様追加など当初予定になかった工数が発生します。一般的にITエンジニアの仕事がキツイと言われる原因の最大要因はこの部分なので特に重要となります。
提案力はその延長でヒアリングして得た情報を基に「こういう仕組みはどうだろうか?」と提案する能力です。この部分での協議の結果システムの仕様が決定され具体的なシステムの設計開発が始まります。
マネージメント能力、リーダーシップ
社内SEはプロジェクトごとに様々なエンジニアを統率するのも仕事です。この為現場を仕切るリーダーシップが求められます。ただ上から指示を飛ばすだけでなく、進捗状況に応じて仕事を分配するマネージメント能力も要求されます。個々のエンジニアのパフォーマンスを見極めた上でメンバー一人ひとりと信頼関係を構築することも大切です。これには経験や人間性といった要素も絡んできます。
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社内SEにおすすめの資格
ネットワークスペシャリスト試験
「ネットワークスペシャリスト試験」は情報処理技術試験の一区分である試験です。ネットワークの設計担当者、また管理責任者、ネットワークエンジニアを対象にした試験です。社内SEも対象に含まれます。
ネットワークスペシャリスト試験の難易度は国内でもトップレベルに高く、実務経験が豊富なエンジニアでも合格が難しいといわれています。なので実務を積みながら試験勉強をコツコツとおこない、長期的な視野で合格を目指すのがおすすめです。
プロジェクトマネージャー試験
「プロジェクトマネージャー試験」は情報処理技術試験の一区分であり、プロジェクト達成まで責任を持ってプロジェクトの管理、そして運営をする人を対象にした試験です。
社内SEの業務でプロジェクト管理などをおこなう人に受験をおすすめしたい試験です。試験内容はシステム全般に関する基本的な知識、またプロジェクト進行に対する対応能力などが問われます。
情報処理安全確保支援士試験
「情報処理安全確保支援士試験」は年々重要性が高まっている情報セキュリティに関する国家資格の試験です。
こちらの試験では企業へのサイバー攻撃などの脅威に対応するサイバーセキュリティ人材を育成するための制度です。社内のセキュリティシステムの開発や運用をおこなう社内SEに受験をおすすめしたい試験です。
社内SEに向いている人のタイプ
つづいて社内SEに向いている人について詳しく紹介します。
まず社内SEに向いている人はコツコツと新しい技術や知識について学習ができる人です。新しく開発されたプログラミング言語、クラウドサービスの導入方法などを学習する必要なども出てきます。
また社内、社外問わず複数の人たちとIT環境の構築などのためにプロジェクトを進めることもあるため、コミュニケーション能力、マネジメントスキルがある人も社内SEには向いています。
そして社内のシステムなどの問題はどこにあるのか、観察して見つけ出せる能力がある人は社内SEに向いています。
スキルアップを目指そう!
いかがでしたでしょうか? 社内SEには単にSEとしてのスキルだけではなく様々なスキルが必要となります。社内SEとして更なるスキルアップを果たしましょう!