Webサイトを構築しようと思っても、専門的な技術がいる上、知識もないために諦めたことがある方が多いのではないでしょうか。ひと昔前なら確かにそうでした。Webサーバ構築、Apache設定、ドメイン取得をやらなくてはいけません。HTMLを使ってサイト構築もしないといけません。素人が全てを一人でこなすには敷居が高いものでした。
しかし、今はとても便利なものがあります。どういうものがあるのか、どんなメリットがあるのかを解説していきます。
awsでwordpressを使うとは?
まずここで説明するにあたり2つのキーワードが出てきます。それをまず説明します。
1つめはawsです。awsはAmazon Web Serviceの略で、文字通りAmazonのサービスです。どのようなサービスかというと、クラウド型のコンピューティング環境(ハードウェア、OSなどのミドルウェア、ソフトウェア)を提供するものです。Amazonが保有しているサーバやストレージ環境を必要なだけ供給してもらうことができます。
次にwordpressです。wordpressはオープンソース型のCMS(コンテンツ管理システム)です。コンテンツ管理システムとはHTMLのような言語を知らなくても、誰でも専門的なことを意識せずにWebサイトを構築できるようにしたものです。Webサイトの顏となる写真もドラッグ&ドロップだけで設定することが可能になっています。もちろんwordpressを使ったWebサイト構築を業者に委託することもできます。
awsとwordpressのそれぞれの説明から、タイトルにある「awsでwordpressを使う」とは、誰でも手軽にWebサイトを構築、公開することができる方法なのです。
awsでwordpressを使うメリット
wordpress動作環境を自前で用意し、オンプレミス(機器を会社やデータセンターに設置し、運用していくこと)でやっていくよりも良い点が多くあります。ここでは3つの利点について説明していきます。
低コストで使える
なんといっても低コスト、定額で使えるというのが一番のメリットです。導入、運用面から説明します。
(1)導入
まずハードウェアの視点です。Webサーバを構築するにはサイトを組み込むためのサーバを購入しなければなりません。Webサイトとなると24時間稼動が基本になるので、スペックによりますが一般的なものでも25万円はします。データーベースに大量のデータを蓄積することが予想されるのであれば、HDDを多めに購入するなり、ストレージにするなりより多くのハードウェア費用がかかります。
そしてミドルウェアの視点です。OSやセキュリティソフトのことです。OSは代表的なものとしてWindows ServerやRed Hat Enterprise Linuxがあります。OSやライセンス料がかかります。またWebサイト改ざん防止、ウィルス対策等のセキュリティソフトもかかせません。
(2)運用
まず施設代です。awsを利用することでサーバ機器を自社に置く必要がなくなります。それなりの企業でしたら何台ものサーバやネットワーク機器、Firewallなどのセキュリティ機器を設置しなくてはいけません。そのためデータセンターにスペースを借りて運用しなければなりません。自社にマシンルームを用意し、運用する企業もありますが、それなりに広いスペースが必要になるでしょう。
次は電気代です。多くの機器をデータセンターや自社で運用するとなると、空腸や電気代がかかってきます。24時間稼動させるとなればなおさらです。
そしてメンテナンス費用です。先程挙げたOSに起因するトラブルがあった際のメーカーによるサポート費用が必要になるケースもあります。またファームウェアやミドルウェア(OSやPP)のバージョンアップにはヒト、モノに対するコストがかかってきます。また機器の突然の故障に供えて予備の機器を購入する、日々の点検を行うメンテナンス要員を確保しないといけません。
こういったようにawsでwordpressを構築すると、いつ、いくらかかるか分からない費用を低コスト、定額で導入する事ができます。
データーベース管理が自動で行われる
wordpressを使うにはMySQLというデーターベースを構築しなければなりません。MySQLをどこから入手して、どう導入して、設定してしないといけないのかわからない方も多いでしょう。そんな方には、awsでMySQLを無料で使えるAmazon RDSとうプランがあります。これを使うことで、データーベースに関わる煩わしい作業(セットアップ、パッチ適用、バックアップ)を行わなくて良くなります。とても便利です。
awsでwordpressを起動する方法
実はAmazon EC2にはwordpressが組み込まれています。そのためAmazon側のサーバ、サービスを起動してから、wordpressを起動するような手間がかかる作業が要らなくなります。Amazon側のシステムでGUI(Internet Explorerのようなブラウザベース)で起動する事ができるようになっています。Amazonの公式サイトでもAmazon EC2を使ったWebサイト構築方法、チュートリアルがあります。そのサイトを参考に進めることができるようになっていますよ。
まとめ
セキュリティや万が一のことを考えてオンプレミスでWebサイトを構築、運用している企業もあるでしょう。でもそういった懸念している点がクリアされているのであればawsを利用してコストを抑え、機器やデーターベースの運用はAmazonに任せっきりの運用をしても良いでしょう。