子供から大人まで幅広い世代でスマートフォンが利用されており、みなさんも様々なアプリを利用するなかで、ご自身でもアプリを開発してみたいと思われる方も増えています。
本記事では、アプリ開発で起業した成功事例から、アプリ開発での起業のポイントについてご紹介していきます。
- アプリ開発での起業は兼業からの成功事例も多い
- プログラミングスキルが高くなくてもアイデア次第で成功出来る
- アプリ開発だけでなく、収益性やマーケティング戦略も同時に考えるべき
- ターゲットユーザーは明確化しておく
- アプリがどのくらいの期間利用されるかを意識しよう
アプリ開発で起業した成功事例
アプリ開発で起業した成功事例をいくつか紹介します。
家計簿アプリ「Zaim」
国内最大級の家計簿アプリ「Zaim」を、家計簿のみでなくお小遣い管理などにも幅広く使っている方も多いかもしれません。Zaimの累計ダウンロード数は350万件をはるかに超え、今や大人気アプリとなりました。
そんなアプリを開発したZaimの代表閑歳さんは、第一線のプログラマーというわけではありませんでした。ただ、学生時代から独自のSNSを開発する技術力を持ち合わせ、自分の作成したアプリを人が使ってその人のために役立った喜びを体験していました。
大学卒業後は、出版社、WEB関連会社などを経て、Zaimを起業されました。アプリは、通勤時間、終業後と土日を使って開発をされたそうです。
アプリリリース後は、1年でダウンロード数が30万件を超え、投稿件数が1000万件に達したところで法人化を進めました。いきなり起業するのではなく、アプリ開発を「兼業」からスタートし、リスクを最小限にとどめながら本格的な起業への移行を成功させた好例です。
ありそうでなかったアプリ「日本国憲法」
起業の事例とは少々異なりますが、ノンプログラマーながら発想の転換で成功したアプリ開発事例を紹介しましょう。まったくのアプリ開発未経験の方が2013年にリリースしたアプリで、 App Store ビジネスカテゴリー無料部門で1位を獲得しました。
そのアプリは「日本国憲法」と言い、これまでありそうでなかった「シンプルに憲法を確認する」というコンセプトのアプリです。このアプリは「低コスト」と「できる範囲で開発する」という2つの確固たるコンセプトで開発されたところに勝因がありそうです。
アプリ開発当時の作者は、半ニート状態のノンプログラマーでした。「無料の憲法アプリがあったら」という想いから、独学でアプリ開発とリリースまでを行いました。書籍とネット上の情報だけを頼りにアプリ開発に挑まれたそうです。
現在では50本以上のアプリをリリースし、次々とアイデアをかたちにされています。アプリ開発での起業といっても、プログラマーである必要はなく、誰でも熱意さえあれば人気のあるアプリを次々とリリースできるという証明となった事例です。
海外のアプリ開発事例より「Shazam」
アプリ開発による起業が注目されているのはもちろん日本だけではありません。海外はイギリスでの成功事例を見てみましょう。
外出先などで耳にした音楽が好みで曲名が知りたいということが多々あります。こんなとき、その音源に携帯電話を近付けると、その楽曲やアーティスト名をデータベースから検索して情報を表示してくれるアプリ「Shazam」。YouTubeやアーティストの経歴も表示され、その場で閲覧するのみでなく楽曲の購入もできます。
このShazamはどのように収益をあげているのでしょうか。Shazamの場合、広告を含まず独占機能を搭載した有料版Shazam Encoreの販売がおもな収益源となっています。
音楽のタグ付け機能は独自性が高く、高い技術力と市場の需要を明確に見据えた上でのマーケティング戦略を展開したことも大きな成功要因です。シリコンバレーの有数投資機関KPCBからも注目を受け、音楽のみでなくテレビの世界にまで影響を及ぼし、放送広告からも大きな収益を上げています。
良いアプリを作るのみではなく、その後の収益性やマーケティング戦略を練ることも起業家にとっては重要であることを示した事例となっています。
「アプリ開発の事例をもっと知りたい」といった方は、「ポテパンキャンプ」での無料カウンセリングで相談してみてください。
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アプリ開発で起業する際のポイント
アプリ開発で起業といっても、重点的に試行錯誤すべきポイントはどこにあるのでしょうか?
アプリを作る理由
アプリを開発しようとするときは、その前になんらかの解決したい課題や目的があるはずです。その課題を解決したり、目標を達成するには、「どの手段でどのような施策を行うべきか」を検討するのが一番最初に思案すべきことです。
なぜアプリが最適な手段なのかをまず考えなくてはなりません。実際に、目的が確定しないままアプリ開発を進めてしまうケースも多数見受けられます。アプリ開発で起業といっても、ゴールがどこで何なのかは必ず明確にしておくべきポイントです。
ターゲットユーザーの理解
アプリやサービスの開発を成功させるためには、アプリのターゲットユーザーをまず理解し何が必要とされているかを見極めることです。「こういうアプリならユーザーは嬉しいのではないか」と考えるのは単なる思い込みにしか過ぎません。
思い込みでアプリを開発しても、実はユーザーのニーズに合っていないことがあります。開発を始める前に、次のような視点からターゲットとするユーザーについて理解を深めましょう。
- ユーザーの属性
- ユーザーの置かれている状況
- ユーザーの困っていること
- ユーザーのニーズ
- ユーザーのネット利用状況
アプリがユーザーにもたらす価値を考察
アプリを企画するときは「ユーザーにどのような行動をして欲しいか」といった企業側のメリットばかりを考えてしまいがちです。
そのアプリの機能が「ユーザーにもたらすメリット」、「満たしているのはユーザーのどんなニーズか」「どのようにニーズが満たされるか」を、企業の思い込みを排除してユーザーの目線で考える必要があります。
ユーザーの思考と収益のバランスを考察
上述のとおり、ユーザーの立場に立ってアプリを開発する必要がある一方、起業ですのでビジネスとして成り立つかも両立して考えていかなくてはなりません。
収益はどの程度見込めるのかまた、見込めるとすればユーザーはなぜ対価を払うのかといったビジネスの視点で再考し、長期的なビジネスモデルを組み立てる必要があります。
そのアプリはどのくらいの期間使われるものなのか
アプリ開発の世界は日進月歩です。ユーザーも皆飽きっぽいことは誰しも知るところでしょう。せっかくアプリがダウンロードされてもアプリ全体の75%は非アクティブであると言われています。
つまり、常にトップをキープしなければせっかく開発したアプリも忘れ去られてしまうことになります。「ユーザーの飽きっぽさ」を見越して、常にトップを走り続ける仕掛けや、定期的なアップデートを企画の段階で考えておく必要があります。
「アプリ開発で起業するためのポイントをもっと知りたい」といった方は、「ポテパンキャンプ」での無料カウンセリングで相談してみてください。
まとめ: 起業に挑戦してみよう
ご紹介した起業のポイントの他にもまだまだ決めておくべき点はあります。ネイティブアプリにするのかモバイル向けWebアプリにするのか、対応するプラットフォームや端末はどうするのか、などです。
また、アプリの開発はコンテンツが命とも言われており、「ユーザーにとって面白い体験や情報を提供できるアプリ」であれば、世の中に受け入れられること間違いなしです。アプリの開発に興味のある方なら誰でも気軽に起業できる世界ですので、一歩踏み出して挑戦する価値はありそうです。