学習しやすいプログラム言語のRubyなら短期間でエンジニアに必要なスキルを身に着けることが可能です。しかしRubyのプログラミングができるからといって、エンジニアとして簡単に就職できる訳ではありません。就職するためにはいろいろな準備が必要です。
今回は企業が求めるRubyエンジニア像と未経験からRubyエンジニアとして就職するために準備してほしい対策について紹介します。
Rubyエンジニアとは
ITエンジニアの中でもRubyとRuby on Railsを使用してITシステムの開発を担当できるエンジニアのことをRubyエンジニアと呼びます。とはいえRubyのプログラムができるからと言ってRubyエンジニアとは言えません。
初心者からRubyエンジニアを目指す方法を解説する前に、Rubyエンジニアとはどんなエンジニアかについて紹介します
RubyとRuby on Railsの関係
Rubyは、日本人のまつもとゆきひろ氏が開発したオープンソースのプログラミング言語です。オブジェクト指向のスクリプト言語で、少ない記述で読みやすいプログラムを書けることから初心者の方でも学習しやすいプログラミング言語です。
そしてRuby on Railsは、Rubyで構築されたWebシステム開発用のフレームワークです。Webシステム開発に必要な機能が用意されており、さらにRubyGemsにある外部ライブラリを活用することで、短期間でWebシステムの開発が可能です。
Rubyエンジニアはスキルが高い
ただしRubyが習得しやすいからといって、習得できたらすぐプロとして働けるとは限りません。Rubyエンジニアとは、曖昧な仕様をRuby on RailsやRubyGemsのライブラリを組み合わせて具体的なWebシステムを構築するのが仕事です。Ruby on RailsやRubyGemsのライブラリの知識と、それを応用できるだけの経験が求められます。
さらにWebシステムを開発するには、インターネットを支えるIT技術の知識も必要です。具体的にはWebシステムを表示するのはWebブラウザであり、データを処理するのはWebサーバーで、さらにそれらの通信方法も理解しなければなりません。
このためプロとして働いているRubyエンジニアの多くは高いスキルを持っており、それに見合う報酬で働いています。
Rubyエンジニアの年収は
ITエンジニアの平均年収は600万円ほどで、職種によっては年収が1000万円を越えている方がいる職業です。さらに特殊なスキルを持っている方の中には20代で1000万円を超える年収を稼いでいる方もいます。
だからと言ってRubyエンジニアになったら短期間で高い年収がもらえる訳ではありません。むしろ経験が少ない方は同世代の平均年収と同程度です。
ただし、1人でITシステムの開発を担当できる知識と経験があり、チームリーダーとして活躍できる方であれば、高い年収をもらえるのがITエンジニアの特徴です。しかも、年齢は関係ありません。若くてもRuby on Railsに精通し、チームのリーダーとして高い年収をもらっている方がたくさんいます。ぜひ、そのようなRubyエンジニアを目指しましょう。
未経験からRubyエンジニアを目指す方へ
今活躍されているRubyエンジニアは全員未経験から経験を積み、プロとして活躍しています。とはいえ未経験の方が誰でもRubyエンジニアになれる訳ではありません。まずはエンジニアとして働き始めるのが第一歩です。
次から未経験からRubyエンジニアを目指す方へ、Rubyエンジニアとして働き始めるために注意してほしいポイントについて紹介します。
ITエンジニア不足の現実
ここ数年、深刻なITエンジニアが続いており、多くの企業でエンジニアの採用に苦労しています。しかしだからと言って希望すれば誰でも採用される訳ではありません。むしろ実際には、経験の無い方は採用しない、という方針の企業がほとんどです。
さきほどRubyエンジニアとはITシステムの開発を担当できるエンジニアと紹介しましたが、企業が求めているのは、まさにこのレベルのエンジニアです。Rubyの文法を習得してプログラムが書ける、といった程度では検討もしてもらえないケースが多いと考えてください。
未経験採用OKの企業を探す
先ほど紹介したようにITエンジニアの採用はハードルが高く、未経験ではなかなか採用してもらえません。しかし、企業の中にはエンジニアとして可能性の高い方を採用し、自社で教育して活躍してもらう方針の企業もあります。未経験からRubyエンジニアを目指すなら、このような企業を利用してください。
なお、企業にとって未経験者への教育は、貴重なベテランエンジニアの時間を教育に振り向けることになり、さらに戦力とは言えないエンジニアの人件費を払うことになることから大きな負担です。それでも将来活躍してくれることを期待して投資してくれる、ということを理解してください。
未経験だからこそ就職対策は必須
転職を成功させるコツは、自分に合った企業を選び、採用担当者から好印象を持ってもらうことです。目的の企業の担当者と話をして、この人とは話が合うなと感じてもらえれば、就職できる可能性が高いと考えてよいでしょう。
そのためには、採用担当者から好印象を持ってもらうための対策が必要です。特に未経験からRubyエンジニアを目指すなら、ライバルが多い分、採用担当者から好印象を持ってもらうことが重要です。履歴書や職務経歴書で好印象を持たれる書き方や、好印象を持たれる話し方などの就職対策も忘れないでください。
未経験OKの企業へのアプローチ方法
先ほど未経験からRubyエンジニアを目指すなら未経験OKの企業を目指すようにと紹介しました。しかし未経験OKの企業にはITエンジニアを目指す多くの方が申し込みします。そのため採用を勝ち取るにはそういったライバルとの差別化が必要です。
次に未経験OKの企業へのアプローチ方法について紹介します。
社会人としての礼儀作法は基本
多くの企業の採用担当者が重視する点とは、就職希望者がいっしょに働ける人かどうかを見極めることです。社会人としての礼儀作法を知らないような人は、最初から除外されると考えてください。
例えばITエンジニアの場合、どんなに高いスキルを持つ方でも、社会人としての常識の無い方は就職に苦労します。逆にスキルが高くない方でも、この人をいっしょに働けたらいいな、と思える方は簡単に就職が決まります。
ではどうすれば企業の担当者に良く思われるのでしょうか。まずやってほしいことは、服装や言葉遣い、約束したことは守る、といった社会人としての常識を身に付けることです。そのうえで、自分自身をアピールしてみましょう。
面接では髪型や服装によって、採用担当者の印象が大きく変わります。面接時のスーツの必要性と注意点を紹介した記事を参考にしてください。
https://style.potepan.com/articles/12743.html
自分のスキルが解る具体的な職務経歴書
エンジニアとして採用されるためには、企業が求めているスキルを持つ人材だと認めてもらうことが大事です。そのため自分のスキルをアピールする職務経歴書の書き方に気を配りましょう。
しかし未経験からRubyエンジニアを目指す方の場合、職務経歴書に過去の業務経験を書けません。そのため企業が求めているスキルを持っているか、そのスキルを習得する能力があることを示すための工夫が必要です。
読んでくれる採用担当者に自分のスキルが解るように、できるだけ具体的な内容ことを書き、さらにスキル習得への熱心さをアピールする職務経歴書を用意しましょう。
ネットを検索するとエンジニアの職務経歴書の書き方を紹介した記事が見つかります。そういった記事を参考に、採用担当者の目に留まる職務経歴書を準備しましょう。
これでフリーランスの履歴書はばっちり!書き方をご紹介します!
自分の可能性をアピールする
エンジニアを募集しているほとんどの企業は、入社したらすぐに業務を担当してくれる方を求めています。しかしそのような求人に未経験の方が応募しても、検討してはもらえません。
未経験からRubyエンジニアを目指すなら、自分の可能性をアピールしましょう。ただし、単に「がんばります」と言っても、担当者にアピールできません。Rubyに対してどう感じているか、またRubyを活用したキャリアをどう考えているかなど、どのようなエンジニアを目指したいかを語れるように準備しておきましょう。
そして、実際にそのようなエンジニアを目指してください。
自分自身をアピールする方法が解らない、という方は下記の記事を参考にしてみてください。
エンジニアの自己PRはこれでばっちり!【新卒・中途・未経験】
まとめ
Rubyは習得したすいプログラム言語であり、未経験からエンジニアを目指す方に向いているプログラム言語です。そしてRubyエンジニアは人手不足が続いており、採用されて経験を積めば高い報酬も期待できます。
しかし未経験からRubyエンジニアとして採用してもらうことは簡単ではありません。未経験でも採用してくれる企業に、Rubyエンジニアとしての可能性をアピールできるように準備しましょう。また、職務経歴書や社会人として礼儀作法で多くのライバルに差をつけて、採用担当者から好印象を持ってもらうことも重要なポイントです。
年収の高いフリーランスとして働くRubyエンジニアは、次の4つのスキルを身に付けています。
いずれも未経験からRubyエンジニアになってすぐに身に付けられるスキルではありません。しかし経験を積み、スキルを身に付けていけば高い年収を実現できます。