SAPコンサルタントの年収はどのくらいなのでしょうか?
世界で圧倒的なシェアを誇り、日本でも大手企業の多くが採用している SAP。その人気を背景にSAPコンサルタントの人手が不足しており、高待遇で迎えられる事例もあります。
ここではSAPコンサルタントの年収について見てみましょう。
- SAPコンサルタントは業務に合わせてパッケージをカスタマイズする
- 大手企業の経営改善など重要な業務に携われる
- SAPジャパンのコンサルタントなら年収は1,000万円を超える
目次
SAPコンサルタントとは
SAPとは?
SAP社が開発するERPパッケージの総称です。本来SAPは社名なのですが、ERPパッケージがあまりに有名なことからSAPといえば「SAP ERPパッケージ」と言われるようになりました。丁度オラクルいえば「オラクル・データベース」というのと同じです。SAP社は1972に発足したSystemanalyse und Programmentwicklungを前身とし、ビジネス・ソフトウェアをメインで手掛ける企業です。マイクロソフト、オラクル、IBMに次ぐ世界第4位の大手ソフトウェア会社で、ドイツに本社がありERPの分野では世界一のシェアを誇ります。日本法人のSAPジャパン株式会社は1992年に発足し、こちらも20年を超す歴史があります。
ERPパッケージとは?
Enterprise Resource Planningの略称で、統合業務システムを指します。SAPのERPパッケージは受注管理、販売管理、在庫管理、生産管理、財務管理といった一連の基本業務管理から、人事管理、給与管理、経費管理、精算管理、資産管理、プロジェクト進捗管理、会計管理、顧客管理、予算管理といった金銭や人員の管理まで幅広くシステム化出来ます。
SAP以外のERPパッケージはワークスアプリケーション社の「Company」やオラクル社の「Oracle EBS」「People Soft Enterprise」。他にもオービックビジネスコンサルタント社(OBC)の「奉行V ERP」などがあります。
SAPコンサルタントとは?
ITコンサルタントの特にSAP ERPパッケージ専門のコンサルタントの事をSAPコンサルタントと呼びます。SAPのERPパッケージは総合業務システムでは世界一のシェアで、日本でも大手企業の多くが採用しています。ユーザーの数は120ヶ国に47800社、およそ1200万人といわれ、他を圧倒しておりSAP専門でもITコンサルタントとして十分やっていけるのが特徴です。現在SAP ERPコンサルタントの求人は常にある状態で非常に高い需要があり、大手企業の多くがSAPを導入していることから将来性もあるのがSAPコンサルタントです。
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SAPコンサルタントの仕事内容
SAPコンサルタントの仕事は、業務に応じて用意されているERPパッケージ用のテンプレートを、導入する企業に合わせてカスタマイズすることです。なお、SAPのERPパッケージは、世界的な大企業をはじめとする、多くの企業に導入されており、テンプレートにはそういった企業で必要とされる業務のノウハウが詰まっています。
しかし、他の企業で導入して実績のあるテンプレートが、別の企業でそのまま使えるとは限りません。そこで、SAPコンサルタントが導入企業に合わせてテンプレートをカスタマイズします。
また、ほとんどの企業では、会計システムや販売管理システム、人事情報システムなどの基幹システムを既に運用しています。そして、ERPパッケージではそういった既存の基幹システムのデータを利用するケースがほとんどです。そういった、基幹システムとSAPのERPパッケージとを接続するのも、SAPコンサルタントの重要な仕事です。
SAPコンサルタントの年収・給料
一つの目安としてSAPジャパンのITコンサルタントの平均年収は約1,065万円~1,259万円(海外サイト調べ)です。求人情報を見てみると年収700万円台後半から1,000万円を超すものまであり、全体的に高額です。
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SAPコンサルタントのやりがい
シェアを背景とした需要
SAPは圧倒的なシェアを誇り、そのシェアは現在も拡大しつつあります。このため需要は常にあり、仕事が無くて困るということがほぼありません。求人は常にある状態が続いており、その年収額も高額を提示している企業が多いです。
大手企業で仕事が出来る
SAPは大手企業で多く採用されているERPパッケージで顧客が大手企業になるケースが少なくありません。また大手企業の専属ITコンサルタントとしてその企業に所属する事も不可能ではありません。普段ならば学歴を見られ書類選考で足切りされてしまうような場合でも、SAPコンサルタントならば通る可能性もあります。また規模が大きい業務システムによる経営改善となるので、大きい舞台で自分の実力が試せるというのはやり甲斐もあります。
ITコンサルタントとして一流を目指せる
ITコンサルタントとして一流を目指すならSAPは避けて通れない道で、逆にSAPを知っていれば一流への近道になります。SAP ERPパッケージはそのまま導入ということはまずありません。各企業に合わせてカスタマイズされ導入されます。このためSAPコンサルタントはビジネスコンサルティングの面からもその企業に係わりを持つことになります。大手企業であればその分カスタマイズする内容も膨大な量になるのですが、ITコンサルタントとしてのキャリアと考えるとこれほど恵まれた条件というのもなかなかありません。
SAPコンサルタントに必要な能力・スキル
一般的なITコンサルタントのスキルに加え、SAP ERP関連の知識が必要です。
問題解決能力
顧客が抱えている潜在的な問題点を見つけ、それを解決する能力です。ロジカルシンキングの様な論理的思考が必要で、理詰めで分析出来なければなりません。顧客の本来理想とするものを整理し、それに向かうにはどうしたら良いのか?作業効率を高めつつこれらの問題を解決するのは簡単なことではありません。しかも決められた期間内に一定の成果を出さなくてはなりません。
職業倫理意識
ITコンサルタントはその仕事内容から顧客となる企業の経営内容や内部実態に触れることになるので、他の職種より高い職業倫理やモラルが問われます。顧客の要求に応えるだけではなく、それを超える結果を出すことで初めて高い評価が得られ、それがITコンサルタントとしての付加価値となります。
コミュニケーション能力
ITコンサルタントだけではなく広くIT関連業種に必要となるスキルです。特にITコンサルタントは人と接する機会が多い職種なのでコミュニケーション能力は重要です。プロジェクトの成功は周囲の人の協力無しではあり得ません。相手の意見を正しく聞き、自分の考えを正しく伝えるということがITコンサルタントには求められます。
精神力
先にも少し触れましたが、ITコンサルタントは決められた期間内に一定の成果を出さなければいけません。これはSAP ERPパッケージを単に導入するだけではなく、導入したことにより業務改善が図られそれが目に見える成果として現れて初めて評価されます。顧客の高い要望に答え人間関係を維持しつつ、時間的制約がある中で仕事を行うのはかなりのプレッシャーとなるので、これらを跳ね除ける強い精神力が必要です。面白い例として自分が戦国時代の軍師になったつもりで仕事に当たるとITコンサルタントの仕事は楽しいといいます。確かに軍師の仕事とITコンサルタントの仕事は問題解決に策を巡らすという点で共通しており、モチベーションを維持するには良い考え方でしょう。
SAPコンサルタントの将来性・需要は?
ITを活用して人々の生活をより良い方向に向かわせるデジタルトランスフォーメーションが注目を集めていますが、企業内でこれを実現するためには、SAPをはじめとするERPパッケージの活用が欠かせません。また、SAPはクラウドに対応したSAP S/4HANAのサービスを行っており、クラウド化と同時にERPパッケージの更新を検討している企業も増えています。
そのため、この先、SAPコンサルタントの需要が大きく減ることはありません。グローバル化により、ますます需要が増えると予想されています。また、SAPコンサルタントの実績を積むことで、経営コンサルタントとして独立するなど、将来のステップアップも可能です
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SAPコンサルタントのなりかた
ITコンサルティング未経験からSAPコンサルタントになる場合は、業務系のシステム導入経験が必要になります。これはシステム関連の仕事をしていた方だけではなく、社内で同様の経験をされた事務系の業務経験者も対象です。また経理・財務・会計関係の業務経験者も努力次第でSAPコンサルタントになることは可能です。
まとめ:高収入を目指そう!
SAPとはSAP社が開発するERPパッケージの総称で、ERPパッケージとは受注管理、販売管理、在庫管理、生産管理、財務管理といった一連の基本業務管理から、人事管理、給与管理、経費管理、精算管理、資産管理、プロジェクト進捗管理、会計管理、顧客管理、予算管理に至る統合業務システムのことを言います。SAPコンサルタントはこのSAPを用いたITコンサルタントの事で、年収はSAPジャパンのSAPコンサルタントで約1,065万円~1,259万円にもなります。
激務と言われるSAPコンサルタントになるには、強い精神力と高い分析・問題解決能力が必要とされます。また、SAPコンサルタントになるための、標準的なカリュキュラムの整備も不十分であり、未経験者には狭き門となっています。
しかし、大手企業の経営課題の解決に取り組めるなど、非常にやりがいのある仕事です。
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