プログラミング言語のRuby及びRuby on Railsを学習してみたいなと思っても、実際に何から始めれば良いのか分からないプログラム初学者の方はたくさんいらっしゃるかと思います。
本記事では、Rubyでのプログラム開発におすすめの学習手順と必要なスキルについて解説していきます。
目次
Rubyの基礎とRailsの知識を身につけよう
プログラミング言語のRubyはシンプルで分かりやすく、開発者が日本人であることからも日本語ドキュメントが豊富なため、プログラミング初学者の方にもおすすめの言語であると言えます。
またRubyでの開発を行う際、圧倒的なシェア率を誇る「Ruby on Rails」を利用することで、Webアプリの開発を手軽に実現出来ることはもちろん、様々なプロジェクトで利用されているため実務でも使えるスキルを身につけることが可能です。
Rubyの基礎
Ruby on Railsのようなフレームワークは開発効率を上げるために利用されますが、プログラミング言語自体の基礎が理解出来ていないときちんと利用することは出来ません。
- データ型: int, stringなど
- 変数: データの一時格納
- 制御構造: 条件分岐・繰り返し・例外処理
- クラス・インスタンス: オブジェクト指向言語の必須知識
- 配列・マップ: 複数データの取り扱い
最低限これらRubyに関する基本的な内容を抑えた上で、Ruby on Railsでの開発に取り掛かりましょう。
Ralisの特徴
Ruby on Railsでは、シンプルでありながら強力なフレームワークであるため、手軽にWebアプリ開発が実現出来ます。
いくつかの特徴をピックアップしてご紹介しておきます。
- MVCアーキテクチャー
- DRY
- CoC
- フレームワークの万能性
- スキルを活用しやすい
MVCアーキテクチャー
Ruby on RailsはMVCアーキテクチャーと呼ばれる「モデル(Model)」「ビュー(View)」「コントローラー(Controller)」に基づいて構築されます。
「モデル」ではデータベースとのやり取り・ビジネスロジック、「ビュー」では画面表示に関する処理、「コントローラー」ではモデルとビューへの指示を行うように役割を分業することで、独立性が高く・保守性の高いシステムを作成することが可能となります。
DRY
「Don’t Repeat Yourself」の略称で、同じコードを何度も記述しないという思想が取り入れられています。
Railsのフレームワーク自体の設計思想として組み込まれているため、効率的なシステム開発を手軽に実践することが出来るようになっています。
CoC
「Convention over Configuration」の略称で、規約に従ってアプリケーションを実装する原則があります。
これによりソースコードの記述量を減らし可読性を高めることが出来るため、効率的なシステム開発に繋がります。
フレームワークの万能性
Ruby on Railsでは、Webアプリケーションの開発はもちろんAPIの作成やスクレイピング・ECサイト作成やSNSの作成が可能です。
加えて、RubyMotionというソフトを利用すればスマホアプリも作成出来るなど、1つのフレームワークで万能なシステム開発が可能となっています。
スキルを活用しやすい
同じプログラミング言語でも、複数のフレームワークが主流となっていることが多いですが、Rubyに関してはほぼ「Ruby on Rails」の独占状態となっています。
つまりRubyでの開発であれば、異なるプロジェクトであっても身につけたスキルを活用出来る可能性が高くなります。
Ruby on Railsの学習にはチュートリアルサイトのサンプルを活用しよう
Ruby on Railsの使い方を学習するためには、初学者の方には「Ruby on Rails チュートリアル」を一通り実践してみることをおすすめします。
体系的に学習可能
Ruby on Railsチュートリアルで学習することにより、アプリ作成からデプロイまでを一貫して学習することが可能です。
- Rubyの基礎
- 画面作成
- データベース操作
- ユーザー認証機能
- アプリ作成からソースコード管理・デプロイまで
データベースを使ったWebアプリ開発で一般的に利用される機能を体系的に学習出来るため、RubyやRuby on Rails以外で開発を行う際にも応用可能なスキルを身につけることが可能です。
チュートリアル内では、Rubyの基礎となる文法から画面作成方法、データを保存・更新するためのデータベース操作、ユーザー認証機能を用いたログイン機能の作成などたくさんのことを学習出来ます。
必須知識を身につけられる
Ruby on Railsでシステム開発を行う上で必須となる知識をチュートリアルを通して学習することが可能です。
- MVCアーキテクチャー
- REST
- ルーティング
- マイグレーション
- ジェネレータ
プログラム初心者の方には聞き慣れない用語かと思いますが、チュートリアルを通して必須知識となるこれらの知識を身につけることが出来ます。
各章毎のソースコードを入手可能
Railsチュートリアルの各章が終わった時点のソースコードがGitHubで公開されています。
一通りご自身で1から学習してみることをおすすめしますが、再度不明点を確認したい場合など各章毎にソースコードを確認出来るため、ぜひ活用していきましょう。
サンプルを改修してRuby on Railsでアプリを作成してみよう
チュートリアルを一通り学習出来たら、次は作成したサンプルを改修する形でオリジナルのアプリを作成してみることをおすすめします。
1からオリジナルアプリを作成するのは難しい
ポートフォリオとして公開出来る成果物を1から作成しようとする方は多いですが、実際にオリジナルアプリをプログラム初学者の方が一貫して作成するのはかなり難しいのも事実です。
途中で挫折してしまう可能性も高まるため、少しずつ公開出来る範囲を増やしていく方法がおすすめです。
ただし、チュートリアルの内容をそのまま公開してもポートフォリオとはならないため、オリジナルの機能を追加するなどの工夫が必要となります。
部分的でも立派なポートフォリオに
ポートフォリオは1からアプリケーションを作成することだけではありません。
部分的でもオリジナルの機能を実装出来ていれば立派なポートフォリオとしての役割を果たすことが可能です。
まずはサンプルの機能を参考に、機能追加やAPI化を実施してみるなど、チュートリアルで身につけたスキルをアウトプットしてみることが成果物としてもスキルを定着させるためにも重要です。
さいごに: Ruby on Railsはサンプルから学ぶ方法が効率的
本記事では、プログラミング言語Rubyの学習方法として、最も一般的なRuby on Railsフレームワークを学習する方法についてご紹介してきました。
記事内でもご紹介した通り、Ruby on Railsチュートリアルのようなサンプルから学習出来ることがたくさんあります。
チュートリアルで学習した内容を積極的にアウトプットして、オリジナルのアプリ制作に挑戦してみてください。