OracleのSQL開発用ツール、SQL developerについてまとめています。
SQL developerの最新は、バージョン20.2(2020年6月)
SQL developerの最新バージョンは20.2です。
最新版では、以下の機能強化がなされています。
- データベースのデバッグにDBMS_DEBUGを使用するオプションを追加。
- ロードオプションにSETLOADFORMATおよびSETLOADMETHODを追加。
- RDSインストーラーは以下をサポート。
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- RESTSQL、SQLDeveloperWeb構成
- カスタムJDBCURLとTNS
- SYSDBA以外のユーザーがORDSをインストール/アップグレード、修復、およびアンインストールが可能。
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- SQLcl Liquibaseにコマンド追加/ROLLBACKSQL、DIFF、DBDOC、VERSION
- Liquibase changeSetIDがコンテンツのハッシュとして生成されるようになった。
- すべてのディストリビューションにOrakafkaZIPが含まれるようになった
- Javaホームが8u221に更新
- OracleNoSQLプラグインがバージョン19.3.12に更新
- テーブルスペースの依存関係を回避用に、データベースコピーに「ストレージを無視」が追加
- SQLエディターのコードテンプレートオプションパネルがコードエディターページに移動
- SQLインジェクションの脆弱性対策に、SETCODESCANを追加
- TABLEIMPORTが仮想列を無視するように拡張
主に内部的な変更のみで、基本機能に大きな変更はありません。
利用する側としても、ユーザインタフェースの位置や操作手順などが変わらずオペレーションできるというのは、メリットだと思います。
SQL developerのダウンロードは、Oracle公式から無償でできる
SQL developerは、oracle公式サイトから無料でダウンロードできます。
関連)Oracle SQL Developerのダウンロード | Oracle 日本
Windows 64ビット、32ビット、Mac、Linux(RPM形式)用のインストーラがー用意されています。インストールにはjavaが必要です。
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SQL developerはjavaベースで動作します。前提となるjavaバージョンが指定されているため、インストール時にはjavaのバージョンを確認し、必要であれば対応バージョンのjavaをインストールしましょう。
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SQL developerの使い方
OracleのSQL developerでは、Oracleデータベースへのクエリ組み立てのほか、データベースの管理、モデリング(データベース設計)、開発に使える機能が搭載されています。
Oracle純正のツールで、GUIベースであるため、データベース管理者向けのツールとして使われることも少なくないようです。また、Oracle バージョン11gR2~20ceまでのOracleデータベースをサポートしています。
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GUI画面で、データの問い合わせやデータロード、抽出(エクスポート)ができるため、SQLの細かい文法を覚えていなくても操作が可能。データベースアドミニストレータへの教育コスト、時間を抑えることも可能です。
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開発用の機能として、PL/SQL IDE(統合開発環境)を搭載しています。PL/SQLのコンパイル、デバッグ、ドキュメント生成、テスト、ソース制御が可能。
テーブル名やカラム名、SQLコードの補完機能や、SQLコードの整形機能を備えていて、単純なタイプミスなどを防ぎ、効率よく開発が進められるようになってます。
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データベースをビジュアル化(ER図)したり、ER図からデータベースを生成する機能も備えています。実際に動作しているデータベースからドキュメント化できるため、成果物とドキュメントの同期が用意。データベースを構築する、DDLスクリプトの生成も可能です。
SQL developerのコマンドライン機能
SQL developerはGUIツールですが、同様の機能を持つコマンドラインの機能(SQL.cl)があります。GUIなしでコマンドラインツールのみのインストールが可能です。
25MBほどのサイズで、インストールも簡単なため、グラフィック機能を搭載していないコンソールサーバ機にインストールことがあります。なお、SQL developerはjavaアプリケーションのため、javaが必要です。データベースへはOracleのJDBCドライバ経由でアクセスするため、Oracleクライアントのインストールは不要です。
コマンドラインベースながら、SQL、PL/SQLのインライン編集(複数行編集)が可能。Oracleのキーワード、コマンド、オブジェクト名のタブ補完機能、コマンド履歴(最大100個)呼び出しも備えているため、タイプミスを防ぐことができます。
問い合わせ結果は、自動的にフォーマット可能で、SQL結果をJSON、XML、CSV、INSERT、HTMLへ簡単に変換可能です。
以下は、JSON形式でSQL検索結果を出力する例です。
SQL>set sqlformat json SQL>select * from hr.employees fetch first 1 rows only; {"items":[ {"employee_id":198,"first_name":"Donald","last_ name":"OConnell","email":"DOCONNEL","phone_ number":"650.507.9833","hire_date":"21-JUN-99","job_id":"SH_ CLERK","salary":2600,"manager_id":124,"department_id":50}]}
関連)The Modern Command Line | Oracle Magazine
SQL developerのブラウザ機能
SQL developerは、インターネットブラウザベースで動作可能です。ブラウザさえあれば、何もインストールされていないパソコンで動かせるのが大きなメリット。
ブラウザ版(では、SQL developerの基本的な機能を利用可能です。具体的に使用可能な機能は以下の通りです。
- SQLワークシートの全機能(SQL履歴、インサイト、EXPLAIN PLAN)
- Oracleスキーマオブジェクトの作成・編集
- Oracleデータベースから、ER図を作成
- パフォーマンスとデータベース構成の管理
- ユーザ作成・編集
- CSV、JSON、AVROからデータベースにデータロード
ブラウザ版では、データのエクスポートができません。エクスポートには、SQL developerのインストール(コマンドライン版でも可)が必要です。
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まとめ
- SQL developerの最新版は20.2で、Oracle公式サイトから無償ダウンロード可能
- SQL developerは、データベースの設計、管理、問い合わせ、開発などの機能あり
- SQL developerには、GUI版のほかにコマンドライン版と、ウェブブラウザ版がある