Azure SQL Databaseサービスについてまとめています。
Azure SQL Databaseとは、Microsoft SQL Serverのデータベースエンジンをベースとした汎用リレーショナルデータベースです。クラウドのAzureアプリケーションのストレージ層として利用可能。
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高可用性、バックアップ、各種メンテナンス操作が組み込まれたマネージド・サービスとして提供されています。セキュリティアップデートなどの修正プログラムの適用と更新は、Microsoft側で処理されるためユーザ側でのパッチプログラムの管理・適用作業は不要です。
参考)Azure SQL Database サービスとは | Microsoft Docs
また、PostgreSQLベースのデータベース、Azure Database for PostgreSQLも使用可能です。
Azureは初回限定で12ヶ月200ドル分が無料使用できます。
AzureポータルからSQLデータベースを作成する
Azure SQLデータベースは、Azureポータルから作成できます。SQLデータベースを使用するには、SQL ServerはSQLデータベース設定画面から新規作成可能です。
リソースグループを作成後、リージョン(物理サーバの設置地域)、サーバ名、ネットワーク、追加設定、タグなどを指定するとSQL Serverが立ち上がり、SQLデータベースがデプロイされます。
追加設定のデータソースに「サンプル」を指定すると、サンプルデータベース「Sales」がインストールされます。学習用にインストールする場合には指定しておくとよいでしょう。
最小構成(サンプルデータベース)を設定してデプロイ完了し、使えるようになるまで2~3分かかりました。
Azure SQLデータベースにアクセスするにはクエリエディターを使用
デプロイ完了したAzure SQLデータベースにアクセスするには、クエリエディターを使用します。
作成したSQLデータベースから「クエリエディター(プレビュー)」を選択すると認証画面が表示されます。
ただし、デフォルトの状態では、ウェブを経由したアクセスは禁止されています。
ポータル→SQL Server→ファイアウォールと仮想ネットワークにて、クライアントIPの追加をクリックすると、現在使用しているパソコンのIPアドレスが登録され、アクセスが可能になります。
認証が完了すると、クエリエディターが利用可能になります。テーブル、ビュー、ストアドプロシジャを選択すると、全カラム1000件selectするSQLを自動取得でき、実行結果を確認できます。
Azure SQLデータベースを削除する
データベースを削除するには、SQLデータベースの管理画面で対象のデータベースを選択して「削除」をクリックします。
確認パネルが表示され、「選択したリソース全てを削除しますか?」と表示されます。削除したデータを元に戻すことはできないので、必要な場合はデータのエクスポートなどをおこなうようにしましょう。
削除の確認には「はい」を入力して、削除ボタンをクリックします。
バックグラウンドで削除処理が実行され、削除が完了したら画面右上にSQLデータベースが削除された旨が表示されます。
続いて、SQL Serverを削除しましょう。
対象のSQL Serverの管理画面にて、「削除」をクリックします。確認ウインドウが表示されるので、「削除」をクリックで、SQL Serverが削除されます。
使用していない時間には、Azure SQLサーバを停止して課金を節約することはできるのでしょうか?Mycrosoftのドキュメントには、一時停止の方法が記載されてます。
参考)クイック スタート:コンピューティングの一時停止と再開 – Azure portal | Microsoft Docs
しかし、2020年2月現在、AzureポータルのSQL Server管理ページには「一時停止」(Pause)ボタンはなくなっています。
代替方法としては、データをエクスポートしてからデータベースを削除しておき、必要なときにSQL Sever及びSQLデータベースを再作成してデータをインポートする運用方法が考えられます。ただし、手間がかかる点とデータベースサイズが大きい場合にはエクスポート・インポートの時間がかかりすぎる点で現実的ではないケースが多いようです。
Azure SQL Serverの料金は1時間60円程度
最小構成の場合で、1時間58.43円、ストレージは月額10ギガで128.8円(1ギガ12.88円)です。
参考)価格 – Azure SQL Database Single Database | Microsoft Azure
サーバ使用料は1時間60円ほどですが、一時停止の手段がないため1日で最大1,440円、30日で43,200円となります。無料期間以外に学習目的で利用する場合は、注意しましょう。
月の最大課金額の指定などの措置が欲しいところです。
SQLのトレーニングは公式のeラーニングコンテンツがおすすめ
Microsoftの公式ページに、Azureの基礎から学べる学習コンテンツが公開されています。
下記のeラーニングコンテンツが無料で利用できます。
- Azure SQL Database のセキュリティ保護
- SQL エラスティック プールを利用した複数の Azure SQL データベースのスケーリング
- PolyBase を使用して Azure SQL Data Warehouse にデータをインポートする
- Azure SQL Data Warehouse を使用してデータ ウェアハウスを設計する
- アプリケーション データを格納する Azure SQL データベースをプロビジョニングする
- Azure SQL データベースのクエリを実行する ASP.NET アプリケーションを開発して構成する
- Azure Database for PostgreSQL サーバーの作成
- Azure Cosmos DB の NoSQL データを扱う
- Azure Cosmos DB と Table API を使用して NoSQL データを保存し、アクセスする
- Azure SQL Data Warehouse 内のデータを照会する
- Azure SQL データベースをバックアップして復元する
- Migrate on-premises MySQL databases to Azure Database for MySQL
- Migrate on-premises PostgreSQL databases to Azure Database for PostgreSQL
参考)Azure の紹介 – Learn | Microsoft Docs
まとめ
- Azureでは、データベースサービスとしてAzure SQL ServerとAzure Database for PostgreSQLが使用可能。
- SQL Serverは、AzureポータルからGUI操作で2~3分デプロイ可能。
- データベースには、Azureポータルのクエリエディタで簡易的にアクセスが可能。
- SQL Sererを一時停止して課金を節約する方法は無くなっている(2020年2月時点で確認)
- SQL Serverにかかる概算費用は、最大で1時間60円、1日1,440円、30日で43,200円
- Azure SQL Serverの学習コンテンツはmicrosoftにて無料公開されている。