これからプログラミングの学習を始めようと考えている方はもちろん、現役エンジニアの方の中にも、将来に向けてどのプログラミング言語を習得しておくべきか悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
プログラム言語は Python、Java、Ruby など数多く存在します。種類が多い上に、インターネットで検索してもそれぞれ意見が異なり、さらにバージョンによって内容も異なることから、結局どのプログラミング言語が良いのか悩んでしまいます。
本記事では、現在のIT業界での需要の高さや将来性といった観点から、おすすめのプログラミング言語を徹底比較していきたいと思います。ぜひご自身の目標にあった需要の高いプログラミング言語を見つけていただき、将来性に期待されるエンジニアを目指して学習を始めてみましょう。
- プログラミング言語人気1位はPython
- Javaには根強い人気があり、業務システムやAndroidアプリ開発で利用されている
- 国内では PHP や Ruby などの WEB プログラミング言語も人気
- 機械学習など、AI分野に強い Pythonエンジニアの給料は高い
プログラミング言語人気ランキング
まずはプログラミング言語の人気ランキングを発表しているPYPL PopularitY of Progamming Languageのランキングを元に確認していきたいと思います。
PYPLのランキングは、Googleにおいて各言語のチュートリアルがどれくらい頻繁に検索されたかを元に算出されたランキングとなっています。
プログラミング言語1位はPythonが獲得
PYPLの発表しているプログラミング言語ランキングで2019年8月最新版として1位を獲得したのは「Python」でした。
世界中で人気のスクリプト言語であるPythonですが、日本では海外と比べてイマイチ普及していないかなといった印象を受けます。
Pythonの得意分野として、機械学習や深層学習があげられ、AIなどを筆頭に今後の技術発展が期待されている分野で多く利用されているのが特徴です。
Javaは根強い人気を誇るプログラミング言語
PYPLのランキング2位は「Java」が獲得しています。
Javaは古くから根強い人気を誇るプログラミング言語で、多くのJavaプログラマーが活躍しています。
JavaはOSに依存せず利用出来ることから、多くのシステムで採用されています。
日本国内でも業務システムをはじめ、近年ではAndroidアプリを専門としたプログラマーも活躍しており、まだまだ人気は続きそうです。
フロントエンドはJavascript一強か?!
PYPLのランキング3位には「Javascript」がランクインしました。
Webサービスでは、現在フロントエンド開発のシェア率をほぼ独占しているのがJavascriptです。
Web系プログラマーとして活躍するためには、必ず身につけるべき言語となっていますので、ユーザー数も必然的に増えているものと推察されます。
また、近年Javascriptフレームワークが充実してきたことにより、フロントエンド開発のみならず様々な分野で利用されるようになりました。
代表的なものとしては、React Nativeと呼ばれるJavascriptフレームワークを利用することで、iOSやAndroidに対応したアプリケーションが作成出来るようになっています。
プログラミング言語別国内求人数ランキング
続いて、レバテックキャリアが発表しているプログラミング言語別求人ランキング【2019年6月発表版】を確認していきましょう。
PYPLでは、世界中でのGoogle検索を元に算出されたランキングでしたが、レバテックキャリア発表のランキングでは国内求人にターゲットを絞っているため、就職・転職の際にはぜひ参考にしたいデータとなっています。
プログラミング言語としてはJavaの圧倒的マーケットシェア率は変わらず
プログラミング言語としては、他の言語を引き離してJavaが圧倒的なシェア率を誇る結果となっているようです。
2017年・2018年も同様にJavaが1位となっており、国内での人気の高さが伺えます。
Javaは国内多くの業務システムで利用されていることに加え、Androidアプリ開発でも利用されていることから需要は今後も高まる傾向にあると推察出来ます。
Web系プログラミング言語としてはPHPとRubyが国内では人気
プログラミング言語全体としては、2位にPHP、3位にRubyがランクインしています。
Web系プログラミング言語として、国内の需要のみを確認するとPHPが圧倒的なシェア率を誇っています。
しかし、2017年から2018年・2019年とわずかではありますがPHPのシェア率が下がってきています。
要因としては、Ruby on Railsでの開発をメインとしたベンチャー企業が増えたことやPythonによるAI関連・ブロックチェーン関連の開発需要が増えていることが挙げられます。
プログラミング言語は必ずこれがオススメというのは一概にはなく、分野によって異なります。「ポテパンキャンプ」では無料カウンセリングを実施しており、転職時に必要な準備や、スキルマップの育て方などについてアドバイスをしていますので、是非ご利用ください。
プログラミング言語別フリーランスの相場
最後に、フリーランスとして活動する際のプログラミング言語別単価について比較していきます。
※なお今回ご紹介する相場は、本記事執筆時に調査したデータに基づくもので、政府や企業による公式発表ではありませんのでご了承ください。
- Python: 50万円~100万円
- PHP: 50万円~80万円
- Ruby: 50万円~80万円
- Java: 50万円~70万円
- C#:60万円~70万円
上限価格が高いのはPython
上限価格が高い案件は、Pythonに多く見られる結果となりました。
機械学習やAI関連・ブロックチェーン関連などの案件は報酬が高く設定される傾向にあるため、Pythonの上限価格も連動して上がっているようです。
また、数学的な知識がWebシステム開発に比べ重要となってくることからも、初心者の参入が難しく供給も少ないため価格が高騰しているものと推察されます。
下限価格はどのプログラミング言語もほとんど同じ結果に
下限価格に関しては、プロジェクトに依存することや、上流工程・下流工程など作業内容によっても大きく変わるため一概には定義できませんが、平均すると50万円前後といった印象を受けました。
特にプログラミング言語によって下限価格が低く設定されているようなこともなく、作業地域や開発内容により価格差が大きくなっているようです。
案件数はPHPが有利か!?
募集されている案件数で比較してみると、国内では依然PHPの案件が多いようです。
新規案件を中心にRubyやPythonの案件も確かに増えてはいますが、Wordpress案件の豊富さなどからまだまだPHPのマーケットシェア率が高い傾向が見られました。
JavaやC#の案件は客先常駐が大半の結果に
JavaやC#など業務システムで頻繁に利用されている言語は、客先常駐の案件が大半といった結果になっていました。
客先常駐という性質上、高額案件に関してはプロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダーといった立ち位置での募集となり、プログラマーとしての上限価格は70万円ほどにとどまるようです。
フリーランスとして活動しやすいプログラミング言語を選ぶなら?
2019年現在ではフリーランスとして活動していくのであれば、PHPがおすすめと言えます。
他の言語と比べて案件も多く、単価も決して低くない価格帯で安定しているためおすすめです。
また、リモートワークの案件も多くクラウドソーシングでの案件獲得がしやすい点も評価の対象となりました。
まとめ
本記事では、IT業界における各プログラミング言語の需要や将来性について、人気ランキングや様々な角度から比較してご紹介してきました。
結論としては、日本国内では業務システムであれば Java、Web系サービスであれば Ruby や PHP がおすすめです。
また、AI(人口知能)の分野においては圧倒的な人気を誇る Pythonは、近年注目されているプログラミングです。業務システム開発では、まだまだ市場シェア率は高くありませんが、これから伸びる言語だと予測されるため、とりあえず学習しておいても損はないでしょう。
これからの将来性という意味を含めて、「Java」「PHP」「Python」ともう1つご自身の興味がある分野のプログラミング言語を学んでおくことが、最適なプログラミング言語の選択となりそうです。