Ruby on Railsを効率的に学ぶ方法の1つが良質なサンプルコードを実際に動かすことです。これにより、Ruby on Railsを使うために何を学べばよいのか、また、どうやってデバックすればよいかを学ぶことが可能です。
Ruby on Railsの学習を始めたら、まずは良質なサンプルコードを探して、それを動かしてみましょう。今回はRails初心者のための学習方法とそれに使う良質なサンプルコードの探し方を紹介します。
Ruby on Railsを効率良く学習するには
Rubyは文法が解りやすく、シンプルなコードを書けることから学習しやすいプログラミング言語と言われています。そして、RubyをベースにしたフレームワークのRuby on Railsを利用することで、短期間でWebシステムの開発が可能です。
しかし、そのようなRuby on Railsにもかかわらず、学習に挫折してしまう方が少なくありません。これはサンプルコードを利用した効率的な学習ができていないのが原因です。次からRuby on Railsを効率良く学習するためのポイントを紹介します。
Ruby on Railsが難しい原因
学習しやすいプログラミング言語のRubyを使っているのに、なぜ、そのフレームであるRuby on Railsが難しいのでしょうか。Ruby on Railsが難しいと感じる原因は、次の3つに分類できます。
- フレームワークを使ううえで必要な前提知識が足りてない
- Rubyによるプログラミングを理解していない
- エラー解決に時間がかかる
未経験からエンジニアを目指す方が始めやすい職種がWebエンジニアです。Webシステムの開発に関連する仕事には、初心者でも始められる作業が多く、スキルを習得すれば高収入も夢ではありません。
しかしWebシステムに必要な技術の集大成ともいえるフレームワークの全てを理解するには、ITに関する幅広い知識と経験が必要です。短期間で全てを学ぶことはできません。まずは、最低限必要なスキルを学び、Webエンジニアとして働ける基礎を身に付けましょう。
Ruby on Railsを効率的に学ぶ3つのポイント
Ruby on Railsを効率的に学ぶポイントとして、次の3つが挙げられます。
- とりあえず動くものを作る
- Webシステムに必要な基礎を学ぶ
- いつでも相談できるメンターを見つける
Rubyの文法を学んだとしてもRuby on Railsを使えるとは限りません。まずはRuby on Railsを使ってWebブラウザにメッセージを表示するようなプログラムを書いてみましょう。
また、Rubyのサンプルコードを参考にしてWebブラウザに表示できたとしても、こうしたいと思うことをRubyのプログラムで書けるとは限りません。自由にプログラムを組めるようになるには、Webに関する基本的な知識も必要です。
そして、自分の知らないことや理解できないことを教えてくれるメンターも見つけましょう。
サンプルコードを開発しよう
先ほど紹介したRuby on Railsを効率的に学ぶ3つのポイントを実践したいと思っても、何から手を付けたらいいか解らない、という方が多いでしょう。そのような方は、ぜひ、Ruby on Railsのサンプルコードを活用してください。
インターネットを探せばRuby on Railsのサンプルコードが幾つも見つかります。しかし、それをそのままコピーしてもRuby on Railsを学んだことにはなりません。手を動かして実際に打ち込み、デバック機能を利用して動作状況を観察してみてください。
なお、ほぼそのままコピーしたとしても、初心者がWebサービスを作るのは大変な作業です。メンターの助けを借りながら学習してください。
Railsのサンプルコードの探し方
Ruby on Railsの特徴として挙げられるが「MVCモデル」です。そして「MVCモデル」に従ってプログラムを記述していけば、短期間でWebシステムを開発できます。
しかし、そもそも「MVCモデル」を理解できていないのに、いきなりRubyのコードを書き出しても、それが正しく動作するとは限りません。まずはサンプルコードを参考に「MVCモデル」の基本を学びましょう。次からRuby on Railsのサンプルコードの探し方について紹介します。
チュートリアルで学ぶ
初めてRuby on Railsを使う場合、チュートリアルに沿ってその使い方を学ぶのが一般的です。そしてチュートリアルには多くのサンプルコードが載っています。まずはそれを使って、自分で作ってみましょう。
Ruby on Railsのチュートリアルが下記のサイトです。設定方法から丁寧に解説しているので、ぜひ参照してください。
GitHubから探す
GitHubは分散型バージョン管理システムのGitの仕組みを利用した、世界中の人々が自分のプログラムコードやデザインデータなどを公開しているWebサービスです。そしてGitHubにはRuby on Railsのサンプルコードも多数公開されています。
もしGitHubでRuby on Railsのサンプルコードを探してみたい方は、Railsトピックス、またはrails-tutorialトピックを参照してみてください。
GitHubのRailsトピックス
rails · GitHub Topics · GitHub
Rubyの専門本を参考にする
Rubyは日本人が開発したオープンソースのプログラミング言語なので日本語のドキュメントが充実しています。Rubyを解説した参考書も数多く刊行されており、中にはサンプルコードが掲載された定番な入門書もあります。そのような本も、ぜひ、活用してください。
Ruby on Railsのおすすめの参考書3選
Ruby on Rails 5 アプリケーションプログラミング
著者:山田祥寛
出版社:技術評論社(2017/4/14)、608ページ、ISBN:4774188832
Ruby on Rails 6 実践ガイド
著者:黒田努
出版社:インプレス(2019/12/20)、487ページ、ISBN:4295008052
パーフェクトRuby on Rails
著者:すがわらまさのり他
出版社:技術評論社(2020/7/25)、528ページ、ISBN:4297114623
良質なサンプルコードを見つけるコツ
Rubyを紹介したWebページがたくさんあり、Rubyのサンプルコードを検索すると多くのサイトがヒットします。しかし、そのようなサイトの全てが信頼できるとは限りません。中にはRubyを学習中の方が、自分の学習状況の記録としてサンプルコードを公開しているケースもあります。そのコードがどの環境でも動作するとは限りません。
そのため良質なサンプルコードを見つけなければなりません。
専門書のサンプルコードを参考にする
Rubyの専門書に掲載されているサンプルコードは、著者であるプログラマーや出版社が依頼したエンジニアが動作をチェックしており、正しく動作することが保証されています。
Webページに公開されているサンプルコードにも、このような補償されたものがあるので、このような信頼できるサンプルコードを利用しましょう。
メンターに評価してもらう
とはいえRuby on Railsの初心者には、サンプルコードを評価できません。評価するにはソースコードを読む経験とスキルが必要です。もし信頼できるメンターのサポートが受けられるのなら、ぜひサンプルコードを評価してもらいましょう。
身近に頼れるメンターがいない方は、費用はかかりますがプログラミングスクールのメンターの利用も検討してください。
まとめ
今回紹介したようにRuby on Railsを効率的に学ぶには、実際に動作するシステムを自分で作ってみることです。しかし、ゼロから作ることはできません。まずはサンプルコードを理解し、それを動かしてみることでRuby on Railsを扱うために必要なスキルを学べます。
そしてサンプルコードはインターネットや専門書などで見つけられます。ただしサンプルコードとして公開されているコードなら何でも良い訳ではありません。中には学習の過程で作成した拙いコードをサンプルコードとしてネットに公開している方もいます。信頼のおけるコードを利用してください。
上記のチュートリアルサイトを読んでみたものの分量が多すぎて理解できない、という方は、下記のサイトもあわせて参照してみてください。
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