本記事では、Javaの資格試験のひとつである「Java Silver」の問題について紹介します。
受験を考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
Java Bronze、Java Goldについては、以下の記事で詳しく解説していますので参考までに。
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Java Silverとは?
Java Silverは、Javaの開発元である米Oracle社が運営している資格試験「Oracle 認定 Javaプログラマ(Oracle Certified Java Programmer)」の難易度のひとつです。
Bronze、Silver、Goldの3種類があり、Java Silverは中間のレベルですね。
試験問題として、Javaプログラミングに関する体系的な知識から出題されます。
Java Silverに合格すると、最高難易度であるJava Goldの受験資格を満たすことが可能です。
Oracle 認定Javaプログラマは「公式ベンダー資格」であるため、資格を取得すると世界共通でJavaのスキルに対する証明ができます。
- 試験時間:180分
- 出題数:80問
- 出題形式:選択問題
- 合格ライン:63%
- 受験費用:32,340 円
- Javaテクノロジと開発環境についての理解
- 簡単なJavaプログラムの作成
- Javaの基本データ型と文字列の操作
- 演算子と制御構造
- 配列の操作
- クラスの宣言とインスタンスの使用
- メソッドの作成と使用
- カプセル化の適用
- 継承による実装の再利用
- インタフェースによる抽象化
- 例外処理
- モジュール・システム
参考:Java SE 11 Programmer I (1Z0-815-JPN) 試験
Java Silverを取得する3つのメリット
Java Silverを取得すると大きく分けて下記3つのメリットがあります。
- Javaの基礎スキルが一通り身につく
- 現場で学んだ知識を有効活用できる
- Javaプログラマとしての信頼性が上がる
それぞれについて詳しく説明しますね。
Javaの基礎スキルが一通り身につく
Javaには数多くの文法やAPI、メソッドがあり、中には普段はあまり実装することのないものもあります。
Java Silverの資格取得に向けて勉強することで、今まで知らなかった知識・スキルを一通り身につけられるでしょう。
もちろん、プログラミングにおいて期待した通りの動作になることは重要です。
しかし、最低限動いているだけのプログラムと、可読性が高く拡張性にも優れたプログラムの間には大きな差があるのは、何となくわかるのではないでしょうか。
Java Silverで身につけられるのは、可読性や拡張性に優れたコードを書くために必要な知識です。
後述しますが、可読性や拡張性に優れたコードを書けるのは、Javaプログラマとしての信頼性にも繋がります。
現場で学んだ知識を有効活用できる
プログラムを組む時に、文法やメソッドについて調べながら進める人は多いはずです。
実務業務においても、コードを書く時間と同レベルで「調べる時間」も手間がかかります。
仕様やAPIについて調べながらもプログラムを組めるのは、悪くありませんが、開発効率が良いとは言えません。
その点、Java Silverの取得を目指すことで、Javaの豊富な知識を頭の中にインプットできます。
また、試験中は当然調べながら問題を解ける訳ではないので、しっかりJavaの知識を覚えた上で活用が必要ですよね。
必要な情報をわざわざ検索しなくても適切なプログラムを実装できるようになると、実務開発案件でも作業工数を大きく削減できるでしょう。
Javaプログラマとしての信頼性が上がる
資格取得を目指す多くの人が「信頼性」を求めているはずです。
Java Silverも資格を取得することで、Javaプログラマとしての信頼性が高まります。
Java Silverは、Oracle公認のJava資格であるため、信用度・知名度ともに非常に高い資格です。
前述したように、ベンダー資格であるため世界でも通用します。
そのため、Java開発案件の多くは、Java Silverの資格を持っていれば参加を断られることは少ないです。
「Javaプログラムをしっかり実装できる」という認識を、クライアント・メンバーの両者に認識してもらえるでしょう。
Java Silverの勉強方法
ここまで、Java Silverの概要や取得メリットを紹介しました。
この章では、Java Silverを取得するための勉強方法について見ていきましょう。
とは言え、勉強方法は「参考書を買って問題を解く」に尽きます。
- 参考書を購入する
- 参考書をもとに勉強を進める
それぞれ、おすすめの参考書や勉強法を紹介しますね。
参考書を購入する
まずは、Java Silverの試験対策用の参考書を購入しましょう。
おすすめの参考書は下記の通りです。
- スッキリわかるJava入門
- オラクル認定資格教科書 Javaプログラマ Silver SE11(紫本)
- 徹底攻略Java SE 11 Silver問題集(黒本)
『スッキリわかるJava入門』は、Javaの勉強がまったく初めてという方におすすめの参考書です。
解説が非常に丁寧でわかりやすく、未経験者にぴったりの内容となっています。
『オラクル認定資格教科書 Javaプログラマ Silver SE11』は表紙が紫色なため、通称「紫本」とも呼ばれています。
Java Silverの試験範囲を網羅している教科書のような存在です。
各章ごとにJavaの言語解説・練習問題がついており、最終章には模擬試験がある構成となっています。
SE8の試験を受ける場合は、「Silver SE8」の方を選んでくださいね。
一方、『徹底攻略Java SE 11 Silver問題集』は表紙が黒色なため、通称「黒本」と呼ばれています。
こちらは、Java Silverの試験内容に合わせた問題集です。
紫本と構成は似ていますが、言語解説が少なく最終2章が模擬試験となっているため、問題数が多くなっています。
問題の解説がしっかり書かれており、実践的な知識の理解に繋がるはずです。
ある程度Javaの知識は身についており、試験に合わせた問題をこなしたい方は、黒本だけ購入して問題を解いていくと良いでしょう。
参考書をもとに勉強を進める
Javaが未経験の方は、まず『スッキリわかるJava入門』を読み進めましょう。
基礎知識を身につけ、基本的なプログラムを記述できるようにしておくと、理解が深まって問題集を効率的に進められるはずです。
参考書を読んでいて、疑問に感じた点や理解が浅いと感じた点は、実際にコードを書いて確認してみると良いですね。
自分の手でコードを書いていくと、様々な記述パターンを理解でき、Javaスキルに直結します。
さらに、Java Silverでは試験解答に「コンパイルエラー」や「実行時エラーが起きる」といった回答も多いため、コードを記述して原因を理解しておくと適切に回答できるはずです。
黒本で問題を解いていくのであれば、1章ずつ問題を解いて答え合わせをしていくのがおすすめです。
1章を解く→1章の答え合わせ→2章を解く→2章の答え合わせ→……→9章の答え合わせ→模擬試験①を解く→模擬試験①の答え合わせ→模擬試験②を解く→模擬試験②の答え合わせ
もし時間に余裕があれば、下記のように章ごとに2周目を解いて理解を深めると良いですね。
1章を解く→1章の答え合わせ→1章を解く(2周目)→……
問題を解いていてわからない部分は、コードを打ち込んだ上で実行させて勉強すると覚えやすくなります。
ぜひ参考に勉強を進めてみてくださいね。
Java Silverの問題(サイト・アプリ)
Java Silverのサンプル問題は、Oracleの公式ページで確認できます。
Java SE 8 Programmer I (1Z0-808-JPN) サンプル問題
【サンプル問題の一例】
次のコードを確認してください。 public class Test { private int score = 300; private int point = 0; private void applyScore(int sc) { int point = sc; score = point; } public void printResult() { int score = point; System.out.println(score + " : " + point); } public static void main(String[] args) { Test t = new Test(); t.applyScore(500); t.printResult(); } } このコードをコンパイルおよび実行すると、どのような結果になりますか。 コンパイルに失敗する。 0 : 0 500 : 500 300 : 0
解答と解説も載っているので、勉強の参考にもなるはずです。
また、アプリでJava Silverの問題をチェックしたい場合は、下記がおすすめです。
まとめ
Java Silverの概要や勉強法、問題について解説しました。
Java Silverは、Javaプログラマとしての信頼性もあがる資格です。
ぜひ本記事を読んだ機会に、取得を目指してみてくださいね。