Javaの資格試験で最難関と言えば、多くの方が「Java Gold」の存在を浮かべます。
今回は「Java Gold」試験に関して概要からおすすめ問題集・資格取得のメリットまで、今後受験を検討されている方向けに各種情報をご紹介していきたいと思います。
Java Goldとは
Java Goldと呼ばれる資格は、正式名称「Oracle Certified Java Programmer Gold SE11(Oracle Certificated Professional, Java SE11 Programmer)認定資格」です。
※記事執筆時点の最新バージョンがSE11です。
Java関連資格の中でも、最難関の資格と位置づけられることも多く、資格を取得することで業界標準に準拠した高度なスキルを証明することが可能となります。
Java Gold試験概要
Java Goldの試験概要を最初に確認しておきましょう。
- 前提資格: Java Silver
- 出題形式: 選択問題
- 試験時間: 180分
- 出題数: 80問
- 合格ライン: 正答率63%以上
- 受験料: 32,340円(税込)
参照: Java SE 11 Programmer II (1Z0-816-JPN) 試験
Java Goldの試験内容
Java Gold試験は、「設計者の意図を正しく理解して独力で機能実装が行える」レベルのプログラマーを対象と定めています。
- Javaの基礎
- 例外処理とアサーション
- Javaのインタフェース
- 汎用とコレクション
- 関数型インタフェースとラムダ式
- JavaストリームAPI
- 組込み関数型インタフェース
- ストリームに対するラムダ演算
- モジュール型アプリケーションに移行する
- モジュール型アプリケーションにおけるサービス
- 並列処理
- 並列ストリーム
- I/O(基本およびNIO2)
- Java SEアプリケーションにおけるセキュア・コーディング
- JDBCによるデータベース・アプリケーション
- ローカライズ
- アノテーション
参照: Java SE 11 Programmer II (1Z0-816-JPN) 試験
Java 〇〇との違い
関連試験として、「Java Bronze」「Java Silver」試験が存在し、さらに「Java Gold8」といった表記もインターネット上で見掛けるかと思います。
Java Bronze
Oracle Certificated Javaの一番簡単な試験で、日本国内でのみ実施されている試験です。
プログラミングの実務経験者であれば、無勉強でも合格出来るレベルと言われており、完全未経験の方向けの試験です。
これからJavaの勉強を始めようと考えている方は、資格取得も兼ねて「Java Bronze」から始めるのも良いですが、資格を転職活動に活かしたい方や実務経験者の方は、いきなり次にご紹介する「Java Silver」からの受講で問題ないという声も多いようです。
Java Silver
初級レベルのJavaプログラマを対象とした試験が「Java Silver」です。
履歴書に記載して評価されるのは「Java Silver」からだと言われています。
「Java Bronze」試験に合格していなくてもいきなり受験することが可能で、合格すれば日本国内はもちろん、海外でも評価の対象となります。
「Java Gold」を取得するためには「Java Silver」試験に合格している必要があります。
Java Gold〇〇
「Java Silver8」「Java Gold8」といった末尾に数字が記載された表現を見掛けるかと思いますが、この数字は「JavaSE」のバージョンを目安に更新されています。
JavaSEのバージョン毎に試験が改訂されるわけではないようですが、最新資格は数年単位で更新されているため、既にJava Goldに合格されている方も、最新版Java Goldの資格へアップデートするためには、移行試験に合格する必要があります。
Java Goldを取得するメリット
資格は取得しておいた方が良いことは間違いないですが、時間や費用も少なからず掛かってしまいます。
Java Goldを取得するメリットとご自身が費やす労力を比較した上で、自分に必要な資格かを判断してみましょう。
転職時のスキルアピール
転職時のスキルをアピールするには、資格の中でも「Java Gold」は大きなアドバンテージとなります。
関連資格の最高峰ということで、多くの企業からある程度の実力があると判断してもらえるはずです。
ただし、実務経験がより重要視される傾向にあるため、十分な経歴を持つ方がJava Goldの資格を保持していても大きなプラスとはならないかも知れません。
むしろ経験の浅い方や未経験の方にとっては、転職時の大きな武器となる可能性が高くなります。
資格手当の対象
企業によってはJava Goldを保持していると、資格手当として、資格取得時や毎月の給与にプラスで報酬を受け取ることが可能になります。
Java Goldとなると月数万円上がるというケースもあるようで、給与を効率的に上げるためには効果のある手法です。
また、企業によっては受講料を負担してくれる場合もあるため、事前に担当者に確認してみることをおすすめします。
海外でのスキル証明
上述したように、Java Goldの資格であれば海外でも有効な資格として活用することが可能です。
海外での転職を検討している方にとっても、1つのアピールポイントとして有効となるでしょう。
一方で海外の場合、日本よりも明確なスキル証明が必要となるケースが多く、資格があってもポートフォリオやコーディング面接が重要視されるケースも少なくないようです。
Java Goldの勉強法
Java Goldの勉強法は人それぞれではありますが、代表的な参考書と方法について参考情報としてご紹介していきます。
紫本で出題範囲を網羅する
「オラクル認定資格教科書 Javaプログラマ Gold」通称「紫本」で出題範囲を網羅することが第一歩となります。
※Java Gold SE11参考書については2021年1月発売予定です。
紫本だけでは、試験対策としては不十分ですが、試験用の参考書としては確実に利用したい王道の書籍です。
黒本で問題をやり込む
「徹底攻略Java SE 11 問題集」通称「黒本」は、試験合格に必須とされる問題集です。
※記事執筆時点でJava Goldの出版日が不明なため、リンクはSilver用の問題集です。
黒本をやり込むことで、試験の傾向と対策をいかに掴むことが出来るのかがJava Gold合格への分かれ道との声もあります。
問題を一通り解いた後、解説を確認しながら理解できるまで何度もやり込んでみてください。
不明点はインターネットで深堀りする
紫本や黒本といった書籍の情報だけでは、完全に内容を理解出来ない部分も出てくるかと思います。
理解できていない部分に関しては、ピンポイントでインターネットの情報から深堀りする方法がおすすめです。
あくまで試験の基準となるのは、紫本や黒本の掲載範囲ですので、調べたい内容から逸脱しすぎないように注意しましょう。
さいごに:Java Goldの資格を取得してスキルに見合った収入を確保しよう
本記事では、Java Goldの試験概要から勉強法、資格取得のメリットについてご紹介してきました。
資格取得が全てではありませんが、収入を上げるためには効果の出しやすい手段の1つと言えます。
転職・資格手当問わず、収入を上げるきっかけになりますし、何より自分自身のスキルアップにも繋がります。
ぜひJava Gold取得にチャレンジして、キャリアアップへの道を切り開きましょう。