これから言語を学習しようとしている方の中には「ITエンジニアを目指すならSQLも学習してみたい」と思っている方も多くいらっしゃると思います。
そこで今回は「SQLを扱う上での基本的知識と学習方法」について解説してみたいと思います。
これから学習を考えている方は、この記事が「SQLがどのようなことに利用できるのか?」「自分にとってSQLを学習する必要はあるのか?」などの判断材料になれば嬉しく思います。
SQLとは
JAVAやCのような言語と同じくSQLもプログラミング言語ですが、SQLは主に「リレーショナルデータベース(RDB)」のデータ操作をするために開発された言語です。
リレーショナルデータベースはSQLを使うことで、「リレーショナルデータベースマネジメントシステム(RDBMS)」に指示を出せます。
この指示によってRDBは”必要なデータを格納する”、”格納されたデータの取得をする”というような判断を下しそれを実行しているわけです。
RDBで可能な事
SQLを使ってどういったことが出来るのか?という問題はこれから学習をする上で最も重要な知識となります。
ただ漠然とSQLという言葉をよく耳にするからという理由だけで学習していると、実は自分の目指す方向には全く関係がなかったというようなことになりかねません。
そこでここでは、SQLを使ってRDBを操作するとどういったことが出来るようになるのか?について説明してみたいと思います。
- データベーステーブルの作成
- データベースデーブルの更新や削除
- データの登録・抽出・更新・削除
代表的な処理としてはこういったことが可能となります。
この他にもデータベースに関する全般の命令が出せますが、まずはこのリストにある項目を使いこなせるようになるだけでデータベースを扱って様々なアプリやWebサイトを構築することが可能です。
SQLを全て網羅しようとすると非常に多くの労力と時間を費やすばかりでなく効率も非常に悪いため、現役エンジニアの方でもインターネットやリファレンスを見ながら作業をしているというのが現状です。
SQLを学習するメリット
ではSQLを使えるようになるとどういったメリットがあるのか?ということについて解説していきます。
先ほども簡単に触れましたが、SQLは現在ほぼ全てのアプリケーションシステムやWebサイトで利用されています。
ということは、逆に考えるとITエンジニアと呼ばれる職業には必須のスキルとも言えます。
結果、このSQLというスキルをある程度身に着けておくだけで次のようなメリットが発生します。
- アプリケーションシステムやWebサイトを制作している企業へのアプローチになる。
- リレーショナルデータベースは非常に多くの企業で利用されているため、そういった企業のIT部門へ就職・転職できる
- データベースの保守運用を生業としている企業へのアプローチが可能になる。
趣味の領域で学習をする方にも当然必要となりますが、最も必要なのは本気でITエンジニアを目指している方です。
どんなIT企業も、プログラミング言語と同等にSQLという言語を扱えることが入社の最低条件と思って良いでしょう。
中には入社してから独自の学習プログラムで人材を育成している企業もありますが、やはり最初からある程度扱えることで、他の人材との差別化が図れます。
SQLの学習方法について
SQLを学習するにあたって皆さんはどのような学習方法を選択されていますか?
SQLに限ったことではありませんが、インターネットが普及している近年では主に3つの学習方法があります。
この3つについてのメリットとデメリットは次のようになっています。
各企業の人材育成プログラム | |
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学習速度:★★★★★ | 難易度:★★★★★ |
近年最も流行っているといっても過言ではない学習方法だといえます。
日本国内のIT系企業はどこも、人材の確保に常に頭を悩ませています。 理由としては慢性的な開発者の不足が挙げられるわけですが、ここ数年でIT企業の考え方も変わってきています。 今までは3年以上の実務経験者のみ採用としていた企業でさえ、今ではまず未経験者を雇用した後で1年程度の教育期間を設け、自分たちで育てようという試みをしています。 地方ではまだこういった育成プログラムを行っている企業は少ないかもしれませんが、大手企業や関東など大都市圏ではもう当たり前となっているため、これを利用し学習をするという方法です。 メリットとしては「給与を貰いながら学習に専念できる」「現場で使えるプログラミングが学習できる」などが挙げられます。 逆にデメリットとしては、こういった企業に入るためには新卒であることが最低条件としている企業も多いため、入社できる人材がある程度限られているという点です。 また、当然最低大卒やTOIC検定○○○点以上というような条件も付加している企業も多いため、これに該当しない方にとってはあきらめざるを得ない状況かもしれません。 |
プログラミングスクール | |
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学習速度:★★★☆☆ | 難易度:★★★☆☆ |
プログラミングスクールというものがいくつも存在します。
いわばプログラミングを専門に扱っている塾のようなものと思ってください。 こういったスクールに通う最大のメリットは、教えてくれる方が必ずインストラクター以上の資格保有者であるため、正統なプログラミングを学習することが出来ます。 またこういったスクールで教鞭をとっている方の中には、元々現場でプログラミングをしていた経験をお持ちの方もいます。 運が良ければ現場で使われるパワーコード(悪く言うとごり押しの力業)も含めて学習することが出来るかもしれません。 デメリットとしては、やはり学習塾ですから費用が掛かる点です。 またその費用も、通常の専門塾に比べ高額であると言わざるを得ません。 |
インターネットや参考書で独学 | |
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学習速度:★☆☆☆☆~??? | 難易度:★☆☆☆☆~??? |
今やインターネット上に溢れかえっている情報や参考書を使った学習方法です。
最大のメリットはやはり学習に係る費用が圧倒的に安いという点でしょう。 また昔と違い掲示板サイトがいくつも存在するため、返答に時間はかかるかもしれませんが分からない部分を誰かに聞くことも出来ます。 デメリットとして敢えて挙げるなら、参考にする情報の中には素人のブログなども含まれているため選定が難しく、間違った情報を選択してしまった場合にも気づけない点です。 また参考書はテンプレート的なものしか学習できず、ひどい場合には間違った記述がされているケースもあり、そのまま組んでも動作しない事があります。 なお、学習速度についても全て独学という自分との戦いになるため、理解力の違いにより難易度や学習速度が変わってきます。 |
資格を取得する
IT業界では資格が給与や人材採用に大きくか関わってきます。
どの職種でも一緒だと思われるかもしれませんが、IT業界ほど資格の有り無しで給与の差が大きい業界は他にはないでしょう。
それほど重要視されるものですから、学習するにあたり、ある程度知識と自信がついたら必ず資格を取得するように心がけましょう。
極端な例ですが、例えば大卒ではなくともしっかりした国家資格を保持している人材なら大手企業に入社できたケースがいくつもあります。
それほどIT業界の人材不足は深刻化しているため、積極的に資格を取りに行くというのはかなり有効なセルフブランディングだといえます。
まとめ
いかがでしたか?
今回はSQLそのものの基本的な知識と学習方法について解説してみました。
そもそもSQLは必要なのかどうかについてですが、結果から言うとIT業界への就職を目標とするなら、ほぼ必須だといえます。
こういったことを踏まえ、どの道を選択すべきかじっくりと考えてみてはいかがでしょうか?