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SQLデベロッパー(SQL Developer)とは
SQLデベロッパーは、Oracle社が無償で提供しているデータベース開発ツールです。
SQL*PlusをグラフィカルにしたGUIツールとして、世界で150万人が活用していると言われています。
- コマンドラインベースの SQL*Plus が苦手
- SQL文を書くのも苦手
- データベース内をグラフィカルに確認したい
上記に当てはまる人におすすめできるツールになっているのです。
GUIツールのため、テーブルの管理や操作、データの参照などの操作が非常にカンタンになるでしょう!
さらに、SQLデベロッパーには「SQL文の入力補完機能」が備わっているので、SQL文の記述に不安がある人にとっても使いやすいツールのはずです。
日本語に対応しているので、操作に迷うことは少ないでしょう。
SQLデベロッパー9つの特徴
SQLデベロッパーには次のような9つの特徴があります。
- インストールが必要ない
- データベースをグラフィカルに操作できる
- 補完機能がついたSQLエディタ
- SQL文の入力から編集までの一連の流れで操作できる
- ドラッグ&ドロップでSQLの組み立てがある程度可能
- SQL文の整形機能あり
- PL/SQLの開発・デバッグができる
- データ確認・変更もできる
- データのエクスポート・インポート機能あり
前述したように、SQLデベロッパーはGUIツールでグラフィカルにデータベースの確認・変更が可能です。
ツールは無償で提供されており、インストールはせずにファイルをDL・解凍してすぐに使えます。
詳しい使い方については「SQLデベロッパーを使う手順」で解説します!
そのほかの特徴として、
- SQL文の入力から編集までできる
- SQL文の補完・整形機能
- ドラッグ&ドロップでSQLの組み立て
など、初学者でも使いやすい機能が豊富にそろっています。
SQLデベロッパーは、PL/SQLの開発・デバッグ機能もついています。
PL/SQLのデバッグ機能がついているツールは少ないので、SQLデベロッパーは重宝されているのです。
データのエクスポート・インポート機能があるので、データ確認や変更もスムーズに行えます。
データのエクスポート形式には、次の8種類あります。
- CSV
- XML
- Text
- HTML
- Excelファイル
- INSERT文形式のSQL
- SQL*Loader 形式
SQLデベロッパーを使う手順
では、SQLデベロッパーを使う手順について見ていきましょう。
SQLデベロッパーを使うには、次の4ステップを踏めばOKです。
- SQLデベロッパーをダウンロード
- ファイルを解凍して起動
- アプリを起動し、データベースに接続
- SQLを実行
順番に説明していきます。
1. SQLデベロッパーをダウンロード
まずはSQLデベロッパーをダウンロードしましょう。
最新版は以下のページからダウンロードできます。
SQLデベロッパーをダウンロードするには、Oracle.comのユーザー登録が必要です。
無料でできるので先に済ませておくとよいでしょう。
ダウンロードは開いたページの中央近くにある「ライセンスに同意する」をチェックした後に、ご自身のOSにあったものを選びます。
JDK同梱のあり/なしが選択可能です。
どちらが適切かわからなければ、「JDKあり」を選びましょう。
これでダウンロードは完了です。
2. ファイルを解凍して起動
ダウンロードが完了したら、ファイルを解凍します。
SQL デベロッパーはインストーラーによる設定作業はないので解凍するだけOKです。
解凍すると「SQL Developer」のアプリケーションが追加されます。
3. アプリを起動し、データベースに接続
では解凍したアプリケーションを起動してみましょう。
起動すると画像のような画面が表示されるので、左上にある「+」ボタンでデータベースに接続します。
「データベース接続の作成/選択」の画面が開くので、必要情報を入力していきます。
必要情報は次の通りです。
- Name: 接続先名を任意で入力
- ユーザー名 : Oracleデータベース接続用のユーザー名
- パスワード : ユーザー名に紐付けるパスワード
- ホスト名 : データベースが置かれているサーバーのホスト名
- ポート : データベースのポート
- SID : データベースのSID
上記の入力が完了したら、画面下にある「テスト」ボタンをクリックしましょう。
データベースと接続できるかどうかチェックできます。
クリックすると、画面左下にある「ステータス:」部分に「成功」と表示されます。
接続テストに問題がなければ、「接続」ボタンをクリックしてデータベースに接続しましょう。
4. SQLを実行
SQLデベロッパーでSQLを実行する方法にはいくつかのやり方があります。
例えば、作成した「データベース接続」を右クリックすると「SQLワークシート」があります。
このSQLワークシートからSQLは実行可能です。
SQLワークシートでは、SQL文の入力補完機能も試せます。
SQLデベロッパーの機能
ここでは、SQLデベロッパーの機能について見ていきましょう。
「Oracle SQL Developerの使い方および最新機能ご紹介」によると、SQLデベロッパーの機能は次のようになっています。
- 表の閲覧
- 表の作成/修正
- 行の追加/削除
- データのエクスポート/インポート
- 統計情報取得
- 表圧縮
- 権限管理
- 表領域の移動
- ALTER TABLE … 相当
- 順序(シーケンス)値を主キーに設定するトリガー作成
- 正規化
- 表のグリッド表示を分割(行の比較時など、ダブルクリックで分割解除)
- 全てのオブジェクト名を検索
- PL/Scope機能を利用し変数定義、宣言、参照検索
画像の表示とローカルディスクからのアップロード
- 色分け(青:変更、緑:追加、赤:削除)
- 左右余白エリアに差分個所表示
- 左右同期してスクロール
- PDF 形式(セキュリティ設定)
- HTML 形式(検索ボックス)
- Excel 形式
その他、SQLデベロッパーの詳しい情報を知りたい場合は「Oracle SQL Developerユーザーズ・ガイド, リリース1.5」を参考にするとよいでしょう。
SQLデベロッパーで整形する方法
SQLデベロッパーには、SQL文を整形する機能があることを紹介しました。
では、実際に整形する方法について見ていきましょう。
SQL文を整形するには、次の2つの方法があります。
SQL文の整形方法1
- SQLエディタの上で右クリック
- コンテキストメニューから「書式」を選択(Ctrlキー+ F7)
- SQLの整形が実行され、整形後のSQLがエディタに反映
SQL文の整形方法2
- 整形したいSQL文を選択して右クリック
- コンテキストメニューから「拡張書式設定」を選択(Ctrlキー + Shiftキー + F7)
- フォーマットプロパティで次のように設定
- 出力先:エディタ
- 出力タイプ:SQL
- 囲みあり:囲みなし
- エスケープ文字:\
- 「適用」ボタンをクリックで、SQLの整形が実行され、整形後のSQLがエディタに反映
上記のように、SQL文の整形はとても簡単に実行可能です。
複雑なSQLの整形や、Javaなどのプログラミング言語用コード用にSQLを整形する方法などについては、次の記事でわかりやすく解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。
【関連記事】
▶︎SQL DeveloperでSQLを見やすく整形する方法を解説!
SQLデベロッパーでエクスポートする方法
では次に、SQLデベロッパーでクエリの実行結果をエクスポートする方法について紹介します。
SQLの実行結果をエクスポートするには、次のように実行しましょう。
- 検索結果の上で右クリック
- コンテキストメニューで「エクスポート」を選択
- エクスポート・ウィザードでフォーマットを選択
- 「適用」ボタンをクリックで、エクスポート完了
エクスポートもSQL文の整形同様に、とても簡単に実行可能です。
SQLデベロッパーのエクスポートと関連して、MySQLへ接続する方法を以下の記事で解説しています。
【関連記事】
▶︎SQL Developerから、MySQLへ接続する方法 エクスポートや整形の使い方は?
まとめ
SQLデベロッパーについて概要と特徴、簡単に使い方について解説しました。
SQLデベロッパーは非常に有名で、多くの人が愛用しているGUIツールです。
機能が豊富で操作も比較的カンタンに行えます。
無料で使えるツールなので、ぜひ活用してみてはどうでしょうか!