MySQLを使用していると、SQLクエリがいつもより遅いと感じることがあるかもしれません。そんなときには一度MySQLを再起動してみることで改善できるかもしれません。こちらのコラムでは、MySQLの再起動コマンドとともに、起動・停止の方法などについても一緒に紹介していきます。
MySQLの再起動コマンド
それでは早速MySQLの再起動コマンドについて試していきましょう。以下のコマンドをMySQLがインストールされたPCで入力してみてください。
MySQLの再起動コマンド
$ mysql.server restart
再起動コマンドの実行結果
Shutting down MySQL .. SUCCESS! Starting MySQL .. SUCCESS!
「SUCCESS」が2回表示されたらMySQLの再起動が成功です。表示されたメッセージをこまかく見てみましょう。1行目のメッセージには「Shutting down MySQL」と書かれており、シャットダウンが行われたことが分かります。そして3行目のメッセージには「Starting MySQL」と書かれており、MySQLが起動していることがわかります。
つまり「mysql.server restart」というコマンドが再起動のための特殊な働きをするわけではなく、停止コマンドと起動コマンドをそれぞれ行うトリガーになっているということがわかりますね。
MySQLの起動・停止コマンド
MySQLの再起動方法がわかったところで、次に起動・停止のコマンドをそれぞれご紹介していきます。MySQLを使用し始めるときには起動コマンド、MySQLを停止するときには停止コマンドを使うことを習慣づけていきましょう。
MySQLの起動コマンド
$ mysql.server start
MySQL 起動コマンドの実行結果
Starting MySQL .. SUCCESS!
MySQLの停止コマンド
$ mysql.server stop
MySQL 停止コマンドの実行結果
Shutting down MySQL .. SUCCESS!
どちらも基本形は、再起動コマンドと変わりません。また、実行結果で表示されるメッセージも同じですね。
そもそもMySQLとは?
さて、ここまではMySQLの再起動方法の他に、起動・停止方法について解説をしてきました。そもそもみなさんはMySQLについてどこまでご存知でしょうか。こちらではMySQLについての概要をご紹介していき、より理解が深められるようにしていきましょう。
MySQLについて
なかには、特にこだわりなくMySQLを使い始めたという方もいらっしゃるかもしれません。それもそのはず、MySQLは世界シェアトップレベルのデータベース管理システムなのです。使い勝手や機能性の高さ、無料で使用できるオープンソースであることも人気の理由です。
もちろんデータベース管理システムの中には、MySQL以外にもSQLiteやPostgreSQL、Oracle Databaseなどさまざまな種類があり、それぞれ異なる魅力があります。ただMySQLは前述の通り世界シェアが高いデータベース管理システムのため、一通り扱いに慣れておけば、たとえば実務を始めるときにもMySQLを導入している会社が多くて、勝手知ったる環境で開発ができる可能性があるのです。
MySQLを導入している企業
先ほどMySQLが多くの企業でも導入されているということを述べましたが、こちらでは実際に導入している企業を挙げましょう。世界企業ではYouTubeやAmazon、Wikipediaが導入。そして国内企業ではサイボウズやDeNA、SCSKなどが導入しているとのことでした。
MySQLをPCにインストールする方法
MySQLをPCにインストールする方法について解説していきます。まだMySQLをインストールしていない場合は、以下のインストール用コマンドをターミナルに入力してください。
$ brew install mysql
インストール後、以下のコマンドを入力し、mysqlのバージョンが確認できればインストールが成功しています。
$ mysql --version mysql Ver 8.0.18 for osx10.15 on x86_64 (Homebrew)
MySQLのコマンドプロンプトを起動させる方法
次にMySQLのコマンドプロンプトを起動させる方法についてもご紹介します。MySQLが起動している状態で以下のコマンドを入力してください。
MySQLのコマンドプロンプトを起動させるコマンド
$ mysql -u root
実行結果
Welcome to the MySQL monitor. Commands end with ; or \g. Your MySQL connection id is 10 Server version: 8.0.18 Homebrew Copyright (c) 2000, 2019, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. Oracle is a registered trademark of Oracle Corporation and/or its affiliates. Other names may be trademarks of their respective owners. Type 'help;' or '\h' for help. Type '\c' to clear the current input statement.
上記のような表示が為された場合には、MySQLが正しく動作している証拠です。もし「Permission denied」のような表示が出た場合は、以下のコマンドで再度MySQLの動作確認を試してみましょう。
$ sudo mysql -u root
ちなみにMySQLのコマンドプロンプトが起動した状態の場合、ターミナルが以下のように表示されてしまいます。
mysql>
あわせてMySQLのコマンドプロンプトを終了し、もとのターミナルに戻すコマンド2種類もご紹介します。
MySQLコマンドプロンプト終了コマンド1
mysql> quit Bye
MySQLコマンドプロンプト終了コマンド2
mysql> exit Bye
どちらのコマンドでも結果は同様で、MySQLのコマンドプロンプトを終了することができます。
まとめ
さて、今回のコラムではMySQLの再起動方法の他に、起動・停止方法やインストール方法などについても詳しく解説をしていきました。せっかく覚えたコマンドなので、ぜひこれからは機会があるごとに使っていき、何も見なくても入力できるようにしていきましょう。
読者のみなさんの中には、もしかするとMySQLを普段から停止していない、もしくは停止する必要性がわからないという方もいらっしゃるかもしれません。たしかにMySQLを停止しないとしても、そのまま使い続けることはできるのですが、MySQLを起動し続けているとPCの稼働率を向上させ動きが重くなったり、バッテリーの消耗が激しくなったりすることがあります。そのため、できるだけMySQLを使っていないときには停止させ、使うときにだけ起動させておいた方がいいのです。