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SQL Server 2016 expressについてまとめました。

SQL Server 2016 express インストール

Express Core(SQL Serverエンジンのみ)、Express Advanced(SQL Serverエンジン、フルテキストサービス、Reporting Services)、LocalDB(Express Edition簡易版。ユーザモードで実行)の3パッケージが用意されています。

下記リンクから、ダウンロード可能です。(Service Pack2適用済みのデータベースエンジン本体)

関連)Download Microsoft SQL Server 2016 Service Pack 2 Express from Official Microsoft Download Center

最初のインストーラを実行すると、インストール用パッケージのダウンロードが始まります。

オフラインでダウンロードする場合は、インストール用パッケージをCDやDVD、USBメモリなどに保存し、オフライン環境のマシンで実行します。

ファイル解凍は自己解凍方式のため、圧縮解凍ソフトのインストールは不要です。

SQL Server Management Studioのインストール

SQL Server 2016 expresインストール時には、管理ソフトのSQL Server Management Studio(SSMS)もインストールしておきましょう。

SQL Server 2016 Expressに対して使う場合は、SSMS 16.xを選びましょう。最新版19.xでは削除されている機能があります。

SSMS 16.xの最新版(2019年9月時点)は以下からダウンロード可能です。(SSMS 16.5.3のリンクをクリックでダウンロード開始)

SQL Server Management Studio 16.5.3| Microsoft Docs

ローカルデータベース版インストール

インストーラーで「LocalDB」を選択して、インストールします。

サーバに接続せずに、自分のパソコンで完結する実行環境を構築できるため、小規模開発に役立つでしょう。

データベースの起動停止や、Import/Exportなどのデータバックアップ用コマンドも用意されています。

SQL server 2016 expressの制限

サーバのプロセッサ、物理メモリ、データベースごとのファイルサイズに制限があります。

ポテパンダの一言メモ

Expressの制限

  • 物理メモリ容量とプロセッサ数1物理CPUまたは4コアの小さいほう
  • メモリ 1.4+0.3+0.3GB
  • ファイルサイズ 10GB

SQL Server 2016 Expressは、x64(64ビット)プロセッサのみインストール可能。Windows 8以降、Windows 10、Windows Server 2012 、2012R2、2016、2019でインストール可能です。

SQL Server 2016 Expressは無償で利用可能ですが、上記の制限のため、必然的に小規模なスタンドアロンシステムでのみ使えるということになります。

その他の詳細なインストール要件は以下の通りです。

関連)SQL Server のインストールに必要なハードウェアおよびソフトウェア – SQL Server | Microsoft Docs

サポート終了は、2026年7月14日、最新サービスパックはsp2です。(2019年9月現在)

製品のライフサイクルの検索(SQL Server 2016 Express SP2)

なお、開発目的の場合はEnterprise Editionと同等の機能をもつDevelopper Editionが無償で使えます。(実稼働環境ではライセンス上使用できません)

SQL server 2016 expressの商用利用

SQL Server 2016 Expressは無償利用可能。制限を守る限り、商用利用も可能です。

再配布も可能です。

定期バックアップ機能は、バッチファイル自作+タスクマネージャとの組み合わせで対応可

SQL server 2016 expressは、自動バックアップ機能が使えません。

しかし、バッチファイルでバックアップ機能を作り、タスクマネージャで定期実行することでバックアップ取得が可能です。

データリストアは手動になるため、実運用前にかならずリストア試験を行いましょう。

最新SQL Server 2017との違い

2019年9月現在、最新バージョンはSQL Server 2017です。2016との大きな違いは以下の通り。

上記機能重視なら、SQL Server 2017 Expressを、安定性重視ならSQL Server 2016 Expressを選ぶのが良いでしょう。

また、SQL Server 2019の早期導入プログラムにも参加可能です。

アダプティブクエリ処理

自動チューニング機能です。

クエリを明示的に再コンパイルせずに実行計画の最適化が行われます。

具体的には、以下のSQLを実行し互換性レベルを指定することで、アダプティブクエリが有効になります。

ALTER DATABASE [WideWorldImportersDW] SET COMPATIBILITY_LEVEL = 150;

Enterprise版のみの機能になるため、Express利用時は考慮しなくても良いでしょう。

Linux、Dockerコンテナで実行可能

Windows10 ProやWindowsServer2016では仮想的にLinuxコンテナが動作するようになったことにともない、SQL Server 2017がLinuxやDockerコンテナで動作するようになりました。

RedHatEnterpriseLinux、Ubuntu、SUSE Linux Enterprise Serverで動作可能です。

Dockerとは、軽量な準仮想環境です。インストールやアンインストールを繰り返してもWindowsが不安定にならないため、開発環境や検証環境に最適。

Dockerコンテナ対応で、クラウド上でも動作するようになりました。

Docker for Windowsを使って、Windows上でもDockerを利用可能です。

Install Docker Desktop on Windows | Docker Documentation

グラフデータのサポート

グラフデータは、個々のデータのつながりを表現できる、ビッグデータを扱えるデータ形式。非リレーショナルデータです。

例えば100万人規模のSNSで「友達の友達の友達」を検索する場合、一般的なリレーショナルデータベースでは実用的な時間内にクエリからのレスポンスを返すことができません。

しかし、グラフデータを扱えるグラフDBは、ノード(RDBのレコードにあたる)ごとにノード接続情報を持つため、隣接ノードをたどるだけで高速にレスポンスを返すことができます。

SQL Server 2016 Expressのまとめ

ポテパンダの一言メモ
  • SQL Server 2016管理には、SSME 16.xをインストールすると便利
  • 物理メモリ、プロセッサ数、1データベースごとのファイルサイズ制限あり
  • 最新版よりも安定性や互換性を重視するなら、SQL Server 2016 Expressを選定
  • SQL Server 2017 Expressと2016の大きな違いは、Linux、Docker対応とグラフデータのサポート

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