Javaアプリケーションという言葉を聞いたことはあるものの、具体的なイメージを持てていない方もいるのではないでしょうか?
本記事では、Javaアプリケーションの種類から実際に作成する手順などの情報を併せてご紹介していきたいと思います。
Javaアプリケーションの種類
Javaアプリケーションと一言で表しても、いくつかの種類に分けることが出来ます。
特に把握しておきたい5つの種類について確認していきましょう。
Webアプリケーション
Webアプリケーションは「Webサーバー上で動作させるアプリケーション」のことを指します。
Google Chromeなどのブラウザを通して利用するアプリケーションで、インターネットなどネットワーク経由で利用可能です。
有名なWebアプリケーションには「Youtube」や「Gmail」などが挙げられます。
デスクトップアプリケーション
デスクトップアプリケーションは「自身のコンピューター環境上で動作させるアプリケーション」のことを指します。
パソコンにインストールして実行する形式です。
デスクトップアプリケーションは開発者のWebページなどからダウンロードすることが可能です。
インストールさえしてしまえば、インターネットに接続されていなくても利用出来るアプリも多くあります。
Androidアプリケーション
Androidアプリケーションは「スマートフォンのAndroid端末で動作させるアプリケーション」のことを指します。
ビジネス用のアプリからゲームアプリなど提供されているアプリの種類は様々です。
JavaやKotlinといったプログラミング言語で作成されることが多く、JavaではAndroid Studioという開発環境が良く利用されています。
コンソールアプリケーション
コンソールアプリケーションは「CUI(キャラクターユーザーインターフェース)で実行されるアプリケーション」のことを指します。
上述してきたようなアプリケーションと異なり、画面上のボタンなどをクリックしての動作指示ではなく、全てキーボードによるコマンド操作で行う点が特徴です。
処理の自動化や画面が不要な容量の軽いアプリケーションを作成したい場合などに利用されます。
組み込みアプリケーション
組み込みアプリケーションは「専用のハードウェアに搭載されるアプリケーション」のことを指します。
パソコンやスマートフォンといった端末ではなく、洗濯機・エアコン・テレビなどあらゆる電化製品に搭載されているアプリケーションが対象です。
組み込みアプリケーションで利用されるプログラミング言語としてはC言語が真っ先に上がりますが、Javaで作成されたアプリケーションも数多く世の中に出回っています。
Javaがアプリケーションに選ばれる理由
プログラミング言語にはJava以外にも様々な言語が存在しますが、Javaは多くのアプリケーションで採用されています。
ではなぜJavaアプリケーションが選択されるのか、また多くのプログラマーがJavaを学習するのかご紹介していきたいと思います。
環境に依存しない
Javaアプリケーションは「JVM(Java Virtual Machine)」で動かすため、OSの環境に依存せず各種端末で利用することが可能です。
Javaの実行環境さえ構築出来れば、同じアプリケーションを異なる端末で動かせるため汎用性が高くなります。
上述した各アプリケーションの種類問わず1つのプログラミング言語で作成することが出来るため、選ばれる理由となっています。
セキュリティが高い
Javaはオブジェクト指向言語であり、セキュリティ面に優れたシステム開発を行うことが可能です。
数あるプログラミング言語の中でもセキュリティの高さには定評があり、銀行などのセキュリティが重要視される大規模開発にも積極的に採用されています。
処理速度が早い
Javaはコンパイルが必要な言語であることからも、処理速度の速いプログラミング言語の1つです。
スクリプト言語と呼ばれるプログラミング言語では実行するたびにコードの解析が行われるのに対し、Javaのようなコンパイル言語ではあらかじめコンパイル作業により即実行可能なファイルが作成されるため、処理速度が早くなっています。
歴史が長い
Javaがリリースされたのは1996年と20年以上前で、世界中で様々なアプリケーションの開発に利用されてきました。
プログラムでは同じ処理を使い回すことも多く、ライブラリと呼ばれるプログラムの機能を集めた部品がJavaでは豊富に提供されているため、開発を簡単に行うことが可能となります。
また開発者やプロジェクトが多いことから、エラーなどの解決方法もインターネット上に情報がたくさん出回っています。
求人が豊富
Javaアプリケーションが世界中で広く利用されているということは、必然的に求人数も多くなります。
新規開発でJavaが選ばれるのはもちろん、アプリケーションは開発が完了すれば終わりというわけではないため、機能改修や追加など運用・保守にもJavaプログラマーは必要です。
対応出来るアプリケーションが多いことからも、Javaプログラマーの需要は各方面で高く、多くの開発者が求められています。
Javaアプリケーションの開発手順
上述したようにJavaアプリケーションは複数の種類に分けることが出来ますが、開発手順はどのタイプを作成する際にも基本的には同じです。
以下の5つのステップで進行する手順が一般的となりますので、概要を把握しておきましょう。
企画・要件定義
まずは作成したいアプリケーションのアイデアを確定すること、どういった要件が必要になるのかを定義することが必要になります。
自社や自分でアプリケーションを作成する際には「企画」段階のアイデア出しが必要となりますが、開発業務を請け負う場合にはクライアントの要望に対してどのような機能が必要か要件をまとめる工程からスタートすることになります。
顧客が具体的なシステムのイメージを持てていることは少ないため、相手の要望を漏らさずに認識のすり合わせをしっかりと行うことが大切です。
基本設計・詳細設計
要件定義が作成出来たら実際にシステムとしてどのように実装するのかを設計書として作成する工程です。
基本設計の段階では、要件を実現するための大まかな手順を決定し、詳細設計では具体的なデータの取得方法などを含めて実装可能な段階まで落とし込みます。
プロジェクトによってはプログラム設計と呼ばれる工程も存在し、実装するコードの内容を日本語で書き起こしたような設計書を作成します。
実装
出来上がった設計書を元に、実際にプログラミングを行うのが実装工程です。
多くのプロジェクトでは一番人数が増える工程となります。
一般的にプログラマーの仕事として思い浮かべられる作業で、コードを記述することがメインとなります。
テスト
作成したコードは設計書通り動作するかテストする工程です。
単体テスト・結合テスト・システムテストなど複数の段階に分けて実施されます。
不具合が見つかった場合には、実装工程や設計工程に戻り、システムが正しく動作するまで何度もやり直しが行われます。
リリース・運用
テストが完了したシステムはリリースという形で、ユーザーから実際に利用される段階となります。
システム開発の仕事はリリースが完了すれば終了というものばかりでなく、運用・保守と呼ばれる工程が続きます。
システムが正常に動作しているのか確認し、不具合が見つかった場合には改修作業が必要です。
さいごに: Javaアプリケーションの開発にチャレンジしてみよう
本記事では、Javaアプリケーションの種類と人気の理由・開発の手順についてご紹介してきました。
Javaアプリケーションは汎用性が高く、高性能であることから企業からも数多く採用されています。
開発者側としても案件数が豊富で、プログラム開発に必要なスキルを全般的に身につけることが可能であるため、初心者にもおすすめ出来るプログラミング言語です。
これからプログラミングに挑戦してみたいと考えている方は、Javaを使用したアプリケーション開発に挑戦してみてはいかがでしょうか。